

整備士目線で最初に押さえたいのは、「外す順番」と「戻すときの位置決め」です。作業の流れ自体は難しくありませんが、200系はユニットのツメや受けが噛んでいない状態でビスを締めると、チリが狂ったまま固定されやすく、バンパーやドアとの隙間が崩れます。
基本手順は、フロントグリルを外してからヘッドライトユニットへアクセスし、ユニット固定ビスを外して手前に引き出し、最後にカプラー類を外してユニットをフリーにします。グリルはクリップとビスで固定され、引き出し方向を誤るとフックを折りやすいので、前方へ水平より少し上向きに抜く意識が安全です。取り付け時はボディ側の受けに2点クリップを確実に入れてからビス固定し、グリル復旧前に点灯確認まで終わらせます。
参考)ハイエース用 ヘッドライトの交換方法をご紹介!
現場で作業品質が出る小技として、ヘッドライト周囲とバンパー角に養生(マスキング/養生テープ)を先に貼ると、引き出し時の接触キズをかなり減らせます。ユニットを引き出す際、バンパー上端とユニット下部が当たりやすい点も明記されているので、手前に引く力の方向を「外側は手前」「内側は手前斜め上」へ分け、最後に少し下向きに力を入れながら上部を手前に引くと外しやすいです。
200系のヘッドライト周りは「カプラーが複数ある」前提で段取りを組むと失敗が減ります。記事としてよく省かれがちですが、カプラーの爪割れは再発率が高く、再入庫の原因になりやすいので、外す前にロック形状を目視してから工具を選ぶのがコツです。
具体的には、ヘッドライト側カプラーが全部で4つある例(光軸調整、ポジション、ヘッドライト、ウインカー)が紹介されており、ユニットを引き出した後に順番に外すと作業性が上がります。爪の掛かりが固い個体は、無理に引っ張らず「押し込み→ロック解除→引き抜き」にすると破損が減ります。
また、2006年以降の車両に多い「レベライザー(ダイヤル)」は、積載や乗員変化などで一時的に光軸を下げるための機構で、恒久調整の代替ではありません。ロービーム配光そのものが狂っている場合(社外バルブの発光位置ズレ、車高変化など)はレベライザーで補正しきれない、という整理はユーザー説明にも使えます。
2型の「暗い」相談は、ユニット劣化だけでなくバルブ種別の選定ミスが原因のことがあります。特にHID→LED、ハロゲン→LEDの換装は、単に明るさだけでなく「配光(カットオフの出方)」と「発光位置の再現性」が重要で、そこがズレると車検以前に対向車へ迷惑な光になりやすいです。
注意点として、社外バルブに交換したときに発光位置がズレると、リフレクター/プロジェクターで正しく反射せず光軸がずれる恐れがある、と明確に言及されています。ここは整備士側の実務でも一致するポイントで、明るさを上げたつもりが「グレア光(滲んだような眩しさ)」になってクレーム化しやすいので、交換後は壁当てで配光確認までセット化すると安全です。
バルブ交換を「簡単」「ポン付け」として扱う記事は多い一方、整備工場ブログでもHID配線の撤去や取り回し整理など、現実の車両状態に合わせた作業が必要になる例が出ています。既存配線が雑にまとめられている個体は、放置するとユニット脱着のたびに引っ掛かり、断線・接触不良・不点灯の温床になります。
参考)トヨタ ハイエース 2型 TRH200V ヘッドライトバル…
車検対応で一番重要なのは「ロービームでの光軸・配光」で、今もここで落ちるケースが多いです。ロービームではカットオフラインと、その起点になるエルボー点の位置が測定対象になり、ハイビームが合っていてもロービームが自動的に合うわけではありません。
簡易調整として有効なのは、純正状態で壁当てして基準(カットオフ/エルボー点)をテープでマーキングし、交換後に同条件で合わせる方法です。記事でも、壁から約3m離して照射し、レベライザーは0へ戻す、といった実務的な手順が示されています(近すぎると誤差が増え、離れすぎると光が弱くなる点も重要)。
ただし最終的に車検へ持ち込むなら、検査場近くのテスター屋で予備検査を挟むのが確実です。光軸調整ネジは樹脂製の場合に舐め・破損リスクがあり、固着個体で無理に回すと高額修理につながるので、現場判断で「自社で追い込む範囲」と「外注テスターで追い込む範囲」を分けるとクレームを減らせます。
検索上位は「交換方法」「LED化」「光軸調整」に寄りがちですが、整備士向けとして差が付くのは、交換後の“故障診断の型”まで提示できるかです。結論から言うと、ヘッドライト周りは「点灯=合格」ではなく、点灯確認後に“再現性のあるチェック順”を決めておくと手戻りが減ります。
おすすめのチェック順は、次の通りです(作業伝票にも転記しやすい形にしています)。
「意外と見落とされる点」として、光軸ズレの原因が“ライト側”ではなく“車両状態側”にあることもあります。記事では、段差に乗り上げた衝撃、重い荷物の積載、タイヤ摩耗、サスペンションのへたりでも光軸がズレると整理されており、ヘッドライト交換だけで完結しない相談の切り分けに使えます。
ロービームが眩しく感じる(クレームで多い)のは、単なる光軸上向きだけでなく、グレア光が出ている場合があります。特にHIDは光量が多い上に光軸がズレやすいので、バルブ交換時の注意点として顧客説明に入れると、後から「明るいけど対向車にパッシングされる」といった再相談を抑えられます。
交換手順の公式的な流れ(グリル→ユニット→カプラー→復旧→点灯確認)を一度確認したい場合は、下記リンクが実務に直結します。
交換手順(グリル固定、ユニット固定ビス、カプラー構成、復旧時の注意点)
https://www.flexnet.co.jp/hiace/hiacebase/journal/how_to_change_headlight_unit
車検で必要なロービーム光軸の考え方(カットオフライン、エルボー点、簡易調整、テスター活用)を確認したい場合は、下記が参考になります。
車検基準とロービームの測定・調整の考え方(エルボー点、壁当て、テスター)
https://carnext.jp/magazine/article/vehicle_inspection_optical_axis/

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