オーリンズ サスペンション バイクの選び方と効果を徹底解説

オーリンズ サスペンション バイクの選び方と効果を徹底解説

オーリンズ サスペンション バイクの魅力・選び方・セッティングを徹底解説

オーリンズに交換したのに、セッティングを変えないと純正より乗り心地が悪化することがあります。


この記事でわかること
🏆
オーリンズが選ばれる理由

MotoGPで培われたTTX技術など、純正サスとの構造的な違いと、バイクの走りが根本から変わる理由を解説します。

🔧
モデル別の選び方

TTX GP・S46・レジェンドツインなど主要モデルの特徴と、あなたのバイク・走り方に合った選び方を紹介します。

💰
費用・オーバーホール・維持コスト

導入費用10〜20万円の内訳から、2年ごとのオーバーホール費用まで、長期的なコスト感を具体的に解説します。


オーリンズ サスペンションのバイクへの効果と純正との決定的な違い





バイクに乗り始めると、走りの質を高めようと様々なカスタムを検討する機会が出てきます。その中でも特に「足回りの変化は体感が大きい」と多くのライダーが口を揃えるのが、オーリンズへのサスペンション交換です。


オーリンズ(Öhlins)は1976年にスウェーデンで創業されたサスペンション専門メーカーで、創業者のケント・オーリン自身がモトクロスの欧州国際レースでタイトルを獲得した経歴を持ちます。1980年代以降はMotoGP(ロードレース世界選手権)やWSBK(スーパーバイク世界選手権)で数多くのトップチームに採用され、「高性能サスペンション=オーリンズ」というブランドイメージが世界に定着しました。


では、純正サスペンションとどこが違うのでしょうか。最大の差は「万人向けに設計されているか、性能を追求しているか」という設計思想の違いです。バイクメーカーの純正サスはコストを抑えながら多様なライダーが不満なく使えることを優先しています。その結果、スポーティに走りたいライダーや、長距離ツーリングで疲れを最小限にしたいライダーにとっては「物足りない」と感じる仕上がりになりがちです。


つまり、純正は「及第点」、オーリンズは「追求の結果」ということです。


オーリンズへ交換した際に最も体感しやすいのが路面追従性の向上です。路面の細かな凹凸にサスペンションが素早く反応し、タイヤが常に地面をとらえている感覚が得られます。コーナーリング中の安定感、荒れた路面での車体の落ち着き、ブレーキング時の安心感、これらすべてが純正とは別次元になると感じるライダーが多いのです。実際、MT-07(ヤマハ)にフロントスプリングとリアショックを合わせて約15万円かけて導入した体験談では、「ショップから自宅まで20kmの試乗だけで走りが激変した」と報告されています。


さらに見逃せないのが疲労軽減の効果です。ツーリングで数百km走るライダーにとって、不要な振動や突き上げの蓄積は終盤の疲労感に直結します。オーリンズのしなやかな減衰力は腕・腰・首への負担を大きく下げ、ロングツーリングでも「走りが軽い」という感覚をもたらします。
































比較項目 純正サスペンション オーリンズ
設計思想 万人向け・コスト重視 性能・精度追求
路面追従性 標準的 非常に高い
調整幅 限定的または調整不可 幅広く体感しやすい
オーバーホール リアは基本交換のみ OHで性能復活が可能
長期コスパ 消耗品として交換 高いリセール&長寿命


オーバーホールで性能が戻る点も重要なポイントです。これが原則です。純正リアサスはへたったら基本的に丸ごと交換ですが、オーリンズは定期的なオーバーホールで新品同様のフィーリングを取り戻せます。長期的に見たコストパフォーマンスが高いと言われる根拠がここにあります。


参考:オーリンズと純正サスペンションの詳細な性能比較について
オーリンズサスペンションの魅力と選び方|S36・S46・TTXなどラインアップを一覧で紹介(ナップス公式)


オーリンズ サスペンション バイク向けモデルの種類と選び方

オーリンズのラインアップは豊富で、初めて見ると「どれを選べばいいかわからない」と感じる方も多いでしょう。ここでは主要なモデルと選び方の基準を整理します。


まず大きな分類として、リアショックとフロントフォークの2種類があります。交換の入り口として最もポピュラーなのがリアショックで、特にツインショックを採用したクラシック系バイクや、モノショックを採用したスポーツ系バイクで選択肢が豊富に揃っています。



  • 🥇 TTX GP:MotoGP直系のフラグシップモデル。ツインチューブ構造により熱ダレが極めて少なく、サーキット・ハードワインディング向け。伸び側・圧側ともに精密な減衰力調整が可能。

