デッドニングのデメリットと施工前に知るべき注意点

デッドニングのデメリットと施工前に知るべき注意点

デッドニングのデメリットを施工前に知るべき理由

デッドニングを正しくやっても、音が悪くなることがあります。


この記事でわかること:デッドニングの3大デメリット
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車重が増えて修理コストが跳ね上がる

フロントドア2枚だけで約4〜6kg増、フルデッドニングでは20kg超になることも。板金修理時にデッドニング材の剥離作業が加わり、修理工賃が割増になるケースがある。

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やり方次第で音質が逆に悪化する

制振材を貼りすぎたり、施工箇所を間違えると、こもり音が発生したり低音がスカスカになる「ディチューン」状態に陥ることがある。

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経年劣化で雨漏れや再施工費用が発生する

デッドニング材の耐久性は約10年が目安。剥がれると防水ビニールが失われ、車内に雨水が侵入するリスクがある。定期的なメンテナンスが必要となる。


デッドニングの車重増加と燃費・修理費用へのデメリット





デッドニングを施工すると、必ず車両重量が増えます。フロントドア2枚への施工で約4〜6kgの増加が一般的で、4枚ドア全てに施工すると8〜12kg程度になります。さらに、フロアやルーフ、ラゲッジスペースを含めたフルデッドニングでは、20kgを超えることも珍しくありません。


重量増加は燃費にどのくらい影響するのでしょうか?


街乗りレベルであれば、フロントドア2枚分(約5kg)の増加は燃費にほぼ影響しません。これは体重が5kg違う人が乗っているのと同じ話で、実際、フルデッドニング施工後に断熱効果でエアコンの効きが良くなり、燃費が1〜2km/L向上したという報告もあります。燃費への影響は限定的と言えます。


問題は、修理費用への影響です。


ドアの内部に制振材や吸音材を施工することで、ドアロックアクチュエーター・ウィンドウモーター・窓ガラスといった部品が故障した際に、サービスホールにアクセスするためにデッドニング材を剥がす必要が出てきます。この追加作業分の工賃がそのまま修理費に上乗せされます。車屋によっては作業そのものを断るケースもあり、修理難易度が上がるのは確実です。


自爆事故で車両保険を使わない場合、板金修理の費用はすべて自己負担です。デッドニング材の剥離・再貼り付けまで含めると、修理費がかさむことを覚悟しておく必要があります。保険を使う場合は、対物保険や車両保険での「原状回復」として申請できるケースもありますが、保険会社への事前確認が必須となります。


つまり、修理のしやすさが犠牲になります。


施工前の対策として、ドア内部の故障リスクが高い車種(製造から10年以上経過した車や、電動パーツが多い車種など)では、サービスホールを完全に塞ぐのではなく、取り外し可能な施工方法を選ぶのも一つの選択肢です。



参考:板金修理時のデッドニング素材の取り扱いについて(デッドニングのデメリットと保険対応の解説)
トータルカービューティIIC「デッドニングの効果」


デッドニングで音質が逆効果になるケースのデメリット

「デッドニングすれば音が必ず良くなる」という思い込みは危険です。


施工方法を間違えると、音質は明らかに悪化します。特に多いのが、制振材を貼りすぎることによる「こもり音」と「低音スカスカ」問題です。サービスホールを全て制振材で塞いでしまうと、スピーカーボックスの容積が大幅に減少し、低音が詰まった感じになりやすいのです。


どういうことでしょうか?


スピーカーは、背面から出る音と前面から出る音がドア内の空間と相互作用することで、自然な低音を生み出しています。ところが、サービスホールを塞ぎすぎると、この空間が小さくなりすぎて低音が出にくくなります。制振材でスピーカーボックスの振動を抑え込みすぎると、本来必要な音まで出てこなくなります。


特に純正スピーカーのままでデッドニングだけ施工するケースでは注意が必要です。純正スピーカーはもともと「デッドニングなしの環境」に合わせてチューニングされています。そこに制振材や吸音材をむやみに追加すると、設計されていた音響バランスが崩れて、中音〜低音域がスカスカになる「ディチューン」状態になることがあります。



  • 🔺 サービスホールを全て塞ぐ → スピーカーボックス容積が減り低音が出なくなる

  • 🔺 吸音材を貼りすぎる → こもり音が増え音がくぐもる

  • 🔺 制振材を全面貼り → スピーカーの振動まで殺してしまい音量低下

  • 🔺 純正スピーカーのまま施工 → 設計上の音響バランスが崩れる


カーオーディオ専門店の中には、「デッドニングをしなくても良い音は出せる」と明言しているプロも存在します。施工の目的と車両の状態を正確に把握した上で、必要な箇所にだけ適切な素材を選んで施工することが結論です。


DIYで施工するなら、制振材は鉄板の共振しているポイントを手で確認しながら貼ること、吸音材は重ね貼りしすぎないことを守るだけで、失敗リスクを大幅に下げられます。



参考:デッドニングが逆効果になるメカニズムをカーオーディオ専門店が解説
AKAIKE CCS「デッドニング | 見た目を変えずに音を良くする」


デッドニングの経年劣化と雨漏れリスクというデメリット

デッドニングは「施工したら終わり」ではありません。これが意外と知られていないデメリットです。


デッドニング材の耐久性は、適切に施工された場合で約10年が目安とされています。しかし実際には、夏場の車内温度は60〜70℃に達することがあり、この熱環境下でブチルゴム系制振材が柔らかくなって端部から剥がれが起きやすくなります。特に猛暑の日に内張りを外した作業者が「制振材が融けて簡単に剥がれた」という報告が複数あります。


剥がれると何が起きるのでしょうか?


