
エルグランドE52には、取扱説明書には詳しく記載されていない「隠しコマンド」と呼ばれる機能が数多く存在します。これらの機能を活用することで、車の使い勝手を大幅に向上させることができます。隠しコマンドを使いこなせば、自分だけのカスタマイズされた快適な車内環境を実現できるでしょう。
本記事では、エルグランドE52オーナーの方々に知っていただきたい便利な隠しコマンドを詳しく解説します。ドアロック設定から自己診断モード、ミラー設定まで、日常のドライブをより快適にする機能をマスターしましょう。
エルグランドE52には、安全性と利便性を高めるための様々なオートドアロック機能が搭載されています。これらの機能は隠しコマンドを使って簡単に設定変更が可能です。
車速感応式オートドアロックは、エルグランドE52の工場出荷時の標準設定です。この機能は、車の速度が約15km/h以上になると自動的に全てのドアをロックする仕組みです。設定するには以下の手順を実行します。
Pレンジ連動オートドアロック解除は、シフトレバーをパーキングポジションに入れると自動的にドアロックを解除する便利な機能です。買い物から戻ってきた時や目的地に到着した際に、わざわざロック解除ボタンを押す手間が省けます。設定方法は以下の通りです。
これらの設定は組み合わせることも可能です。例えば、「車速感応式でロック」と「Pレンジ連動でアンロック」を同時に設定することで、走行中は安全のために自動ロック、停車時は便利に自動解除という理想的な使い方ができます。
なお、これらの設定を元に戻したい場合は、同じ手順で操作を行うことでオン/オフを切り替えることができます。設定状態はハザードランプの点滅回数で確認できるため、現在どのような設定になっているかを把握することも可能です。
エルグランドE52には、車両の状態を自分でチェックできる「自己診断モード」という隠しコマンドが搭載されています。このモードを活用することで、車両の不具合を早期に発見したり、各種センサーの状態を確認したりすることができます。
自己診断モードへのアクセス方法は以下の手順で行います。
自己診断モードでは、エンジン関連のエラーコードやセンサー情報、電装系統の状態など、様々な情報を確認することができます。表示されるコードは数字やアルファベットの組み合わせで、それぞれが特定の状態や不具合を示しています。
例えば、「P0XXX」で始まるコードはエンジン関連、「B0XXX」で始まるコードはボディ関連の情報を示しています。これらのコードを理解することで、車両の状態をより詳しく把握することが可能になります。
ただし、自己診断モードで表示されるエラーコードは専門的な知識がないと正確に解釈するのが難しい場合があります。不明なエラーコードが表示された場合は、自分で対処せずにディーラーや専門の整備工場に相談することをおすすめします。
自己診断モードは、定期的に車両の健康状態をチェックする習慣をつけることで、大きなトラブルを未然に防ぐのに役立ちます。特に長距離ドライブの前や、車両に違和感を感じた際には、このモードを活用して状態を確認してみましょう。
エルグランドE52には、ドライバーの利便性を高めるミラー関連の隠しコマンドがいくつか存在します。これらの機能を活用することで、駐車時や後退時の視認性を向上させることができます。
ミラー自動格納機能は、車両の施錠・解錠と連動してドアミラーを自動的に格納・展開する便利な機能です。狭い駐車場や路上駐車の際に、ミラーの破損リスクを減らすことができます。設定方法は以下の通りです。
リバース連動ミラー機能は、シフトレバーをリバース(R)に入れたときに、ドアミラーが自動的に下向きになる機能です。これにより、駐車時に縁石や白線などを確認しやすくなります。設定手順は次の通りです。
この設定を行うと、次回からシフトレバーを「R」に入れたときに自動的にミラーが設定した角度に調整され、「R」以外のポジションに戻すと元の角度に戻ります。
これらのミラー関連機能は、日常的な運転をより快適にするだけでなく、駐車時の安全性も向上させます。特に大型車であるエルグランドは、駐車や後退時の視認性が重要になるため、これらの機能を活用することで運転の負担を軽減することができます。
なお、ミラー自動格納機能は、バッテリーの消費につながる場合があります。長期間車を使用しない場合は、この機能をオフにしておくことで、バッテリー上がりのリスクを減らすことができます。
エルグランドE52では、燃費情報の管理やエコドライブをサポートする隠しコマンドが用意されています。これらの機能を活用することで、より経済的な運転を実現できます。
平均燃費のリセット方法は、正確な燃費情報を把握するために定期的に行うことをおすすめします。特に給油後にリセットすることで、タンク1杯分の正確な燃費を計測できます。リセット手順は以下の通りです。
エコドライブ設定は、燃費効率を向上させるための運転をサポートする機能です。エコドライブモードを有効にすると、アクセルペダルの反応が穏やかになり、エアコンの効率も調整されます。設定方法は次の通りです。
エルグランドE52の満タン時の航続距離は、通常のハイウェイスターであれば約600〜700kmほどですが、エコドライブモードを活用することで、この距離をさらに伸ばすことが可能です。
また、エルグランドE52には「エコペダル」という機能も搭載されています。これは、急加速を抑制するためにアクセルペダルに反力を発生させる機能で、穏やかな加速を促すことで燃費向上に貢献します。
燃費情報を定期的にチェックし、エコドライブ設定を活用することで、大型ミニバンであるエルグランドでも経済的な運転が可能になります。特に長距離ドライブや高速道路走行時には、これらの機能が燃費改善に大きく貢献するでしょう。
エルグランドE52には、安全性を高めるための様々な機能が搭載されていますが、隠しコマンドを使うことでこれらの機能をさらにカスタマイズすることができます。自分のドライビングスタイルや使用環境に合わせた設定を行うことで、より安心して運転することが可能になります。
オートライト感度調整は、周囲の明るさに応じて自動的にヘッドライトを点灯させる機能の感度を調整できます。トンネルや曇りの日など、様々な状況に合わせて最適な設定にすることができます。設定方法は以下の通りです。
車速感応式ワイパーは、車速に応じてワイパーの作動間隔を自動調整する機能です。高速走行時には間隔が短く、低速時には長くなるため、常に最適な視界を確保できます。この機能の設定は以下の手順で行います。
360°セーフティアシストは、車両周囲の状況を把握するためのカメラとセンサーを活用したシステムです。駐車時や狭い道での運転をサポートしてくれます。このシステムの表示設定は次のように行います。
これらの安全機能をカスタマイズすることで、エルグランドE52の運転がより安全で快適になります。特に、家族を乗せることの多いミニバンでは、安全機能の充実は非常に重要です。隠しコマンドを活用して、最適な設定を見つけてみましょう。
また、これらの設定は一度行えば記憶されるため、毎回設定し直す必要はありません。ただし、バッテリー交換などを行った場合は、設定がリセットされることがあるため、その際は再設定が必要になります。
日産公式サイトのエルグランドE52オート集中ドアロック設定情報
エルグランドE52の隠しコマンドを活用することで、車の機能を最大限に引き出し、より快適なカーライフを実現することができます。本記事で紹介した設定方法を参考に、ぜひあなたのエルグランドをカスタマイズしてみてください。
日常的に使用する機能をカスタマイズすることで、運転の負担を軽減し、より安全で快適なドライブを楽しむことができるでしょう。エルグランドE52は、隠しコマンドを知ることでさらに魅力的な車になります。
なお、車両の仕様やグレード、製造時期によって一部機能や設定方法が異なる場合があります。不明な点がある場合は、取扱説明書を確認するか、日産販売店にお問い合わせください。安全な運転と快適なカーライフをお楽しみください。