  • 🔵 S46(TTX):46mmピストン採用のモノショック。ストリートからスポーツ走行まで幅広く対応する万能モデル。初めてオーリンズを選ぶスポーツ系ライダーにおすすめ。

  • 🟡 S36 レジェンドツイン:ツインショックの最高峰。スポーティなシャープさが特徴で、Z900RS・CB1100・XJR系との相性が高い。プリロード・伸び・圧・車高すべて調整可能。

  • 🟢 S36 グランドツイン:快適性と余裕ある動きを重視したツインショック。長距離ツーリング派・タウンユース派に最適。

  • S36P / S36E:ツインショックのスタンダード〜エントリーモデル。「まず純正から卒業したい」という方の最初の一本に向いている。


モデルを選ぶ際の基準は大きく3つです。第一に「走り方」で選ぶ方法があります。サーキットや峠を攻めるならTTX GP、ツーリング中心ならグランドツインやS36E、その中間ならS46やレジェンドツインが適しています。第二に「車種のスタイル」で選ぶ方法があります。クラシック・ネオクラシック系バイクにはツインショックのS36シリーズが外観上もマッチしますが、SS系(スーパースポーツ)やネイキッドのモノショック車にはS46やTTXシリーズを選ぶのが自然な流れです。


重要なのが「適合確認」です。オーリンズのサスペンションは車種専用設計のものが多く、自分のバイクに適合するモデルは自ずと絞られます。


参考:自分のバイクに適合するオーリンズ製品を検索できる公式ページ
製品検索 | 二輪車向け | オーリンズ 総合ホーム(ラボ・カロッツェリア公式)


なお価格帯については、フロントフォークスプリングやステアリングダンパーが2〜3万円前後、リアショックが8万円〜15万円前後、フロントフォーク一式だと20万〜30万円以上になることもあります。リアショックだけ交換するのが費用対効果の高い最初のステップとして多くのライダーに選ばれています。これは使えそうです。


オーリンズ サスペンションのセッティング方法:プリロード・減衰力の基本

オーリンズを装着して「思ったより乗り心地が良くない」という声を聞くことがあります。実はこれ、セッティングを変えていないことが原因のケースが非常に多いです。高性能サスペンションほど、ライダーの体重・バイクの特性・走行シーンに合わせたセッティングが性能を引き出す鍵になります。


セッティングの基本は「プリロード → 伸び側減衰 → 圧側減衰」の順番です。


まずプリロードから始めるのが基本です。プリロードとはスプリングの初期荷重のことで、ライダーが乗車したときのサスペンションの沈み込み量(サグ)を設定します。プリロードが合っていないと、他の調整がいくら精密でも走りが安定しません。一般的にリアサスのサグは25〜30mm程度が目安とされています。


次に伸び側減衰力を調整します。これはサスペンションが伸びる速さを制御するもので、強くするとサスの戻りが遅くなり安定感が増す一方、弱すぎると路面から跳ね上がる感覚が出ます。オーリンズは伸び側のクリック1つで挙動の変化が明確に体感できる点が評価されています。


最後に圧側減衰力です。これはサスが縮む速さを制御します。圧側を強くするとギャップ通過時の底付き感が減りますが、強すぎると突き上げが増します。



  • 📌 セッティングの手順:まずプリロードでサグを出す → 伸び側を標準クリック位置に設定 → 実走して挙動確認 → 好みに合わせて1〜2クリックずつ変化させる

  • 🔄 クリック数の目安:オーリンズのリアショックは伸び側40クリックのモデルも存在し、20クリック前後が多くのライダーの落としどころとなっています

  • ⚠️ 調整の注意点アジャスターは「最強まで締め込んでからカウントして戻す」が基本。推奨段数はモデルの取付説明書を必ず参照する


セッティングに自信がない場合は、ショップへの相談が一番の近道です。バイクブロスが主催するサスペンションセッティングセミナー(受講料2,500円)のような、専門家から学べる機会も活用できます。


参考:オーリンズ公式のセッティング解説ページ
調整機構セッティング | 二輪車向け | オーリンズ 総合ホーム(ラボ・カロッツェリア公式)


オーリンズ サスペンションのバイク向けオーバーホール費用と推奨時期

オーリンズを長く性能を維持しながら使うためには、定期的なオーバーホール(OH)が欠かせません。これを知らずに「交換したら終わり」と思っていると、数年後に「何だかへたってきた気がする…」となりかねません。


