

F30系でまず現場対応が増えるのが「冷却水が減る」「クーラントレベル低下の警告灯」系で、放置するとオーバーヒートに直結するため初動が重要です。
特に“見える所が濡れていないのに減る”案件は、上側から下側へ垂れて乾く/アンダーカバーに溜まる/エンジン熱で飛ぶ、のどれかを疑い、加圧テストと内視鏡(インマニ下やブロック周辺)で決着を付けるのが時短です。
作業事例では、インテークマニホールド下あたりが怪しいが外観で特定しづらく、インマニ脱着後に「クーラントタンクとエンジンブロックを繋ぐパイプが折れていた」ケースが報告されています。
また別事例として、補充してもすぐ無くなるレベルの水漏れ原因が「エンジンブロックに取り付けてあるオイルフィルタブロックの破損」で、ここが水漏れだけでなくオイル漏れも誘発する“定番”とされています。
この手の樹脂・複合部品は「割れた箇所だけ直す」発想が裏目に出やすいので、脱着工数が大きい部位ほど周辺の同時交換候補(パッキン・ホース・クランプ類)を事前に洗い出し、見積り段階で合意形成しておくと揉めにくいです。
F30の水漏れ事例で挙がったオイルフィルタブロックは、破損により水漏れと同時にオイル漏れも起こし得ると明記されており、冷却水案件で入庫しても「オイル側もセットで点検」が安全です。
現場では、オイル漏れがベルト・プーリー周りへ回ると異音やベルト鳴き、さらには汚れがセンサー類へ波及して別系統の警告灯を誘発し、症状が“多発”に見えることがあります(原因は単発でも表示は複合化しやすい)。
そのため、入庫時ヒアリングで「焦げ臭い/白煙っぽい/駐車場のシミ」など二次症状を拾い、下回り洗浄→短距離試走→再点検で“新しい漏れ”を可視化してから断定するのが手戻り防止になります。
オイル漏れと水漏れが同時に疑われる車両は、単に補充して返すと再入庫が早いので、加圧テストで水系、清掃後の発生確認で油系を並行して潰す段取りが現実的です。
F30 320iの「エンジン不調・警告灯点灯(チェックランプ点灯/点滅)・ドライブトレーン走行注意」では、プラグとイグニッションコイル交換で一時的に改善しても再発し、最終的にインジェクター故障と診断された作業事例があります。
この事例では、多数のフォルトコードやアクティブテストでの症状変化、経緯を合わせて「NO.1シリンダーのインジェクター」と特定し、専用診断機でインジェクター種類特定→交換→補正コード登録と噴射量調整→DMEリセット・再学習まで実施しています。
ポイントは、直噴系は“部品を替えたら終わり”にならず、補正コード登録や噴射量調整などECU側の処理が作業品質を左右する点で、ここを落とすと失火カウントや燃調補正が残り、別トラブルに見えてしまいます。
さらに事例文中で「専用診断機でないとインジェクターの種類を特定できず部品の注文ができない」とされており、外注・持込対応の現場ほど、診断機要件を最初に説明しておくと工期・費用の揉めを減らせます。
インジェクター交換では、高圧パイプ・レール脱着を伴い、組付け時のトルク管理が重要と作業事例で明言されています。
また新品インジェクターの補正コード(数字)をDMEへ登録し、そのコードを基に噴射量調整を行う流れが具体的に記載されているため、ここを手順化しておくと担当者が変わっても品質が揃います。
意外に効くのが“失火=点火系”の思い込み対策で、点火系を先に一巡しても再発するなら、フォルトの出方(単気筒固定か、負荷で移るか、冷間のみか)とアクティブテストの反応で燃料側へ早めに舵を切ることが、無駄な部品交換を減らします。
なお、ディーラー等の通常作業では4気筒全数交換が前提になることがある一方、事例では状況と打ち合わせで1本交換の判断も行われています(ただしリスク説明は必須です)。
水漏れ修理の事例では、オイルフィルタブロック交換時に「他にも損傷する恐れがある部品も同時に交換」「部品自体は高くないので、工賃を考えると同時交換がお勧め」と書かれており、再発防止は“部品単体”ではなく“作業単位”で設計するのが合理的です。
この考え方をF30に当てはめると、インマニ脱着が絡む冷却水漏れ(パイプ折れ等)では、周辺シールや劣化しやすい樹脂接続部を「今回の作業で触る物」として棚卸しし、次回のために同時交換を提案すると総支払は増えても総入庫回数が減りやすいです。
さらに、エンジン不調系ではインジェクター交換のあとにDME再学習まで実施するように、機械修理+電子制御の“完了条件”を一枚のチェックリスト化しておくと、症状の取りこぼし(警告灯だけ残る等)を減らせます。
独自の工夫として、見積り説明の段階で「①最低限で直す案(再発リスクあり)②同時交換を含む案(工賃最適化)③予防整備寄り案」の3段を出すと、F30の“定番部位”に対して顧客が納得して選びやすく、結果としてクレームになりにくい運用になります。
冷却水漏れ(オイルフィルタブロック破損)の作業イメージと同時交換の根拠。
https://www.goo-net.com/pit/shop/0803119/blog/728420
インジェクター故障診断〜補正コード登録・DME再学習までの流れ。
https://www.goo-net.com/pit/shop/0561561/blog/378620
インマニ下のクーラントパイプ破損で漏れ箇所特定が難しい事例。
https://s-techcars.co.jp/bmw%E3%80%803%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%80%80f30%E3%80%80320i%E3%80%80%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88%E6%BC%8F%E3%82%8C%E4%BF%AE%E7%90%86%E3%80%80%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E4%BA%8B%E4%BE%8B/

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