ドアのデッドニング施工では、純正の防水ビニールシートを取り外してから制振材を貼るのが一般的な手順です。ところが、後から制振材が剥がれると、防水ビニールが存在しない状態になります。ドアの内部には雨水が入る構造になっているため、防水ビニールなしでは車内への雨漏れが発生するリスクがあります。


実際に、施工から数ヶ月でサービスホールの制振材が浮いてしまったアルファードJBL付き車の事例が専門店のブログで報告されています。施工品質が低いケースでは、1〜2年で目に見える劣化が起きることもあります。


劣化への対策として、以下の点を押さえておきましょう。



  • 🔍 定期的にドアの内張りを外してデッドニング材の状態を確認する(2〜3年ごとが目安)

  • 🔍 端部が浮き始めたら早めにローラーで再圧着するか、部分的に張り替える

  • 🔍 施工時には鉄板の脱脂を丁寧に行い、密着力を最大化する

  • 🔍 高品質なデッドニング材(レアルシルト、アクワイエなど)を選ぶと耐久性が高まる


施工費用の観点からも考えておく必要があります。プロショップでのドアデッドニング(2枚)は、スピーカー交換とセットで6万6千円〜8万8千円程度が相場です。フルデッドニングになると、車種サイズや施工内容によって30万〜57万円超というケースもあります。これに10年ごとの再施工費用が加わると、トータルのコストは決して小さくありません。


メンテナンスが必要という点は必須です。



参考:デッドニング材の耐久性と劣化後のリスクについての解説
IICショップ「デッドニングをDIYでやる方法とデッドニング材選びのポイント」


デッドニングのDIYと施工費用に関するデメリット

デッドニングをDIYでやる場合、材料費は5,000円〜2万円程度で済みます。一方で、プロに依頼するとドア2枚でも5万〜10万円前後、フルデッドニングでは30万円以上になることも珍しくありません。この差を見て「DIYで安く済ませよう」と考える人は多いですが、実はDIY施工には見落としがちなコストとリスクが潜んでいます。


痛いですね。


DIYで失敗しやすいのは、内張りの取り外し時に内装パーツを割ってしまうケースです。内張りのクリップは脆く、特に年式の古い車では交換部品の入手が難しい場合もあります。1枚割れると500円〜数千円の出費になりますし、内張り全体の交換になると数万円かかることもあります。


また、施工に使った工具の費用も忘れがちです。内張り剥がし、ローラー、脱脂用パーツクリーナー、ハサミ・カッターなどを一から揃えると、5,000〜1万円程度は余裕でかかります。材料費と合わせると、初回のDIYコストは思ったより膨らみます。
























施工方法 費用目安 主なリスク
DIY(ドア2枚) 5,000〜2万円(材料費のみ) 施工ミスで音質悪化・内装破損の可能性
プロ施工(ドア2枚) 5万〜10万円前後 費用は高いが仕上がりは安定
フルデッドニング(プロ) 30万〜57万円超 高額投資・10年後に再施工費が必要


DIYで施工するのは、作業手順をしっかり調べ、脱脂・圧着などの基本を丁寧に守ることが前提です。これが条件です。「なんとなくペタペタ貼るだけ」の施工では、数ヶ月後に剥がれたり、音がこもったりといったトラブルに直結します。


費用対効果を最大化するには、まずフロントドアだけに絞って施工し、効果を確かめてから他の部位に広げていく順序がおすすめです。一度に全部やろうとすると、失敗した時のダメージが大きくなります。


デッドニングのデメリットを踏まえた上での独自視点:純正の防音設計との相性

多くのドライバーが見落としているのが、「メーカーが最初から設計した防音バランス」との相性問題です。これはデッドニングのデメリットの中でも、ほとんど語られない盲点です。


現代の車は、設計段階から重量・コスト・燃費・乗り心地・NVH(騒音・振動・ハーシュネス)のバランスを緻密に計算して製造されています。特に近年のハイブリッド車や電気自動車は、ロードノイズが相対的に目立ちやすいため、メーカーが純正で制振材・吸音材を相応に入れています。


いいことですね。


つまり、そこにさらにデッドニングを重ねることが、必ずしも「プラスアルファ」にはならない場合があるのです。純正の制振設計の上に素人がDIYで素材を追加すると、想定されていなかった共振モードが生まれ、特定の周波数帯でビビり音が増えるというケースが実際に報告されています。


特に注意が必要なのが以下のケースです。



  • 🚗 製造から3年以内の新しい車(純正の制振・遮音設計が充実している車種が多い)

  • 🚗 レクサス・メルセデスなど高級車(純正の静粛性設計が高水準のため、DIY施工で崩すリスクが高い)

  • 🚗 ルーフへの施工(効果が薄く、重量増加のデメリットが大きいと専門家が指摘)


デッドニングの目的を「音楽をより良く聴きたい」に絞るなら、まずはスピーカー交換を先に行い、それでも満足できない場合にフロントドアのデッドニングを追加する、という順序がコストパフォーマンス的に賢明です。


逆に「走行中のロードノイズを減らしたい」という目的であれば、フロアマットの下に吸音シートを追加するだけで一定の効果が得られることも多いです。数千円のロードノイズ低減シートを貼るだけで体感できる変化がある場合もあり、いきなり数万円のデッドニング施工に踏み切る前に試す価値があります。


デッドニングが本当に必要かどうかは、車両の状態・目的・予算の3点を整理してから判断することが、結局は一番大切です。



参考:純正スピーカーへのデッドニング施工の効果と注意点について
b-pacs「デッドニングはプロに頼まないと意味がない?京都の専門店が解説」




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