メルセデスg63amgのスペックと故障と整備

メルセデスg63amgのスペックと故障と整備

メルセデスg63amgの整備と故障

メルセデスg63amgの整備で最初に押さえる要点
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ベースはM177×9G-TRONIC

エンジン型式M177と9速AT(9G-TRONIC)を前提に、油脂管理と診断手順を組むと迷いが減ります。

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ブレーキは摩耗とダストが話題

ビッグキャリパー周りは作業性よりも「戻し方・仕上げ・警告対応」で差が出ます。

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冷却水は樹脂部品の劣化を疑う

リザーブタンクやウォーターパイプなど、熱と圧力で樹脂が傷みやすい前提で点検します。

メルセデスg63amgのスペックとエンジン型式M177


メルセデスg63amgを整備目線で理解する近道は、「何が高負荷なのか」をスペックから逆算することです。G63は4.0L V8直噴ツインターボのM177を搭載し、最高出力585馬力(430kW)・最大トルク850Nm級の高トルクが特徴です。高トルクはハブ、プロペラシャフト、デフ、マウント、冷却系、そしてATの熱負荷に直結するため、点検は“油脂と温度”を中心に組み立てるのが安全です。
また、燃料はハイオクで燃料タンク容量が100Lという情報もあり、車重・使用環境(街乗り短距離、渋滞、低速高負荷)によっては、オイルの劣化・燃料希釈・ブローバイ増加といった方向に振れやすいことを想定します。
整備入庫時にオーナーから「最近、燃費が落ちた」「アイドリングが微妙に荒い」「熱いときに臭う」などの曖昧な訴えがあった場合、まずは診断機のDTC確認と同時に、オイル量と状態、クーラント量、ファン作動、インタークーラー周りの汚れ・破損を“短時間で見える範囲”から当てに行くと効率が上がります。
・参考:G63のM177や出力・トルクなど基礎データ(スペック整理の根拠)
G63のエンジン(M177)/出力/トルク/9G-TRONICの概要

メルセデスg63amgの9G-TRONICとATF交換

メルセデスg63amgのATF作業は「抜いて入れる」よりも、油温管理と規定手順の再現性が品質を左右します。9G-TRONIC系の整備事例では、診断機で油温を管理しながら油量調整モードに入れ、オーバーフロー量でレベルを決める流れが示されています。現場では、油温が低すぎるとレベルが高めに出やすく、高すぎると逆に不足方向になりやすいので、作業の“再現条件”を最初に固定するのがコツです。
圧送交換(いわゆる全量交換)を行う場合も、初期充填量→循環→段階的入替→最終油量調整、という形で進め、最終的に変速ショック・ジャダーの有無を試走で確認して納車品質を担保します。なお、ATF交換後に「乗り味が変わった(良くも悪くも)」という相談が出たときは、フルードの問題と決めつけず、学習値やキャリブレーション(適合)を疑う思考も必要です。
意外と見落とされがちなのが、ATF交換そのものより“前後の下回り点検”です。G63は下回りの発熱源が多く、遮熱板、ハーネス固定、ホース取り回し、オイルにじみの初期兆候など、ATF作業でリフトアップしたタイミングが一番拾えます。ここで拾った小さなにじみが、次の車検や長距離前のクレーム予防に直結します。
・参考:9G-TRONICの油量調整や診断機温度管理の実例(作業設計の根拠)
9Gトロニックの油温管理とレベル調整の手順イメージ

