

スバル・ブラット(BRAT)は、レオーネをベースにしたピックアップ形状の車種で、国内販売は行われず輸出専用として展開された、という前提が最重要です。
国内で見かける個体の多くは並行輸入で、同じ「ブラット」でも年式・仕向地・グレード差により装備や法規対応の“癖”が出やすく、整備の初期見立てがブレます。
さらに、米国の輸入ライトトラックに高関税(いわゆるチキン・タックス)があった時代背景の中で、荷台に固定式シートを付け「乗用車」として認めさせた経緯があり、ブラットの構造と装備には「法規をくぐるための設計思想」が混ざっています。
・整備士視点の確認ポイント(初回入庫時の“仕様確定”)
✅ 車検証・型式の読み取り(並行輸入のため記載がまちまちになりやすい)
✅ 仕向地(北米・豪州など)と年式レンジの特定(部品取り寄せの成否に直結)
✅ 荷台周りの装備(補助シートやシェルなど)の後付け有無(穴あけ・補強・腐食の起点になる)
参考)「スバル ブラット」の中古車を探す【カーセンサー】
参考:ブラットが「輸出専用」になった理由や、チキン・タックス回避の設計(荷台の固定式シート等)の背景
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%88
「スバルブラット 中古」は、そもそも掲載台数が多いジャンルではなく、カーセンサーの検索でも掲載が十数台規模になるタイミングがあるため、相場は“統計”より“個体”で決まりやすいのが現実です。
このタイプは、機関の健康度だけでなく「錆と板金の質」「輸入時の書類の素性」「希少装備の残り方」で値付けの振れ幅が大きく、同条件比較が難しい=値落ちしにくい個体も出ます。
整備士としては、購入相談を受けたら“価格の妥当性”より先に、「直せる範囲の個体か」「直すコストを織り込んだ総額か」を分解して提示する方がトラブルを減らせます。
・相場チェックの実務的な手順(現場向け)
参考:掲載台数の少なさ=相場が読みづらいことを把握しやすい(中古車検索ページ)
「スバル ブラット」の中古車を探す【カーセンサー】
ブラットはレオーネ系と基本を同じくする足回り・駆動系を持つ、という説明があり、4WDであることはドライブシャフト周りの構成からも分かります。
現車確認で優先したいのは、ブーツ破れ→グリス飛散→ジョイント摩耗という“ありがちな連鎖”で、古い4WDほど「少しの破れ」が致命傷の入口になります。
意外な観察ポイントとして、後輪軸付近のラバー製フラップ(小さなフラップが複数枚)といった細部が残っている個体は、下回りが“場当たり的に触られていない”可能性があり、整備履歴の読み取りに使えます。
・点検の優先順位(短時間で地雷を避ける)
🔧 ① 下回り腐食(フロア・サイドシル・荷台付け根)
🔧 ② ドライブシャフトブーツ/ジョイントのガタ・異音(発進・切り返し・フルロック付近)
🔧 ③ デフ周りの滲み、ギア比表記などの現物確認(過去の載せ替え痕跡の有無)
🔧 ④ 排気系の取り回し(水平対向らしい配置の確認、接触痕・吊りゴムの千切れ)
ここで重要なのは、一般的な“旧車点検”の延長ではなく、「4WDで荷台を持つクルマ」として、後ろ荷重・荷台腐食・駆動系負荷の三点セットで評価することです。
ブラットは国内販売がない輸出専用車で、国内に少数しか存在しないため、部品調達は最初から難易度が上がる前提で組む必要があります。
その一方で、レオーネベースである点は武器になり得て、「同世代のレオーネと基本を同じくする」構成という情報からも、足回り・駆動系・機関系の一部は“考え方として”共通化や互換探索の余地が残ります。
現場では、車両をバラしてから探すのでは遅く、VIN・仕向地・年式・現物の刻印やサイズを先に押さえ、「国内で代替できるもの/海外取り寄せ前提のもの/ワンオフになるもの」を見積り時点で三分割すると揉めにくいです。
・部品難のときの実務的アプローチ(整備工場向け)
ブラットは、米国の関税事情に対して荷台の固定式シートを付け「乗用車」として認可を得た、という経緯があり、補助シートは単なる珍装備ではなく“制度対応の名残”です。
また、当時のスモッグ(排ガス)対応として「排気系に触媒を一つ足すことで対応した」という記述があり、排気系に“後から足した設計”が絡む個体では、溶接や継ぎ足しの質が整備性と信頼性を左右します。
この2点は検索上位の売買記事では軽く流されがちですが、整備士としては「補助シート固定部の腐食・クラック」「排気系の追加触媒周辺の熱害・遮熱板の欠品」まで見ることで、同じ年式でも“荒れてる個体”を早期に弾けます。
・現車でのチェック例(独自視点を点検に落とす)
🪑 補助シート:固定ボルト周辺の水抜け、裏側の当て板、シーリングの有無(後付けは特に要注意)
🔥 触媒周辺:遮熱不足で床が焼けていないか、吊りゴムが熱で硬化していないか(振動→クラック誘発)
🧾 仕様の整合:仕向地・年式と装備が噛み合っているか(“それっぽく見せた”個体は整備で苦しむ)
参考:チキン・タックス回避のために補助シートを備え「乗用車」扱いになった背景、触媒追加でスモッグ対応した話(旧車記事)
https://nosweb.jp/nostalgichero/articles/detail/6935

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