プレヒーターのバス点滅が示す危険な信号を見逃すな

プレヒーターのバス点滅が示す危険な信号を見逃すな

プレヒーターのバス点滅の意味と正しい対処法

プレヒーターを稼働中に主電源を切ると、そのまま燃焼が続きバーナー焼損につながります。


🔥 バスのプレヒーター点滅:3つのポイント
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点滅の種類で意味が違う

掃気運転中の「通常点滅」と、エラー発生時の「異常点滅」は別物。見分けを間違えると誤対処につながります。

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点火シーケンスを理解する

着火までに最短15秒の点火シーケンスがあり、この間に電源を切ると失火エラー(H10)が発生します。

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放置NGな点滅パターン

出口水温が98℃超えでH7エラー、105℃超えでH3エラーが出た場合は即整備が必要。温度ヒューズ(126℃溶断)が作動すると部品交換費用が発生します。

プレヒーターとはバスの暖房を支える燃焼装置





バスのプレヒーターは、エンジン冷却水(クーラント)をバーナーで直接加熱する暖房用熱源装置です。 家庭でいえば温水暖房のボイラーにあたるもので、北海道などの寒冷地向け住宅に装備されているシステムと仕組みが近いと考えるとわかりやすいですね。


参考)プレヒーター


軽油または灯油を圧力噴霧式バーナー(ガンタイプ)で燃焼させます。 燃料ポンプが燃料を昇圧し、バーナー先端から霧状に噴霧して気化→イグナイターでスパークを与えて点火という流れです。 つまり「走る湯沸かし器が車体の中で燃えている」という状態ですね。


自動車のヒーターはエンジン廃熱だけで機能しますが、バスの場合は乗客数が多く車内が広いため、エンジン始動直後や低速走行時には廃熱だけでは暖房が間に合いません。 そこでプレヒーターが独立した燃料で補助加熱を行い、乗客が乗り込む前から車内を温めておける仕組みになっています。 これは使えそうです。


参考)路線バスの暖房は一体どこ!? 知られざる仕組みがスゴかった …


デンソー製フルオートバスエアコン(2006年以降製造)に搭載されている現行モデルはDWX-G18という型番で、長い歴史を持つ製品です。 イグナイターの二次側電圧は17kV以上という高電圧でスパークを発生させており、放電ギャップは7mm以上と規定されています。


プレヒーターのバス点滅が示す「正常」と「異常」の違い

点滅ランプを見て「何かおかしい」と感じたら、まず「掃気運転中か、エラー発生中か」を判断することが先決です。 2つは見た目が似ていますが、対処がまったく異なります。


バスのエアコンを停止したとき、プレヒーターは即座に消火するわけではありません。 停止後は120秒間の掃気運転(ポストパージ)に入り、その間はエアコンコントロールパネルの車両マーク(🚌型のアイコン)が点滅し続けます。 この点滅は正常動作です。


点滅の種類 表示箇所 意味 対処
車両マーク点滅 エアコンパネル 掃気運転中(正常) そのまま待つ(約2分)
燃料マーク点滅 エアコンパネル 燃料ポンプ作動中(呼び込み作業中) 液面確認まで待つ
エラーコード表示(H3/H7/H10) パネル数字表示 温度異常・失火(異常) 即整備が必要

エラーH10は点火シーケンス開始後15秒以内に炎を検出できなかった「失火判定」で発生します。 H7は出口水温98℃超えの温水流量低下、H3は出口水温105℃超えの過熱異常です。 数字だけ見ると「少し熱くなった」程度に思えますが、98℃は沸騰間近、105℃は内部に圧力がかかりはじめる温度です。


