バンプストッパー車検で知らないと損する基礎知識

バンプストッパー車検で知らないと損する基礎知識

バンプストッパーと車検の関係を正しく理解する

バンプストッパーがカットされていても車検に通るのに、劣化して割れていると車検に落ちる車種がある。


この記事でわかること
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バンプストッパーの基本と車検上の扱い

バンプストッパー(バンプラバー)は保安基準上の「保安部品」ではないため、カットや取り外しだけでは車検に落ちません。ただし状態・車種・改造内容によって判断が変わります。

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劣化・欠損が引き起こすリスク

バンプラバーが完全に欠損・割れた状態のまま放置すると、車種によっては車検不合格になるケースがあります。さらにショックアブソーバーの破損など数万円単位の出費につながる危険があります。

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リフトアップ車・ローダウン車の注意点

リフトアップで構造変更が必要な場合、バンプストッパーとアクスル間のクリアランス(フロント74mm以下・リア95mm以下など)が審査基準になります。純正のままでは基準を満たせないことがあります。


バンプストッパーとは何か・車検での位置づけ





バンプストッパー(バンプラバーとも呼ばれる)は、サスペンションがフルバンプ状態、つまり限界まで縮み切ったときにショックアブソーバーが「底突き」するのを防ぐゴム製・ウレタン製のクッション部品です。位置はショックアブソーバーのシャフト上部や、フレームとアクスルの間など車種によってさまざまです。


まずは「保安部品か否か」という点を整理しましょう。道路運送車両の保安基準(第14条)では「緩衝装置(サスペンション)の強度・緩衝性能が適切であること」という規定があります。バンプストッパー単体は保安基準上の義務的装備とは明記されていません。これが「カットしても車検に通る」という話の根拠です。つまり保安部品ではないということですね。


ただしこれは「どんな状態でも何も関係ない」という意味ではありません。重要なのは「車全体としてサスペンションが正常に機能しているか」という点です。バンプラバーが完全に欠損してショックアブソーバーが金属同士で底突きするような状態になっていれば、整備工場や検査官の判断によっては指摘対象になることがあります。


NOK株式会社(国内主要自動車部品メーカー)はバンプストッパーを「車両の操縦安定性や乗り心地の向上に貢献する製品」と定義しています。これが純粋な機能側面での説明です。


整備のプロも「ボロボロでも車検は通るかもしれないが、差し込み部が痩せてきたら交換をすすめる」と述べており、保安基準の合否と整備推奨は別の話である点をよく理解しておきましょう。


NOK株式会社:バンプストッパーの製品説明・機能概要(バンプストッパーの役割と位置づけについて参考)


バンプストッパーのカット・取り外しと車検の合否

ローダウンカスタムをすると、車高が下がった分だけサスペンションのストローク量が変わります。そのままでは純正バンプラバーが長すぎてバンプタッチしやすくなるため、カットや交換をおこなうケースが非常に多いです。


結論から言えば、カット・取り外しのどちらでも車検には通ります。検査官がバンプラバーのカット長さを測定したり、取り外した状態を指摘したりすることは基本的にありません。ショックアブソーバーに内蔵されているタイプはダストブーツで隠れており、そもそも外から確認できないからです。


ただし「切って良い量」には実務的な上限があります。切りすぎると、サスペンションが縮んだときにタイヤがタイヤハウスの天井(フェンダーアーチ内側)に当たるリスクがあります。タイヤとフェンダーの接触は、最悪の場合タイヤのバーストや走行不能にもつながります。これは安全上のリスクです。


カット許容量の確認は「ジャッキでアクスルを持ち上げてタイヤがタイヤハウスに当たる直前の距離を測定し、バンプラバーが縮む分(5〜10mm)を残してカットする」という手順で確かめられます。これは意外と見落とされやすい確認手順ですね。


カットが難しいショックアブソーバー内蔵タイプの場合は「ショートバンプラバー」という、ローダウン車専用に設計された短めの製品に交換するのが定番の対処法です。ローダウン車向けに専用設計されたものが各メーカーから販売されており、D-MAXやカヤバ(KYB)などのブランドが代表的です。


グーネット:車高調のバンプラバーとは|バンプタッチや交換方法も解説(カット方法・ショートバンプラバーの詳細について参考)


バンプストッパーが劣化・欠損した状態での車検リスク

「バンプラバーは取り外しても車検に通る」という話が広まっているため、劣化してボロボロになっていても「どうせ問題ない」と放置する人がいます。しかし状況によっては話が変わります。


ハイエースのローダウン車に多いのが「バンプストッパー(またはリバンプストッパー)の割れ・欠損」です。ハイエースではフロント・リア両方にバンプストッパーとリバンプストッパーが存在し、ローダウン状態では部品に大きなストレスがかかり続けます。このバンプストッパーが割れた状態では、整備工場によっては「この状態では車検に合格することが出来ません」と判断するケースが実際に報告されています。痛いですね。


