

車で仕事をしているのに、20万円以下の備品しか一括償却できないと思っていたら、実は40万円未満まで一括経費にできる改正が2026年から始まっています。
減価償却とは、高額な資産を購入したときにその費用を複数年に分けて経費計上する仕組みです。しかし、少額の資産をすべてこの方法で処理すると、手間がかかりすぎてしまいます。そこで登場するのが「一括償却資産」という制度です。
取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産であれば、法定耐用年数に関係なく、一律3年間で均等に償却できます。 例えば15万円のカーナビを購入した場合、毎年5万円ずつ3年間にわたって経費に計上できるということですね。 freee.co(https://www.freee.co.jp/kb/kb-accounting/lump-sum-depreciable-assets/)
この制度の大きな特徴は、資産の種類や耐用年数をまったく気にしなくていい点にあります。自動車用品であっても、家電であっても、10万円以上20万円未満なら一律で同じ処理ができます。手続きが簡単なのはいいことですね。
一方、10万円未満の資産は「消耗品費」として購入した年にすべて経費化できます。 つまり10万円の境界線が最初の分かれ道です。この基準だけ覚えておけばOKです。 bpio.co(https://bpio.co.jp/column/1342/)
| 取得価額 | 処理方法 | 備考 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 全額即時経費(消耗品費) | 誰でも適用可能 |
| 10万円以上20万円未満 | 一括償却資産(3年均等) | 大企業も適用可能 |
| 20万円以上40万円未満 | 少額減価償却の特例(即時全額) | 青色申告の中小企業者等のみ・2026年改正後 |
| 40万円以上 | 原則として通常の減価償却 | 法定耐用年数に従う |
2026年4月から、中小企業の節税にとって非常に重要な改正が施行されました。これまで20年近く「30万円未満」だった少額減価償却資産の特例の上限が、「40万円未満」に引き上げられたのです。 これは使えそうです。 br-consult(https://br-consult.jp/?p=3131)
改正前であれば、例えば35万円のドライブレコーダーシステムやカーナビパッケージを購入しても、少額減価償却特例の対象外(30万円以上)でした。しかし改正後は40万円未満なら即時全額経費化が可能になります。 自動車関連の高額な電子機器を購入する事業者にとって、恩恵が大きくなったということですね。 keiridriven.mjs.co(https://keiridriven.mjs.co.jp/180803/)
ただし、この特例には合計上限があります。1事業年度あたり300万円が上限で、この枠を超えた部分には特例を適用できません。 例えば35万円の機器を8台購入すると280万円で上限内ですが、9台目(315万円)は超過してしまいます。300万円の枠に注意すれば大丈夫です。 yayoi-kk.co(https://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/aoiroshinkoku/oyakudachi/shogakugenkashokyakushisan/)
また、この少額減価償却資産の特例を使えるのは「青色申告をしている中小企業者等」に限られます。 白色申告の個人事業主や大企業には適用されませんので、申告方法の確認は必須です。 yayoi-kk.co(https://www.yayoi-kk.co.jp/kaikei/oyakudachi/ikkatsushokyakushisan/)
自動車で仕事をしている個人事業主や法人で、意外と見落とされがちなのが「償却資産税」の問題です。これが節税の観点から非常に重要なポイントになります。
少額減価償却資産の特例(即時全額経費)の場合は、償却資産税の対象になります。これが一括償却資産(3年均等)との大きな違いです。つまり、「今すぐ全額経費化したい」場合は特例、「償却資産税も節約したい」場合は一括償却資産、という使い分けが賢い選択です。
参考:一括償却資産と償却資産税の関係について詳しく解説されています。
一括償却資産とは?償却資産税との違いや節税メリット・仕訳を解説|freee
では実際に、自動車に乗る事業者が「一括償却を使えるかどうか」をどう判断すればいいのでしょうか?
まず、車本体は取得価額が非常に高額なため、一括償却の対象にはなりません。車両は法定耐用年数(普通自動車は6年、軽自動車は4年)に基づいた通常の減価償却が原則です。ただし、車体とは別に取り付けた機器類は別途判定できます。
具体的には、ドライブレコーダー(1〜3万円台)、ETC車載器(1〜2万円台)は10万円未満なので消耗品費として全額即時経費化できます。一方、高性能なカーナビ(10〜20万円未満)は一括償却資産の対象になります。 カーナビは「器具及び備品」として1個ごとに判定するのが原則です。 zeiken.co(https://www.zeiken.co.jp/yougo/%E6%B3%95%E4%BA%BA%E7%A8%8E/%E5%90%84%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E3%81%AE%E8%AA%B2%E7%A8%8E%E6%89%80%E5%BE%97%E3%81%AE%E8%A8%88%E7%AE%97/%E6%B3%95%E4%BA%BA%E3%81%AE%E6%90%8D%E9%87%91%E3%80%80%E6%B8%9B%E4%BE%A1%E5%84%9F%E5%8D%B4%E8%B2%BB%E3%81%A8%E4%BF%AE%E7%B9%95%E8%B2%BB/%E4%B8%80%E6%8B%AC%E5%84%9F%E5%8D%B4%E8%B3%87%E7%94%A3.html)
注意が必要なのは「車体への取り付けが前提の付属品」の扱いです。取り付けコストが高額で車体と一体化するとみなされる場合、車体の取得価額に含めるべきケースもあります。金額の判定は単体の機器の価格で行うのが基本です。厳しいところですね。
参考:自動車関連の固定資産・減価償却の判定基準について参考になります。
少額減価償却資産とは?10万・20万・30万円の判定基準を徹底解説|BPiO
「一括償却資産」と「少額減価償却特例」は、どちらも節税になりますが、状況によってどちらが有利かは異なります。この選択を間違えると、余計な税負担が発生することもあります。
今期の利益が大きくて税負担を急いで減らしたい場合は、少額減価償却の特例(40万円未満、即時全額経費化)が有利です。一方、今期の利益が少なくて節税効果が薄い場合は、一括償却資産(3年均等)で来年以降に経費を分散させるほうが効果的です。つまり、今の利益水準に合わせて使い分けるのが正解です。
どちらの処理が今の自分のビジネスに合っているか判断が難しい場合は、弥生会計などの会計ソフトを活用すると自動的に最適な処理を提案してくれるケースがあります。 確定申告の時期に慌てて判断するのではなく、資産購入のタイミングで方針を決めておくことが大切です。これが原則です。 yayoi-kk.co(https://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/aoiroshinkoku/oyakudachi/shogakugenkashokyakushisan/)
参考:2026年の税制改正(40万円への上限引き上げ)の詳細はこちら。
【2026年最新】少額減価償却資産の特例が「40万円」に拡大!改正内容を解説