車両保険金額目安と相場の決め方ポイント

車両保険金額目安と相場の決め方ポイント

車両保険金額目安と決め方

この記事でわかること
📊
車両保険金額の基本

時価相当額に基づく保険金額の上限設定と、新車・中古車での具体的な決め方

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保険料の相場

年代別・等級別の保険料相場と、免責金額設定による保険料節約テクニック

⚖️
必要性の判断基準

車の年式や価値、ローン残高から見た車両保険加入の要否判断ポイント

車両保険金額とは時価相当額が上限となる保険金

車両保険金額とは、自分の車の損害に対して支払われる保険金の上限額のことです。例えば車両保険金額を200万円に設定していた場合、実際の修理費用が300万円かかっても保険から支払われるのは最大で200万円までとなります。設定可能な金額の範囲は車種や型式、年式によって大きく異なり、古い車ほど設定できる車両保険金額も低くなります。
参考)車両保険金額とは?いくらにすべき?目安や決め方について解説

大前提として、車の「時価相当額」よりも高い車両保険金額は設定できません。車は一般的に年数の経過とともに価値が下がっていくため、新車購入から時間が経つにつれて時価相当額も下がっていきます。保険会社が中古車市場価格を算定する際、有限会社オートガイドが発行する「自動車価格月報」を参考にします。初年度登録から10年以上経過した車や自動車価格月報に記載がない車両など相場価格が読めない車については、新車価格の10%が評価額です。
参考)事故車の時価額とは?事故が起こった時に知っておきたい対応を解…

車両保険金額は、契約自動車の市場販売価格相当額をもとに、保険会社が定める一定の範囲内で設定するのが一般的です。走行距離・修理歴・保管状態等によって、同じ年式でも実際の販売価格はさまざまであるため、購入金額がその幅の範囲に無い場合があります。
参考)車両保険の金額を徹底解説!適切な設定と保険料を抑えるポイント…

車両保険金額の新車購入時の設定方法

購入してから1年未満の新車の場合、基本的には車両保険金額は購入時にかかった金額を保険金額として設定します。購入時にかかった金額には、車両本体価格のほか、付属品や消費税も含みます。新車の車両保険金額は「車両本体+付属品+消費税」で算出されます。​
付属品とは、カーナビゲーションシステム、ETC車載器、エアコン、カーステレオ、フロアマット、標準工具など、車両本体に定着または装備されている物をいいます。ただし、ガソリンやインテリア用の車用品、洗車用品などは付属品には含まれないので注意が必要です。購入金額とは新車の本体価格、カーナビなどの付属品、消費税を含みますが、自動車税、自動車取得税自動車重量税などの税金や自賠責保険の保険料などは対象外となります。
参考)車両保険とは?金額や必要性の判断基準、注意点について

高額なオプションを追加している場合など、設定可能な金額と実際の購入金額とに開きがある場合は保険会社に相談することが推奨されます。売買契約書などを参考に市場価格と照らし合わせて確認を行います。
参考)https://faq.sonysonpo.co.jp/faq_detail.html?id=570

車両保険金額の中古車と経年車の目安

購入して1~2年以上経った車の場合は、使用した年数分だけ市場価値が下がるため、設定する保険金額も変わります。すでに車両保険を契約中であれば、保険会社から送られてくる自動車保険の更新案内に価値の低下を反映した保険金額が記載されています。更新案内に記載された金額を参考に保険金額を設定しましょう。
参考)車両保険の保険金額とは?目安や知っておきたいポイントを解説|…

中古車を購入した場合、市場販売価格相当額などをもとに保険会社が定める保険金額の範囲内で保険金額を設定します。提示される保険金額は、購入した中古車と同じ車種・型式の車両の市場価格をもとにした金額で、実際の購入金額と一致するとは限らないため注意が必要です。車両保険の場合、車の評価額(時価)は年数と共に減価償却され、300万円で購入した車も2年目で250万円、10年たつと50万円ということも当たり前です。
参考)https://hoken-room.jp/car/1936

