

4年落ちの中古車を期首に購入すると、300万円でも購入初年度に全額を経費にできます。
車を仕事で使う個人事業主や法人が購入した場合、その費用を購入年に全額まとめて経費にすることは原則できません。これが「減価償却」のルールです。
車は「固定資産」に分類されます。つまり複数年にわたって使い続ける資産なので、購入費用を使用する年数に分割して毎年少しずつ経費計上していく仕組みになっています。「1年以上使用し、取得価額が10万円以上の資産」が減価償却の対象となります。 一般的な乗用車はすべてこの条件を満たすため、減価償却が必要です。 manesto(https://manesto.com/3896)
重要なのは「何年かけて経費にするか(=耐用年数)」です。耐用年数が短いほど1年あたりに計上できる経費が大きくなり、早期に税負担を軽くできます。短い方がいい、ということですね。 taxkk(https://taxkk.jp/case/4%E5%B9%B4%E8%90%BD%E3%81%A1%E3%81%AE%E4%B8%AD%E5%8F%A4%E8%BB%8A%E3%81%AF%E7%AF%80%E7%A8%8E%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%EF%BC%9F/)
新車を購入した場合の法定耐用年数は、車の種類によって法律で以下のように定められています。 bqey(https://bqey.com/column/archives/97)
普通乗用車なら6年が基本です。 例えば300万円の新車を購入した場合、定額法なら「300万円 ÷ 6年 = 年間50万円」を6年間にわたって経費計上することになります。毎年50万円の経費、ということですね。 goo-net(https://www.goo-net.com/magazine/contents/check-point/64405/)
注意点として、運送事業用・貸自動車業用・自動車教習所用の車両はこの耐用年数が異なります。 一般の個人事業主や法人が乗用車を使う場合は上記の年数が適用されると考えてください。 bqey(https://bqey.com/column/archives/97)
中古車の耐用年数は「一律何年」とは決まっていません。購入した時点での車の経過年数(年式)に応じて、計算式で求めます。 goo-net(https://www.goo-net.com/magazine/contents/check-point/83765/)
【計算式①】法定耐用年数を超えた中古車(いわゆる廃車価値しかない古い車)
耐用年数 = 法定耐用年数 × 20%
【計算式②】法定耐用年数の一部を経過した中古車
耐用年数 = (法定耐用年数 − 経過年数)+(経過年数 × 20%) libertynet(https://www.libertynet.jp/blog/2025/09/22/r70922-02/)
どちらの場合も、端数は切り捨て、計算結果が2年を下回る場合は「2年」とみなします。 2年が下限です。 taxnap(https://taxnap.com/media/?p=3271)
具体例で見てみましょう。
| 車の状況 | 計算過程 | 耐用年数 |
|---|---|---|
| 普通乗用車・新車登録から4年経過 | (6年 − 4年)+(4年 × 0.2)= 2.8年 → 端数切り捨て | ✅ 2年 |
| 普通乗用車・新車登録から2年経過 | (6年 − 2年)+(2年 × 0.2)= 4.4年 → 端数切り捨て | ✅ 4年 |
| 普通乗用車・6年超(法定年数超え) | 6年 × 0.2 = 1.2年 → 2年未満のため2年 | ✅ 2年 |
| 軽自動車・新車登録から2年経過 | (4年 − 2年)+(2年 × 0.2)= 2.4年 → 端数切り捨て | ✅ 2年 |
軽自動車は法定耐用年数が4年と短いので、2年落ちでも耐用年数が2年になります。 これは意外ですね。 yonemoto.or(https://www.yonemoto.or.jp/iryou/service/economy/07.html)
「4年落ちの中古車が節税に有利」という話を聞いたことがある人も多いでしょう。この理由を正確に理解している人は意外と少ないです。
ポイントは2つ組み合わさることで効果が出ます。
つまり定率法で計算すると、購入金額にそのまま1.000を掛けた金額が1年目の経費として計上できます。 300万円の車なら300万円まるごと、ということです。これが原則です。 nextage(https://www.nextage.jp/buy_guide/info/540500/)
