

エアバッグ警告灯が点いたまま放置すると、車検に通らないだけでなく、事故のとき命を守るエアバッグが作動しません。
クロックスプリングが壊れると、ステアリングに関係するいくつかの機能が一度に動かなくなります。「一つだけ不具合がある」と思っていても、実はすべて同じ部品の不具合が原因だったというケースが少なくありません。
主な症状として挙げられるのは次のとおりです。
これらの症状が複数重なっているほど、クロックスプリング交換の可能性が高まります。ただし、エアバッグ警告灯が点灯する原因はバッテリー電圧低下やシートベルト不良など他にも多数あるため、必ずスキャンツールによる診断コードの確認が必要です。つまり、警告灯だけで原因を決め打ちするのは禁物ということですね。
特に見落とされやすいのが「ホーンが鳴らない症状」です。車検では警音器(ホーン)が正常に作動するかも検査項目に含まれます。クロックスプリングが断線した状態では車検に2度通らない可能性があるため、早めの対応が重要です。
参考:エアバッグ警告灯の点灯原因と修理費用を現役整備士が解説しています。
エアバッグ警告灯が点灯。消し方や点滅の原因について整備士が解説|221616.com
クロックスプリングの交換費用は、部品代と工賃を合わせて15,000円〜30,000円程度が一般的な相場です。車種によって部品代が大きく変わり、国産軽自動車では部品代が5,000円前後のものもあれば、輸入車では数万円に達することもあります。
| 依頼先 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ディーラー | 20,000円〜40,000円 | 純正部品を使用、確実だが割高になりやすい |
| 民間整備工場 | 15,000円〜25,000円 | 費用が抑えやすく、融通が利くことが多い |
| グーネットピット等 | 実例:26,290円(日産キューブ) | ネット予約で複数店舗の比較がしやすい |
実際に公開された整備事例では、日産キューブ(Z12)でクロックスプリング交換の総額が26,290円、作業時間は約40分という記録があります。ステアリング周りは車種によって作業性がほぼ同じ箇所のため、費用が極端に前後することは少ないと整備士は述べています。
注意点が一つあります。それは車種によってはメーカーが保証期間を延長しているケースがあるという点です。
三菱自動車は、ミニキャブ・タウンボックス(2002年8月〜2008年7月製造)について、内部に砂塵が侵入してクロックスプリングが断線するという不具合が確認され、保証期間を「登録から3年/6万km」から「登録から9年/10万km」に延長しています。
これは費用を一切負担せずに交換してもらえる制度です。知らないまま有償で修理してしまうのは明らかに損です。同じような保証延長措置は他のメーカー・車種にも存在する場合があるため、まず自分の車のメーカー公式サイトやディーラーに「保証延長・改善対策の対象車ではないか」を確認してから修理を依頼するのが鉄則です。
参考:三菱自動車のクロックスプリング保証期間延長の公式案内はこちらで確認できます。
ミニキャブ・タウンボックス クロックスプリングの保証期間延長について|三菱自動車
ネット上にはDIYでクロックスプリングを交換した記録が多数あります。しかし、この作業には一般ドライバーには扱いが難しい、命に関わるリスクがあります。
最大のリスクはエアバッグの誤作動(暴発)です。エアバッグはステアリングの中に内蔵されており、クロックスプリングにアクセスするにはエアバッグを取り外す必要があります。ここで重要になるのが「放電待ち時間」です。
エアバッグが展開したときの威力はかなりのもので、顔面・上半身への衝撃は骨折や眼への深刻なダメージをもたらす可能性があります。これは危険ですね。
さらに、DIYで作業する際によく起きるミスとして「クロックスプリングのセンター位置のずれ」があります。クロックスプリングは内部でゼンマイ状のリボンケーブルが巻かれており、取り付けるときに正確なセンター位置(中立点)に合わせなければなりません。手順としては「時計回りに回しきった状態から、反対方向へ2回転と3/4戻した位置がセンター」という車種が一般的です。この位置合わせを誤ると、ハンドルを大きく切った際に内部ケーブルが千切れ、新品部品を即座に破損させてしまいます。実際に誤操作で新品を破損させてしまい、「最初からディーラーに頼めば6,000円の工賃で済んだのに、部品代14,000円+工賃12,000円の追加出費になった」という事例も報告されています。
DIY交換に絶対に挑戦してはいけないわけではありませんが、少なくとも次の2つを守ることが最低条件です。
不安がある場合は民間整備工場への依頼で十分です。作業時間は約30〜60分であることがほとんどなので、費用もそれほど高額にはなりません。安全が条件です。
クロックスプリングは「スパイラルケーブル」とも呼ばれ、メーカーによって呼称が異なります。役割は明確で、回転するステアリングホイールと固定された車体側の配線を、断線させずにつなぎ続けることです。
ハンドルは毎回の運転で左右に何度も回されます。一般的な乗用車のハンドルのフルロック(最大回転角)は左右それぞれ約1.5〜2回転(540〜720度)です。この回転に伴って配線が引っ張られないよう、クロックスプリングの内部ではリボン状のフラットケーブルがゼンマイのようにコイル状に巻かれており、ハンドルの回転に合わせて伸び縮みする構造になっています。
断線が起きるメカニズムは主に2つです。
クロックスプリングは「壊れない部品」ではありません。これが基本です。エアバッグやホーン、ステアリングスイッチといった複数の機能を一手に担っているため、断線すると複数の機能が一気に使えなくなるという点が、この部品の厄介なところです。
部品そのものはコンパクトで、大きさはCDケースと大体同じくらいの円盤型です。軽量・小型でありながら、乗員の命を守るエアバッグシステムを支える重要な役割を持っています。意外ですね。
参考:クロックスプリング(スパイラルケーブル)の役割や安全性についての詳しい解説はこちら。
車両安全におけるクロックスプリングの重要性を理解する|JOCA
交換作業が完了したあと、「直った」と安心するだけでは不十分です。正しく交換が完了しているかどうかを確認するためのチェックポイントがあります。
再発防止という観点では、特別なメンテナンスができる部品ではありませんが、一つ意識しておきたいのが「ステアリングを交換する際にクロックスプリングのセンター位置を維持すること」です。社外ステアリングへの交換作業を自分で行い、クロックスプリングを回転させてしまって内部断線させた事例は少なくありません。ステアリング交換時は必ずクロックスプリングを固定ロック(付属のテープや専用ロックピン)した状態で作業するのが原則です。
また、エアバッグ警告灯が「ついたり消えたり」している場合も要注意です。完全に断線する前の初期症状として、振動や温度変化によって症状が出たり出なかったりすることがあります。「消えたから大丈夫」と判断するのはリスクがあります。症状が出た時点で診断を受けることをおすすめします。
費用を抑えて依頼したい場合は、グーネットピットのような整備工場の比較サービスを活用すると、複数店舗の見積もりをネット上で簡単に確認できます。
参考:グーネットピットではクロックスプリング交換の実際の作業事例と費用を複数確認できます。
日産キューブ エアバッグ警告灯点灯 クロックスプリング交換事例|グーネットピット

UTHCLO バネベース付き粘土装飾バネ台座 車載対応 耐摩耗 耐破損性 粘着シール付 スプリングベース 自動車 電動車 オートバイ向けdiyアクセサリー 5個セット