バンプラバーが完全に欠損した状態で走行を続けると、ショックアブソーバーが金属同士でぶつかり合い、最悪の場合アブソーバー本体の破損に直結します。ショックアブソーバーの交換費用は1本あたり1万〜3万円程度が一般的で、前後4本すべてとなれば4万〜12万円以上の出費になることもあります。


さらにパーツ間の干渉や脱落が連鎖すると、走行中に異音が発生するだけでなく、操縦安定性の喪失というリスクも生じます。軽自動車では特にバンプラバーが朽ち果てている状態がよく見受けられると整備士は話しており、「状態次第では交換が必要なタイミング」と判断されることも多いようです。


交換費用の目安は工賃込みで車種・部位によりますが、バンプラバー単体であれば部品代数百〜数千円、工賃5,000〜7,000円程度が一般的とされています。車検時に同時に依頼すれば工賃を抑えられるケースもあります。これは使えそうです。


長妻ホンダ整備ブログ:車検でお預かりしたお車のバンプラバーが欠損していました(劣化・欠損の実例と交換手順について参考)


リフトアップ車でバンプストッパーが車検の直接的な判断基準になるケース

ノーマル車や軽微なローダウン車では「バンプストッパーは車検の直接的な審査対象ではない」という話が通用しますが、リフトアップ車の構造変更申請では話がまったく変わります。これが最大の注意点です。


ジムニーJA11などのリーフスプリング(板バネ)式のリフトアップ車が構造変更申請をおこなう場合、陸運局の担当者から「バンプストッパーとアクスル間のクリアランスをフロント74mm以下・リア95mm以下に収めてください」という具体的な数値指定を受けることがあります。これはリフトアップによりサスペンションの伸び量が増した分、規制が必要になるためです。バンプストッパーが構造変更審査の合否基準になるということですね。


コイルスプリング車(JB64やJB23系ジムニー)でも構造変更申請において同様の確認が入る場合があります。別のリフトアップ事例では保安基準としてフロント150mm・リア220mm以下というクリアランス指示が出たケースも確認されています。車種・リフト量・陸運局の解釈によって数値は異なりますが、「バンプストッパーで物理的にストロークを制限する」という対策が必須になるケースがあることは覚えておく必要があります。


対策の方法は「バンプ延長ブロック」をバンプストッパーにかさ増しする、もしくは長さのある社外製バンプストッパーに交換するという2種類が一般的です。ただし社外製の長いバンプストッパーはバンプタッチ時に変形しやすいため、「8の字タイプ」や「ストレートタイプ」の形状選定も重要です。リフトアップを楽しんでいる方にはぜひ知っておいてほしい情報です。


4×4エスポワール:ジムニーのバンプストッパー徹底解説(リフトアップ時の車検対策・クリアランス基準について参考)


バンプストッパーを「第3のサスペンション」として使う独自視点:乗り心地と車検対策の両立

バンプストッパーは単なる「壊れないための当てゴム」と思われがちですが、実はメーカーレベルでサスペンションセッティングの一部として積極的に活用されています。これは意外ですね。


日産キックスでは「リアのバンプストッパータッチを早めることで、加速時にリアが沈み込むスクォートを抑制する」という設計がとられています。レクサスISでは「バンプストッパーのばね定数を低く設定し、旋回時のばね定数の急変を抑えて限界特性を穏やかにする」という高度なセッティングが採用されています。市販の量産車でもバンプストッパーは第3のサスペンションとして機能しているのです。


ジムニーなどのオフロード車では、大容量バンプラバーに交換することでオフロード走行時の激しい衝撃を吸収するセッティングも広く行われています。ショウワガレージが販売する大容量バンプラバーはノーマル比で容量約5.8倍・長さ65mm増しという製品です。容量を増やすと「縮む余裕が増すため衝撃を段階的に吸収できる」というメリットがあります。


また、バンプストッパーの硬度にも注目が必要です。「ハード(バンプ規制用)」「ソフト(スピード競技での衝撃吸収用)」「スーパーソフト(リア用の衝撃吸収特化)」といった硬度ラインナップが存在し、用途に応じた選定が乗り心地の大きな差を生みます。


車検対策だけを考えるのではなく、バンプストッパーをどう活用すれば「乗り心地の向上」と「車検対応」を同時に実現できるかという視点で考えると、カスタムの幅が大きく広がります。バンプストッパーの見直しが条件です。


Motor-Fan TECH:バンプストッパーの話——安藤眞の『テクノロジーのすべて』第65弾(第3のサスペンションとしての活用事例・日産キックス・レクサスISの設計について参考)




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