メルセデスg63amgのブレーキパッドと低ダスト

メルセデスg63amgのブレーキは、効きと引き換えにダスト問題が表面化しやすく、オーナー要望として「低ダストパッド」が非常に多い領域です。整備事例では、ビッグキャリパーがピン固定で、ピンを外してピストンを戻すことでパッド脱着ができること、交換後にエア抜きまで実施している例が確認できます。ここから読み取れる実務ポイントは、単なる部品交換ではなく、キャリパー清掃・摺動部の状態確認・仕上げ(ホイール内側の清掃)までをセットにして価値を作ることです。
さらに、電子パーキングブレーキ装着車では、リヤ側はサービスモード(フィッティングポジション等)を正しく使うことが前提になります。専用手順を踏まずに戻そうとすると、モーターや機構に無理がかかり、作業者側のリスクが上がります。ブレーキは“走る・止まる”の止まる側で、クレーム時の影響が大きいので、診断機を使ったモード移行の有無が、工場の品質差として出やすい部分です。
低ダスト化は万能ではなく、初期制動・温度域・鳴き・ローター攻撃性のバランスがあります。読者が整備士である以上、顧客へは「何を優先し、何を許容するか」を先に合意してから部品選定に入ると、納車後の“こんなはずじゃない”を減らせます。
・参考:G63のブレーキパッド交換(ピン固定・ピストン戻し・清掃・エア抜きの流れ)
G63AMGのブレーキパッド交換事例(低ダストパッドの例)

メルセデスg63amgの冷却水とリザーブタンク

メルセデスg63amgで「冷却水が減る」という相談は、まず“漏れていない前提”を捨てた方が早く解決します。Gクラスの情報として、冷却水リザーブタンクは樹脂製で、エンジン稼働中は圧力がかかり、エンジンルームの熱などで徐々に劣化していく点が指摘されています。つまり、タンクや周辺の樹脂部品は消耗品に近い扱いで、年式・走行距離・熱履歴(渋滞や短距離)次第で漏れの確率が上がります。
さらに、別の整備事例では、クーラントがほぼ抜けた状態から原因を追い、水を入れるとエンジン前側から音がして、シリンダーブロックに刺さるプラスチックパイプが割れていた、という具体例があります。ここが意外ポイントで、外から見えるホースバンドやラジエータ周りだけではなく、“ブロックに刺さっている樹脂パイプ”のような見落としやすい箇所が致命傷になることがあるわけです。
現場対応としては、
✅ リザーブタンク液量の推移を記録(納車後の説明材料になる)
✅ 圧力テストで再現(乾いた漏れ跡も拾う)
✅ 樹脂パイプ・Oリング類は「一箇所見つかったら周辺も同時交換」を検討
この3点を基本線にすると、再入庫(出戻り)を減らしやすいです。
・参考:樹脂製リザーブタンクが圧力・熱で劣化する前提(点検方針の根拠)
Gクラスの冷却水リザーブタンク劣化と冷却水漏れの注意点

メルセデスg63amgの独自視点の点検

メルセデスg63amgは「壊れやすい車」と一括りにされがちですが、整備士視点では“壊れ方のクセが読める車”でもあります。例えば、冷却水が減る系は樹脂劣化という材料要因が大きく、ATFは油温管理と規定手順の再現性が品質を決め、ブレーキはダスト・摩耗・モード移行(特にリヤ)で作業の地雷が出ます。つまり、各系統でトラブルの主因が違うので、問診の時点で「どの系統のクセっぽいか」を切り分けるだけでも、診断時間が短縮できます。
もう一つの独自視点は、カスタム車両比率の高さです。G63はホイール・タイヤ外径、スペーサー、車高、ラッピング、電装追加が多く、整備性とトラブル発生点が純正状態とズレます。たとえばブレーキダスト対策で社外パッドに替わっている車は、鳴き対策のグリスやシムの入れ方が作業者ごとに違い、当たりが出るまでの説明が必要になりますし、タイヤ外径変更はABS/ESP系の挙動や変速学習の体感にも影響し得ます。
実務で効くチェック項目を、あえて“地味な順”に並べると次の通りです。
- 🧾 入庫時に改造点を申告してもらい、写真で残す(後日の説明が強い)。
- 🔌 バッテリー状態・電圧降下・充電制御の癖を先に見る(診断機エラーのノイズを減らす)。
- 🧯 下回りの遮熱・ハーネス固定・オイル滲みを、ATF/デフ/オイル作業のついでに拾う。
- 🧪 クーラントは量だけでなく、におい・色・付着痕の“兆候”を言語化して記録する。
この“記録の整備”は、部品交換よりも軽視されがちですが、G63のように維持費が高くなりがちな車ほど、顧客満足とクレーム予防に効きます。




RASTAR◇メルセデスベンツ(Gクラス)G63AMG◇ライセンス認証車RC1/14ラジコンカー/ブラック