税金 排気量で変わる自動車税の仕組み

税金 排気量で変わる自動車税の仕組み

税金 排気量による自動車税の変化

自動車税の基本
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排気量に応じた課税

自動車税は車の排気量に基づいて決定されます

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毎年の納付

毎年4月1日時点の所有者が納付義務を負います

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環境性能も考慮

エコカー減税など、環境性能による優遇措置があります

 

税金 排気量別の自動車税額一覧

自動車税(種別割)は、車の排気量に応じて課税される都道府県税です。2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の税率が、排気量に応じて1,000円~4,500円引き下げられました。以下に、排気量別の自動車税額を一覧表で示します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総排気量 2019年9月30日以前の税額 2019年10月1日以降の税額
1,000cc以下 29,500円 25,000円
1,000cc超~1,500cc以下 34,500円 30,500円
1,500cc超~2,000cc以下 39,500円 36,000円
2,000cc超~2,500cc以下 45,000円 43,500円
2,500cc超~3,000cc以下 51,000円 50,000円
3,000cc超~3,500cc以下 58,000円 57,000円
3,500cc超~4,000cc以下 66,500円 65,500円
4,000cc超~4,500cc以下 76,500円 75,500円
4,500cc超~6,000cc以下 88,000円 87,000円
6,000cc超 111,000円 110,000円

 

この表から分かるように、排気量が大きくなるほど税額も高くなります。例えば、1,000cc以下の車と6,000cc超の車では、年間の税額に85,000円もの差があります。

 

税金 排気量と燃費の関係性

一般的に、排気量が大きい車ほど燃費が悪くなる傾向にあります。これは、エンジンの大きさが増すことで、より多くの燃料を消費するためです。しかし、近年の技術革新により、大排気量でも燃費の良い車が登場しています。

 

例えば、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車は、大排気量エンジンと電気モーターを組み合わせることで、パワフルな走りと優れた燃費性能を両立しています。また、ダウンサイジングターボエンジンを採用した車も、小排気量ながら高出力と良好な燃費を実現しています。

 

このような技術の進歩により、単純に排気量だけで燃費を判断することは難しくなっています。車を選ぶ際は、カタログなどで実際の燃費性能を確認することが重要です。

 

税金 排気量と環境性能割の関係

環境性能割は、2019年10月1日に導入された新しい税金制度です。これは、従来の自動車取得税に代わるもので、車の環境性能に応じて税率が変動します。具体的には、燃費性能や排出ガス性能に基づいて課税されます。

 

環境性能割の税率は以下の通りです:

 

  • 非課税:電気自動車、燃料電池車、プラグインハイブリッド車、クリーンディーゼル車など
  • 1%:2030年度燃費基準の85%以上を達成した車
  • 2%:2030年度燃費基準の75%以上85%未満を達成した車
  • 3%:上記以外の車

 

この制度により、環境性能の高い車を選ぶことで、税負担を軽減できるようになりました。例えば、同じ排気量でも燃費性能の良い車を選べば、環境性能割が低くなる可能性があります。

 

環境性能割の詳細については国土交通省のウェブサイトで確認できます

 

税金 排気量と自動車重量税の関係

自動車重量税は、車の重量に応じて課税される国税です。排気量とは直接的な関係はありませんが、一般的に排気量が大きい車ほど重量も増加する傾向にあるため、間接的に関係していると言えます。

 

自動車重量税は、新車登録時と車検時に納付する必要があります。税額は車両重量と車検期間によって決まります。例えば、車両重量が0.5トン以下の場合、3年間の税額は次のようになります:

 

  • エコカー減税対象車:非課税
  • 新車新規登録から13年未満:7,500円
  • 新車新規登録から13年以上:8,100円

 

排気量が大きい車は通常重量も重くなるため、自動車重量税も高くなる傾向にあります。しかし、軽量化技術の進歩により、大排気量でも比較的軽量な車も登場しています。

 

税金 排気量と経年車の重課制度

自動車税には、新車登録から一定期間が経過した車に対して税額を増加させる「重課制度」があります。これは、環境負荷の大きい古い車の使用を抑制し、より環境性能の高い新しい車への買い替えを促進するための制度です。

 

重課の対象となるのは以下の車両です:

 

  • ガソリン車・LPG車:新車新規登録から13年超
  • ディーゼル車:新車新規登録から11年超

 

重課される税額は、通常の自動車税に対して約15%増しとなります。例えば、総排気量が1,500cc超2,000cc以下の車の場合:

 

  • 通常の税額:36,000円
  • 重課後の税額:41,400円

 

この制度により、古い車を長く使い続けると税負担が増えることになります。ただし、電気自動車やハイブリッド車など、一部の環境性能の高い車種は重課の対象外となっています。

 

自動車の税金は、排気量だけでなく、車の年式や環境性能など、さまざまな要因によって変動します。車を購入する際や維持費を考える上で、これらの税金制度を理解しておくことは非常に重要です。特に、環境性能の高い車を選ぶことで、税負担を軽減できる可能性があることを覚えておきましょう。

 

また、税制は定期的に見直されるため、最新の情報を確認することも大切です。自動車税に関する詳細や変更点については、各都道府県の税務署や国土交通省のウェブサイトで確認することができます。

 

自動車関係税制の詳細については国土交通省のウェブサイトで最新情報を確認できます

 

税金を考慮に入れた車選びは、長期的な視点で見ると大きな違いを生み出します。初期費用だけでなく、維持費も含めた総合的な判断が求められます。環境に優しい車を選ぶことは、税金面でのメリットだけでなく、社会全体の持続可能性にも貢献することができるのです。

 

自動車税制度は複雑で、常に変化していますが、基本的な仕組みを理解しておくことで、賢い車の選択や維持管理が可能になります。排気量や環境性能、車の年式など、さまざまな要素を考慮しながら、自分のライフスタイルに合った最適な車を選びましょう。

 

最後に、税金の納付は私たちの社会を支える重要な義務です。適切に納税することで、道路整備や環境保護など、より良い社会インフラの構築に貢献できることを忘れないでください。自動車税は、単なる負担ではなく、持続可能な社会づくりへの参加の一形態と捉えることができるでしょう。