継続(更新)時には、満期を迎える契約の継続のウェブ手続き時に表示されるページ上で、設定できる金額の幅がある場合には「乗っているお車の年式」・「走行距離」などから同程度の中古車価格を参考にしたり、「保険料」を基準に設定することもできます。​

車両保険の保険料相場と等級別の目安

自動車保険を初めて契約する場合、6等級からスタートすることとなります。6等級の保険料(年間)相場を見てみると、5万円~6万円未満(19.8%)及び6万円~7万円未満(17.0%)がボリュームゾーンとなっています。一方で、等級別でみると最も事故リスクが少ないとされる20等級では、ボリュームゾーンは3万円~4万円未満(17.9%)となっています。
参考)https://life.oricon.co.jp/rank_insurance/special/premium/market-price-and-choose-insurance/

さらに、6万円未満の割合でみると、6等級が46.3%であるのに対して、20等級では60.9%であり保険料が安く抑えられています。等級(ノンフリート等級制度)によって保険料の割増引率が設定されているため、事故歴が少なく等級が高いほど保険料は安くなる仕組みです。保険料に関しては車種や年齢、使用目的などによっても大きく変わるため、複数の保険会社で見積もりを取ることが推奨されます。
参考)自動車保険 保険料の相場・比較【2025年10月】

保険料満足度の高い保険会社としては、SBI損保が1位、セコム損保が2位、チューリッヒ保険会社が3位となっており、ダイレクト型自動車保険が上位を占めています。
参考)https://hoken.kakaku.com/kuruma_hoken/ranking/1.html

車両保険の免責金額設定と保険料節約

車両保険は「免責金額」を設定することで、保険料を節約することができます。免責金額とは、事故などによって発生した車の損害額のうち自己負担となる金額のことです。免責金額を「0万円(1回目)・10万円(2回目以降)」で契約した場合と、「10万円(1回目)・10万円(2回目以降)」で契約した場合では、後者の方が保険料をおさえることができますが、事故時の自己負担額は大きくなります。
参考)車両保険の免責金額(自己負担額)とは?|自動車保険ならアクサ…

車両保険の免責金額は大きく分けて「増額式」と「定額式」の二種類の方法で設定できます。増額方式では1回目の事故の免責金額が低く設定され、2回目以降の免責金額が高くなります。三井ダイレクト損保で自動車保険の契約者のうち車両保険をセットしている方の55.2%が「5-10万円」に設定しており、全体の半数以上を占めます。
参考)車両保険が高いと感じたら「補償範囲の限定」と「免責金額の設定…

免責金額は保険料と自己負担額のバランスを考えて設定することが重要です。免責金額を高く設定すると補償を受ける際の自己負担額が多くなるため、万が一の際に自己負担を少なくしたい場合は免責金額を低く設定することが推奨されます。
参考)車両保険の免責金額とは?自己負担額を減らしたい場合や、設定の…

車両保険の必要性判断基準とローン残高との関係

新車や高額な車であれば修理費や買い替え費用が高額になるため、車両保険の価値は高くなります。一方、古い車や市場価値が低い車は補償額が少ないため加入の必要性が下がります。万が一の全損や高額修理でも貯蓄でまかなえる人は車両保険に入らなくても良いケースがありますが、逆に「想定外の出費に備えたい」人には有効な保険です。
参考)車両保険って必要?不要?プロが教える選び方と判断基準📚

車を購入した際のローン残高がある場合も、車両保険の必要性が高いといえます。車のローン返済中に事故を起こすと、ローン返済額に修理費が加わり、金銭的な負担が非常に大きくなります。任意の「車両保険」に加入している方に限り、保険金をローン残債に充てることができます。ただし、車両保険は支払限度額が定められているので、必ずしも完済できるとは限りません。
参考)ローンの残っている車で事故!廃車・売却はできる?【プロが解説…

自宅の駐車場が狭い、交通量の多い道路を通勤で使う、悪天候が多い地域などではリスクが高いため、車両保険加入のメリットが高まります。対人・対物と合わせて加入することで「フルカバー型」となり、全体の保険料とのバランスを見ながら判断することが重要です。​
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