プレヒーターのバス点滅が起きる主な原因4つ

点滅・エラーが出るときには、たいてい原因が明確にあります。 原因を正しく把握することで、無駄な部品交換や余分な修理費を防げます。


参考)ディーゼルヒーターが起動しない?自分でできる5つの一般的なト…


① 燃料切れ・燃料流動不良
燃料フィルターに液面が見られない場合は燃料切れ、または燃料バルブが閉じたままです。 燃料コックレバーが横向きになっていると燃料がストップします。 シーズン前に確認するだけで防げるトラブルです。develo-group+1
② グロープラグ(イグナイター)の劣化
イグナイターのプラグ放電ギャップが7mm以下に摩耗すると、スパーク強度が落ちて失火しやすくなります。 外観でカーボン付着や摩耗が確認できた場合は交換が必要です。lavanerheater+1
③ 燃焼ファンの回転数低下
燃焼ファンが規定回転数(3,650rpm)に達しない場合、点火シーケンスが進みません。 ファンモーターの経年劣化やゴミ詰まりが主な原因です。吸気口・排気口のガラリを詰まらせないよう、泥や葉っぱを定期的に取り除くことが重要です。takabus+1
④ 温水ストレーナの目詰まり
温水回路のストレーナが詰まると温水流量が低下し、出口温度が異常上昇してH7エラーが発生します。 ストレーナはプレヒーター左横の縦長の筒状部品で、シーズン前に分解清掃することが推奨されています。takabus+1

プレヒーターのバス点滅を放置すると起きる最悪のシナリオ

放置すると危険です。 国土交通省のバス火災事故調査報告書でも、プレヒーター周辺の焼損が特に激しいケースが記録されています。mlit.go+1
温度ヒューズは溶解温度126℃に設定されており、通常は出口水温98℃で消火するため、このヒューズが作動する状況は「異常な過熱が起きている」サインです。 一度溶断した温度ヒューズは再使用できないため、交換部品のコストが発生します。ここが痛いですね。


またアイドリングストップ中にプレヒーターが稼働している場合、エンジン停止後1分間は燃焼を継続します。 この1分が経過するとエアコンECUが自動消火しますが、手動でON/OFFスイッチを押してOFFにすれば即座に消火できます。 この仕様を知らないバス運転者が「エンジンを切ったのにまだ動いている」と誤解してパネルを操作しミスをするケースも存在します。


エンジンが完全停止した状態でアイドリングストップ中に水温が低下しても、プレヒーターは点火しません。 エンジン作動中であることが点火制御の絶対条件であるため、エンジンを切った後に「寒いからプレヒーターをつけよう」としても起動しない設計です。 これは原則として覚えておけばOKです。


バス火災事故の中には、燃料フィルターのエアー抜きプラグ締め付け不足から脱落し、漏れた燃料が排気管に触れて発火したケースも国土交通省の報告書に記録されています。 プレヒーター周辺の燃料系部品は、定期的なトルク確認が欠かせません。


参考)https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/images/t2-3_bus_point.pdf


バス乗客・一般ドライバーが知っておくべきプレヒーター点滅への正しい反応

乗客としてバスに乗っていて、運転席付近から「点滅ランプ」と「ピー音」が鳴っているのを見聞きすることがあります。多くの場合、これは掃気運転中の正常動作です。 しかし、煙や焦げ臭い匂いを伴う場合は別の話です。


国土交通省は乗用車・バス問わず、走行中の燃料系異常には即座に安全な場所への停車と119番・110番通報を呼びかけています。 バスの場合、プレヒーターは車両右後タイヤ後方のエンジンルーム内に設置されており、乗客席からは直接見えません。 異臭・異音の際は車内アナウンスを待たず、乗務員への申告が重要です。takabus+1
自分の車(乗用車)にディーゼルヒーター(後付けのサブヒーター)を搭載している場合も同様の構造を持ちます。 電源確認 → 燃料確認 → 点火系確認 → 吸排気確認という順序でトラブルシュートすることで、ほとんどの起動不能トラブルは自己解決できます。 一読して把握できるシンプルな手順です。


参考として、デンソーバスエアコンのエラーコードと点検整備手順を詳細に公開しているサイトがあります。プレヒーターの技術仕様や制御シーケンスの確認に役立ちます。


デンソーバスエアコン プレヒーター 技術仕様まとめ(takabus.com)
点滅の原因が燃料系にある場合は、燃料フィルターへの呼び込み手順(点検モードH3モードでの強制ポンプ動作)を実施することで解消できるケースがあります。 具体的には、エアコンパネルで「自動」と「点検」を同時長押し→パネルに00表示→TEMPの▲でH3モード→「自動」と「冷暖房」を同時長押しの手順で燃料マークが点滅し、ポンプが30秒作動します。 この操作でフィルター液面が確認できれば呼び込み完了です。


参考)冬本番前に!デンソーバスエアコンのプレヒーター点検項目まとめ…


デンソーバスエアコン プレヒーター点検項目まとめ(takabus.com)




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