
現在の自分の違反点数を正確に知るためには、「累積点数等証明書」の発行が最も確実な方法です。この証明書は、過去3年間の交通違反歴や累積点数を公式に証明する書類で、免停に該当するかどうかを明確に判断できます。
取得方法は以下の3つがあります:
必要なもの:
特に注意すべき点は、累積点数等証明書は即日交付されないことです。免許センターで受け取る場合は2〜3日、郵送の場合は1〜2週間程度の時間がかかります。急いで確認したい場合は、警察署の交通反則通告センターに電話で問い合わせる方法もあります。
意外と知られていない情報として、代理人による申請も可能です。ただし、この場合は本人の免許証のコピー、委任状、代理人の身分証明書が必要になります。家族に頼む場合でも、これらの書類を準備しておく必要があります。
免停になる点数は、過去3年間の行政処分歴(前歴)によって大きく異なります。多くの人が「6点で免停」と覚えていますが、これは前歴がない場合のみです。
前歴別の免停基準:
前歴回数 | 免停になる点数 | 免許取消になる点数 |
---|---|---|
なし | 6点〜14点 | 15点以上 |
1回 | 4点〜9点 | 10点以上 |
2回 | 2点〜4点 | 5点以上 |
3回以上 | 2点〜3点 | 4点以上 |
免停期間の詳細:
前歴がない場合。
前歴1回の場合。
驚くべき事実として、前歴が2回以上ある場合、わずか2点の違反(シートベルト未装着2回など)でも免停になってしまいます。これは多くのドライバーが見落としがちな重要なポイントです。
点数リセットの条件:
違反から1ヶ月以上経過しても免停通知が届かない場合、以下の理由が考えられます。
通知が遅れる主な原因:
確認手順:
最寄りの警察署の「交通反則通告センター」に電話して確認します。運転免許証番号と個人情報を伝えることで、現在の処分状況を教えてもらえます。
前述の方法で証明書を取得し、実際の累積点数を確認します。免停基準に達していれば、通知の発送状況を警察署に問い合わせましょう。
引っ越し後に免許証の住所変更をしていない場合、旧住所に通知が送られている可能性があります。速やかに住所変更手続きを行ってください。
重要な注意点:
免停通知が届いていなくても、基準点数に達していれば免停状態になっている可能性があります。そのまま運転を続けると無免許運転(3年以下の懲役または50万円以下の罰金)になるリスクがあります。
あまり知られていない事実として、免停通知には「出頭要請通知書」と「意見の聴取通知書」の2種類があります。90日未満の免停は出頭要請通知書、90日以上は意見の聴取通知書が送られ、手続きの流れが異なります。
免停処分を受けた場合でも、「停止処分者講習」を受講することで期間を大幅に短縮できます。この制度を知らずに損をしているドライバーが多いのが現状です。
講習の種類と短縮効果:
講習種類 | 対象期間 | 手数料 | 講習時間 | 最大短縮日数 |
---|---|---|---|---|
短期 | 30日 | 11,700円 | 6時間 | 29日 |
中期 | 40〜89日 | 19,500円 | 10時間 | 30日 |
長期 | 90〜180日 | 23,400円 | 12時間 | 80日 |
講習内容:
考査成績による短縮日数:
特筆すべき点として、30日間の免停で講習を受けて「優」の評価を得た場合、29日短縮されるため翌日から運転可能になります。これは多くのドライバーにとって大きなメリットです。
講習申し込みの注意点:
講習で学ぶ内容には、最新の交通安全技術や事故統計なども含まれており、単なる処分軽減だけでなく、実際の安全運転スキル向上にも役立ちます。
車の売却を検討している際に免停の可能性がある場合、売却手続きや査定に影響を与える可能性があります。この視点は多くの情報サイトで見落とされがちですが、重要な検討事項です。
免停が車売却に与える影響:
免停中の車売却における注意点:
免停期間中に車を手放すことで、維持費(保険料、税金、駐車場代など)を節約できるメリットがあります。特に免停期間が長期間(90日以上)の場合、経済的効果は大きくなります。
免停中でも自動車保険は有効ですが、車を売却する場合は保険の解約や中断手続きを適切に行う必要があります。
車売却を機に免停リスクを回避する方法:
実際に、免停を機に車を手放し、カーシェアリングや公共交通機関中心の生活に切り替える人が増加しています。これにより、年間数十万円の車関連費用を削減できるケースも珍しくありません。
売却前の最終確認事項:
車の売却と免停という一見関係のない要素ですが、適切に対処することで、むしろ新しいライフスタイルへの転換点として活用できる可能性があります。免停期間中の不便さを逆手に取り、車に依存しない生活の利便性を体験してみることも一つの選択肢といえるでしょう。