インタークーラー ラジエーター違いを知るターボ車冷却の基本

インタークーラー ラジエーター違いを知るターボ車冷却の基本

インタークーラー ラジエーター 違い

インタークーラーとラジエーターの主な違い
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冷却対象の違い

インタークーラーは圧縮された空気を冷却、ラジエーターは冷却水を冷却する

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設置場所の違い

インタークーラーはターボとエンジンの間、ラジエーターは車両前部グリル後ろに配置

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搭載車両の違い

インタークーラーはターボ車のみ、ラジエーターは全ての水冷エンジン車に搭載

インタークーラーの仕組みと役割


インタークーラー、オートバイ用自動車用アルミニウム合金ユニバーサル頑丈なヘビーデューティーエンクーラー

 

インタークーラーはターボチャージャーを搭載した車両に装備される冷却装置で、圧縮された空気を冷やす重要な役割を担っています。 ターボチャージャーで過給された空気は150℃〜200℃にまで温度が上昇しますが、高温になった気体は膨張して密度が下がってしまいます。 そのため、インタークーラーで吸気温度を80℃程度まで下げることで、約28%体積を縮小させ、より多くの酸素をエンジンに送り込むことができるのです。
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インタークーラーは熱交換器として機能し、アルミニウム製のフィン構造に圧縮空気を通すことで熱を奪います。 空気がフィンを通過する間に温度が20〜40℃低下し、空気の密度が増すことでエンジン出力の向上と燃費改善につながります。 また、吸気温度を下げることで点火前の異常燃焼であるノッキングを防ぐ効果もあり、エンジンの耐久性向上にも貢献しています。
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インタークーラーはターボチャージャーとエンジンのインテークマニホールドの間に配置され、一般的にはスーパーチャージャーやターボチャージャーと吸気口の間に設置されます。 設置位置によってフロントマウントタイプとトップマウントタイプに分類され、冷却効率と応答性のバランスを考慮して配置が決定されています。
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ラジエーターの仕組みと冷却水循環

ラジエーターはエンジンの冷却水を冷やすための熱交換器で、全ての水冷エンジン車に搭載されている必須部品です。 エンジン内部で燃料が燃焼する際に発生する熱を冷却水が吸収し、その高温になった冷却水をラジエーターで再び冷却することで、エンジンのオーバーヒートを防いでいます。
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ラジエーターの冷却サイクルは、まず高温の冷却水がホースを通ってラジエーター上部のアッパータンクに流れ込みます。 その後、冷却水はラジエーターコア内の細いチューブを通過する間に、走行風や冷却ファンによって熱が奪われて冷却されます。 冷やされた冷却水は下部のロアータンクに溜まり、ウォーターポンプの働きで再びエンジン内部のウォータージャケットへ送られ、この循環を繰り返すことでエンジン温度を一定に保っています。
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ラジエーターは車両前部のグリルのすぐ後ろに設置されており、走行時の空気の流れを最大限に利用できる位置に配置されています。 ラジエーターコアはアルミニウム製の水パイプと波形のヒートシンクで構成されており、放熱性能に優れた構造となっています。 この配置により、車両が走行中は常に新鮮な空気がラジエーターを通過し、効率的に冷却水の温度を下げることができるのです。
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インタークーラーとラジエーターの構造的な違い

インタークーラーとラジエーターは熱交換器という点で基本構造は似ていますが、冷却する対象が全く異なります。 ラジエーターは液体である冷却水を冷やすのに対し、インタークーラーは気体である圧縮空気を冷却します。 この冷却対象の違いにより、内部構造や設計思想も大きく異なっています。
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インタークーラーは一般的にアルミニウム合金で作られており、冷却媒体の違いによって空冷式と水冷式の2種類に分類されます。 空冷式は走行風を利用してシンプルな構造で低コストですが、走行速度や外気温に冷却性能が左右されます。 一方、水冷式は冷却水を循環させることで外気温に影響されにくい安定した冷却性能を発揮しますが、部品点数が増え重量とコストが増加するデメリットがあります。
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ラジエーターは材質によって鋳鉄製、鋼製、アルミニウム製など様々なタイプが存在し、熱交換方式により放射ラジエーターと対流ラジエーターに分類されます。 ラジエーターは価格が比較的安く、耐用年数が長くメンテナンスコストが低いという利点があります。 一方でインタークーラーはラジエーターより構造と機能が複雑で、通常はより高度な製造工程と材料で作られているため、価格が高くなる傾向があります。​

インタークーラー故障時の症状とメンテナンス

インタークーラーの故障は事故による損傷が最も多く、劣化による自然故障は比較的少ないのが特徴です。 グリルの裏側に取り付けられているため、前面衝突事故を起こすと壊れやすい位置にあります。 故障の症状としては、エア漏れ、フィン潰れ、タンク割れ、オイル滲みなどが挙げられます。
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インタークーラー本体よりも接続しているホースの劣化によるトラブルが多く、経年劣化によってゴムが破れてエア漏れが発生することがあります。 そのためホースの劣化が気になる場合は、ゴム製ホースからアルミパイプに変更することで耐久性を向上させることができます。 車種によって異なりますが、プラスチックやゴムパーツは熱で劣化しやすく、早ければ5年程度で割れることもあるため、定期的な点検が重要です。
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インタークーラーの交換費用は部品代と工賃を含めて平均的に約81,700円程度が相場とされています。 ターボ車特有のメンテナンスとして、インタークーラーやブーストセンサーの点検を15,000〜20,000kmごとに行うことが推奨されています。 事故を避ける安全運転を心がけることが、インタークーラーの故障を防ぐ最も効果的な方法と言えるでしょう。
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ラジエーターの寿命と交換費用の実態

ラジエーターの交換費用は交換する部品の範囲によって大きく異なります。 ラジエーター全体を交換する場合は20,000円〜50,000円程度の部品代がかかり、ホースやタンクのみの交換で済む場合は10,000円〜20,000円程度が相場です。 これらの部品代に加えて10,000円以上の工賃が必要となるため、トータルでは3万〜8万円程度の予算を見込んでおく必要があります。
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ラジエーターは腐食による損傷が多くを占めるため、修理よりも部品交換が一般的です。 タンク修理や交換では15,000円程度で完了する場合もあり、ラジエーターコアの劣化や水漏れが原因であれば同様の費用で収まることもあります。 冷却液にはロングライフクーラント(LLC)が使用されており、LLC入れ替え費用として約1万円程度の費用がかかります。
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普段から念入りにメンテナンスを行うことで、修理や交換の回数を減らすことができます。 メンテナンス方法としては、ラジエーターフィンを掃除して冷却効率を維持すること、ラジエーターキャップのパッキン劣化に注意すること、そして冷却水の液量を定期的に確認することが重要です。 冷却水は少しずつ蒸発するため、定期的な補充が必要であり、適量より不足すると冷却機能が低下してオーバーヒートにつながります。
参考)ラジエーターの構造 【通販モノタロウ】

専門家による点検とアドバイス
三井ダイレクト損保 - ラジエーターとは?冷却水の補充や交換の方法
ラジエーターの構造や冷却水の補充方法について、保険会社の視点から詳しく解説されています。冷却水の定期メンテナンスの重要性を理解するのに役立つ情報です。

 

 


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