オーリンズが推奨しているオーバーホールのインターバルは、ストリート使用で走行1万〜2万kmまたは2年ごとです。競技使用や過酷な環境では1年・1万kmが目安とされています。これが条件です。


オーバーホールを怠るとどうなるか。オイルシールが劣化してオイル漏れが発生し、ダンパー内部の作動オイルが汚損・劣化します。その結果、せっかくのオーリンズが本来の性能を発揮できなくなり、最悪の場合は内部パーツに傷が入って余分な修理費用が発生します。オーバーホール時期を大幅に超えてしまうと通常の基本料金では済まなくなるため、早め早めのメンテナンスが肝心です。


オーリンズ公式のオーバーホール基本料金(税込)は以下のとおりです:






















ショックのタイプ 基本料金(税込) 推奨インターバル
リアショック(シングルタイプ) ¥22,000 1万〜2万km / 2年ごと
ツインショック(左右1台分) ¥33,000 1万〜2万km / 2年ごと
フロントフォーク(正立・倒立) ¥55,000 1万〜2万km / 2年ごと


「高い」と感じる方もいるかもしれません。しかし純正サスのリアは基本的に交換のみで、交換費用は車種によっては1本あたり数万円になります。オーリンズのオーバーホールで性能が新品同様に戻るなら、長期的に見ると決して高くないのです。


タイヤ交換と同じタイミングでオーバーホールを依頼するのが、工賃をまとめられるのでおすすめです。タイヤ交換時には後輪を外す作業が発生するため、リアショックのOHと組み合わせると効率が良くなります。


参考:オーリンズ公式のオーバーホール詳細ページ
オーバーホール/メンテナンス | 二輪車向け | オーリンズ 総合ホーム(ラボ・カロッツェリア公式)


【独自視点】オーリンズ サスペンションはバイク初心者でも恩恵を感じられるか?

オーリンズというブランド名を聞いて「上級者や速いライダーのためのもの」と思う方は少なくないでしょう。しかし実際には、むしろ走行経験が浅いライダーほど大きな恩恵を受ける場合があります。これは意外ですね。


理由は明確です。走行スキルが発展途上のライダーほど、サスペンションの不安定な動きを「ライダー側の技術で補う余裕がない」からです。純正サスが吸収しきれないギャップの衝撃や、コーナーでの不安定な挙動は、初心者ライダーを恐怖心で縮こまらせる最大の要因の一つです。オーリンズの滑らかな路面追従性と安定した減衰力は、こうした「余計な不安」を取り除き、ライダーが本来の感覚でバイクを操れる土台を作ってくれます。


一方で、注意点もあります。オーリンズは「正しくセッティングされて初めて本領発揮する」パーツです。走行スキルとサスペンション性能が噛み合っていないと、かえってバイクの挙動に違和感を覚えるケースも存在します。重要なのは「高性能サスを入れれば自動的に乗りやすくなる」という思い込みを持たないことです。



  • 初心者にオーリンズが向いている場面:長距離ツーリングで疲れやすい・段差や荒れた路面に苦手意識がある・コーナー手前のブレーキングで不安を感じる

  • 初心者が注意すべき点:装着後は必ず標準クリック位置から始める・いきなり減衰力を最強にしない・走行しながら少しずつセッティングを変化させる


初めてオーリンズを選ぶ初心者ライダーなら、S46シリーズやS36Eのような「標準状態でも扱いやすい設定のモデル」から入るのが現実的です。逆にTTX GPのような本格スポーツ向けモデルは、セッティングを細かく詰める楽しみがあるぶん、ある程度走り込んでから選んだほうが真価を発揮できます。


初心者・中級者問わず共通するアドバイスとして、オーリンズ公式サイトでは購入前に「自分のバイクへの適合型番確認」を必ず行うよう案内されています。適合品番はオーリンズのサイト(ラボ・カロッツェリア)の製品検索ページで車種・年式を入力することで確認できます。合わないモデルを選んでしまうリスクを最初に排除しておくことが、失敗しないオーリンズ選びの第一歩です。


参考:初心者向けのサスペンション選びとオーリンズの位置づけについて
オーリンズ製リヤサスペンション解説【OHLINS モノショック】|Webikeプラス




サスペンション ステアリング ダンパー 自動車オートバイ部品オーリンズ MT07 MTO9 ZX6R YZF-R6 YZF-R3 TDR 250 CS3C CS5 SR1 SR125 XJR1300 に対応(SILVER-260MM)