

商用車にハイブリッドを導入する企業が増えています。ガソリンと電気の両方を動力源とするハイブリッド車は、ガソリン車と比較して燃費効率が良く、日常の走行距離が長くなりやすい営業車では経費削減に大きく貢献します。特に低速走行や発進時にはモーターが中心となって車両を駆動し、高速走行や強い加速時にはエンジンが稼働するため、運転状況に応じた効率的な走行が可能です。
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商用車ハイブリッドの代表格であるトヨタ・プロボックスハイブリッドは、WLTCモードで22.6km/Lという優れた燃費性能を誇ります。これに対して、同じ1.5L 2WDのガソリン車は17.2km/Lとなっており、約5.4km/Lの差があります。月に1,500km走行すると仮定し、ガソリン価格を175.7円/Lとして計算すると、ハイブリッド車の1ヶ月のガソリン代は約11,661円、ガソリン車では約15,322円となります。
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具体的な数値で見ると、1ヶ月あたりの差は約3,660円となり、1年にするとハイブリッド車ではガソリン車に比べて44,000円近くのコスト削減が期待できます。走行距離が多い商用車ほど、この差は大きくなるため、燃費効率の良さは長期的な運用コストに直結します。また、頻繁に給油する必要がなくなることで、業務効率の向上にも寄与します。
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商用車ハイブリッドには燃費性能以外にも多くのメリットがあります。エコカー減税の対象となるため、自動車取得税や自動車税が大幅に削減され、モデルによっては自動車取得税が免除されるケースもあります。一部自治体では、エコカー補助金も支給される場合があり、国と地方の両方から環境に優しい自動車の導入が推奨されています。
購入時だけではなく車両の維持費も抑えられるため、企業運営において永続的なコスト削減が可能になります。さらに、静粛性が高いという特徴もあり、ガソリンエンジンモデルに比べて静かな走行が可能です。二酸化炭素の排出量が少ないハイブリッド車を使うことで、環境に配慮したイメージを企業に付与できる魅力もあります。
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商用車ハイブリッドにはデメリットも存在します。最も大きな課題は初期導入コストの高さです。ハイブリッド車には電動モーター、バッテリー、エネルギー管理システムなど追加のコンポーネントが必要で、トラック自体の価格がディーゼル車に比べて高くなります。プロボックスの場合、ハイブリッド車のグレード「F」は2,052,000円、同じグレードのガソリン車は1,777,000円と、約27万円の価格差があります。
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また、バッテリーの寿命と交換コストも考慮が必要です。ハイブリッドカーのバッテリーはガソリン車のバッテリーに比べて高価で、交換時期には多くの費用を支払わなければなりません。メンテナンスと修理費用も増加する可能性があり、高電圧システムや電動モーター、インバーターといった特殊な部品を扱うため、故障時の修理対応が特殊になる場合があります。
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経済産業省 資源エネルギー庁の石油製品価格調査では、ガソリン価格の変動が燃費効果に影響を与えることも確認されています。
資源エネルギー庁 - 石油製品価格調査のデータを確認できます
営業車におすすめのトヨタのハイブリッド車として、複数の車種が挙げられます。プロボックスは営業車の定番とも言えるトヨタ製ライトバンの王道で、2018年末にハイブリッドタイプが登場しました。基本構造を見直し、長時間の運転や悪路走行でも快適な乗り心地を実現し、広さと取り出しやすさを両立した荷室や運転席から手に届く範囲の収納スペースなど、働く人に向けた快適さを追求しています。
カローラフィールダーは、カローラシリーズのステーションワゴンで、ハイブリッドモデルの燃料消費率はWLTCモードで27.8km/Lと低燃費を実現しています。荷室の広さが特長で、407Lの広大なラゲージスペースは、リヤシートを倒すことなく9.5インチ×46インチのゴルフバッグが4つ収納できます。アクアは、WLTCモードで燃料消費率35.8km/Lと優れており、コンパクトカーであるからこそ取り回しが良く、道を選ばず乗ることができます。
商用車のハイブリッド化は、トラックやバスでも進んでいます。プリウスやアクアで熟成を重ねた1.5リッターハイブリッドを積んだグレードが設定されており、ハードなビジネスユースに対応できるだけのタフさを身に着けています。小型トラックでも存在感が高まっており、購入者が事業者になるため、メンテナンスのしやすさが優先されています。
参考)走行距離を考えたら「燃費が大切」なのになぜ? 商用車にハイブ…
商用車を選ぶ際には、用途に応じた選択が重要です。荷物が多く積載性能を重視する場合はプロボックスやサクシードバンのような商用バンタイプが適しており、人を乗せることが多い営業タイプの方にはプリウスのような乗用車タイプが最適です。走行距離が長く、1日中車の中で過ごすような営業の場合は、ハイブリッド車の方が安くなる傾向があります。
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車両の価格と燃費のバランスを踏まえたコストパフォーマンスも重要な選定ポイントです。初期導入コストが高くても、長期的にみれば燃費の良さでトータルコストではハイブリッド車が上回る可能性が高いため、使用期間や年間走行距離を考慮して判断する必要があります。プロボックスの場合、ハイブリッド車でも200万円で購入可能であり、比較的手頃な価格設定となっています。
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維持費の観点から見ると、ハイブリッドカーの年間維持費総額は約17〜27万円程度です。内訳は自動車税25,000円〜110,000円、車検費用(1年あたり)約50,000円、ガソリン代(年間8,000km)44,000円〜60,600円、任意保険料約50,000円となっています。プロボックスは4ナンバーの小型貨物なので、5ナンバーの乗用車より維持費が安く、ランニングコストも優れています。
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神奈川トヨタ自動車では、社用車導入の相談を受け付けており、専門スタッフが最適な車種選びをサポートしています。
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| 車種 | 燃費(WLTCモード) | 荷室容量 | 価格帯 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| プロボックス | 22.6km/L | 広い荷室 | 約182万円〜 | 商用バンの定番、耐久性に優れる |
| カローラフィールダー | 27.8km/L | 407L | 約200万円〜 | ゴルフバッグ4つ収納可能 |
| プリウス | 高燃費 | 標準 | 約250万円〜 | 人を乗せる営業に最適 |
| アクア | 35.8km/L | コンパクト | 約200万円〜 | 取り回しが良く道を選ばない |

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