

「プラド70復刻」という検索ワードは、実際には“70系が日本で再導入された話”と“プラド系(後継250系)の話”が同じ棚に並んで起きる混同を拾っていることが多いです。トヨタはランドクルーザー“70”を国内で再導入し、継続販売モデルとして発売しています(11月29日発売の案内あり)。この再導入モデルは、伝統のラダーフレームや耐久性・悪路走破性を維持しつつ、パワートレーンや安全装備などを現代向けにアップデートした、という整理が最も誤解が少ないでしょう。
整備士向けに言い換えると、「復刻=昔のまま」ではなく「思想はそのまま、管理すべきシステムは増えた」です。とくにユーザーが“見た目の武骨さ”から、点検整備も旧来の感覚で済むと思い込みやすい点が、入庫後のトラブル(説明不足・期待値ズレ)につながります。問診段階で「ガソリンの再販70(2014)と、ディーゼルの70(再導入)は別物」と区別して話せるだけで、クレームの芽はかなり摘めます。
参考:70系が「継続販売モデル」として再導入され、1GD-FTV+6速AT等にアップデートされた概要(背景・思想・主要諸元)
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/40139766.html
現行の“70”で整備側が最初に押さえるべき新要素は、ディーゼル排気後処理、とくにAdBlue(尿素水)を使う尿素SCRです。トヨタの案内でも、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)低減のためにAdBlueを使用すること、走行に伴い消費されることが明確に示されています。さらに重要なのは、走行中に尿素水がなくなってもエンジンを止めなければ継続走行できる一方、エンジン停止後は再始動できなくなる可能性がある、という“業務車両的には致命的になり得る仕様”です。
ここはユーザー説明で差が出ます。整備側の現場感覚として、AdBlueは「足すだけ」ではなく、警告表示の意味と“止めたら詰む状況”を具体例で伝える必要があります。たとえば山間部・工事現場・スキー場の駐車場など、再始動不可が起きた時にレッカーも呼びにくい利用シーンは珍しくありません。ユーザーにとっては燃料切れより心理的ハードルが高いので、納車後の初回点検やオイル交換のタイミングで、必ず一度は説明しておくのが安全です。
加えて、あまり知られていない落とし穴として「凍結」があります。トヨタの案内では尿素水の凍結温度は約マイナス11℃で、尿素水が凍結しても走行不能になるわけではなく、エンジン始動後にヒーターで解凍して使用する、とされています。寒冷地ユーザーほど“冬はAdBlueが不安”と言われやすいので、「凍る=即アウトではない」ことを根拠付きで説明できると、不要な不安を減らせます。
参考:AdBlueの消費目安、警告と再始動不可、凍結温度とヒーター解凍など(ユーザー説明の根拠に最適)
https://toyota.jp/faq/show/10700.html
“70=硬派でシンプル”のイメージに対して、今回の国内再導入では6速オートマチック(6 Super ECT)を採用している点も、整備士が先回りして説明したいポイントです。メーカー情報として、駆動方式はパートタイム4WD、トランスミッションはフレックスロックアップ式スーパーインテリジェント6速オートマチック(6 Super ECT)であることが明記されています。ユーザーがMT前提で考えていたり、「ATなら街乗り向きで壊れにくいでしょ」と短絡したりするので、ここも期待値調整が必要です。
整備面では、AT化で“乗りやすさ”は増す一方、熱のマネジメントがより重要になります。悪路・牽引・低速高負荷を多用すると油温は上がりやすく、ATF管理(状態確認、漏れ点検、にじみの早期発見)が効いてきます。メーカー指定のメンテナンスサイクルや油種は必ず整備書で確認が前提ですが、少なくともユーザーには「使い方(牽引・長い砂地・長時間の低速)によっては、油脂の劣化が早まる」ことを伝え、点検入庫の動機づけにすると整備計画が立てやすくなります。
また6速ATは“変速段が多い=賢い”だけでなく、ロックアップ領域や制御が複雑化し、違和感が出た時に「壊れた」と誤解されやすい面もあります。症状の聞き取りでは、発生条件(勾配・水温・外気温・積載・4WDレンジ)をセットで取ると、説明と切り分けが一段ラクになります。
70系はラダーフレームを採用し、耐久性・信頼性・悪路走破性を核としていることがメーカー情報でも強調されています。ここは“頑丈=放置してよい”に変換されがちなので、整備側はフレーム車ならではの弱点(錆・泥堆積・締結部の固着)を「予防整備」の話として組み立てるのが有効です。特に降雪地や凍結防止剤を撒く地域では、表面の錆より“合わせ面・重なり・水抜き不良”が後から効きます。
点検の実務で効果が出やすいのは、次のような“見落としやすい順番”の固定化です。作業品質が安定し、若手にも引き継ぎしやすくなります。
意外に効くのが「泥が乾いて固まる前に落とす」提案です。ユーザーは洗車=ボディの話になりやすいですが、ラダーフレーム車で長く乗るなら下回り洗浄の価値は高い。作業メニューとして提示すると、単価というより“信頼”につながります。
検索上位が語りがちな「買えるか」「納期」「価格」から一歩外し、整備士ブログとして刺さる独自視点は、“止めると再始動できない”系のトラブルを「使い方の設計」で潰す提案です。トヨタの案内では、尿素水が少ない警告が出た場合は早めの補充が推奨され、エンジン停止後は再始動できなくなる可能性がある、と明記されています。つまり、ユーザーに「警告が出た日のうちに補充」という行動規範を渡せるかが、故障修理より価値を持ちます。
現場トークとしては、次のように“行動に落ちる言い方”が有効です。読み手(整備士)もそのまま接客で使えます。
さらに、凍結温度(約マイナス11℃)やヒーターで解凍して使用する説明もメーカー情報にあるので、寒冷地ユーザーへの説得材料になります。長野のような冷え込む地域では「凍るから危ない」という雑な不安が先に立つため、根拠付きで安心させつつ、警告時の補充行動だけは徹底させる。このバランスが“整備士が書く記事”の価値になります。

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