ただし、重要な落とし穴があります。これは期首(事業年度の最初)に購入した場合の話です。期中に購入した場合は月割計算が必要になります。 例えば3月決算の会社が3月末に4年落ちの300万円の中古車を購入した場合、経費になるのは「300万円 × 1.000 × 1か月/12か月 = 25万円」だけです。残り275万円は翌期の経費になります。 購入時期が命です。 yonemoto.or(https://www.yonemoto.or.jp/iryou/service/economy/07.html)
参考:4年落ちの中古車で節税(米本合同税理士法人)| 月割計算の注意点や具体的な節税シミュレーションを掲載
車の減価償却には2種類の計算方法があります。 manesto(https://manesto.com/3896)
定額法は、毎年一定金額を均等に経費計上する方法です。「取得価額 × 定額法の償却率」で計算します。計算がシンプルで毎年同じ金額になるため、収益を安定させたい企業に向いています。
定率法は、まだ経費にしていない残高(未償却残高)に対して一定の率を掛ける方法です。「未償却残高 × 定率法の償却率」で計算します。 初年度の経費が大きく、年を追うごとに小さくなるのが特徴です。早期に大きな経費を計上したい場合に有効です。 manesto(https://manesto.com/3896)
| 比較項目 | 定額法 | 定率法 |
|---|---|---|
| 計算方法 | 取得価額 × 償却率(一定) | 未償却残高 × 償却率(一定) |
| 毎年の経費額 | 毎年ほぼ同額 | 初年度が最大、年々減少 |
| 節税の即効性 | 低め(じわじわ) | 高め(初年度に効果大) |
| 個人事業主の原則 | 定額法が原則 | 届出が必要 |
| 法人の原則 | 定率法が原則 | (法人は原則こちら) |
個人事業主が定率法を使いたい場合は、税務署に「減価償却資産の償却方法の届出書」を提出する必要があります。 届出なしでは定額法が適用されるため、注意が必要です。 smartdrive.co(https://smartdrive.co.jp/fleet/useful-info/car-expenses/)
参考:車の減価償却・押さえるべきポイントを税理士が解説(図解あり)| 定額法・定率法の計算シミュレーションを図解で確認できます
「何年落ちの中古車が一番お得か」という問いの答えは、目的によって変わります。 一般的には「4年落ち普通乗用車が最もお得」と言われますが、それは定率法で1年全額経費化を狙う場合の話です。 nextage(https://www.nextage.jp/buy_guide/info/223231/)
実際の「お得かどうか」は以下の3つの軸で決まります。
税理士の間でよく語られる「4年落ちベンツが節税になる」という話は、購入価格が高い高級車でも1年で全額経費化できることを指しています。 ただし、これはあくまで「早期に経費を計上できる(=税金の支払いを先送りできる)」という話であり、車を買わなかった場合と比べて純粋に得をするわけではありません。つまり節税効果というより「経費の前倒し」です。 hoken-kyokasho(https://hoken-kyokasho.com/4%E5%B9%B4%E8%90%BD%E3%81%A1%E4%B8%AD%E5%8F%A4%E9%AB%98%E7%B4%9A%E8%BB%8A%E3%81%A7%E7%AF%80%E7%A8%8E%EF%BC%9F%E6%B8%9B%E4%BE%A1%E5%84%9F%E5%8D%B4%E3%82%92%E6%B4%BB%E3%81%8B%E3%81%97%E3%81%9F%E8%B3%A2)
軽自動車の場合は2年落ちで耐用年数が2年になります。 普通乗用車より早い時点で最大の節税効果を得られる車種とも言えます。これは意外と知られていません。 yonemoto.or(https://www.yonemoto.or.jp/iryou/service/economy/07.html)
参考:車の耐用年数は何年?減価償却費の計算方法や何年落ちがお得なのか(マネーフォワードクラウド)| 車種別・年式別の耐用年数早見表と計算例を確認できます
参考:4年落ちの中古車は節税になる?(税理士事務所)| 「節税」という表現の正確な意味と落とし穴を解説