
新型ハスラーを購入した多くのオーナーが後悔する最大の理由の一つが、燃費の問題です。カタログスペックでは新型ハスラーの燃費は25.0km/L前後とされていますが、実際の走行では大きく下回ることが少なくありません。
特に都市部や渋滞の多いエリアでの運転では、実燃費が18-20km/L程度まで落ちることがユーザーから報告されています。これはマイルドハイブリッドシステムを搭載しているにもかかわらず、期待していたほどの効果が得られていないという現実を示しています。
ある1年半使用したオーナーの声によると、東京郊外の平地を普通に走行しているだけでも燃費計は17.4km/Lを示しており、ハイブリッド車としての燃費メリットをほとんど感じられないとの不満があります。
また、寒冷地ではモーターアシストの効果が薄れるため、さらに燃費が悪化する傾向にあります。エンジンが完全に温まるまでの間は特に燃費が落ちるため、短距離利用が多い方には不向きかもしれません。
新型ハスラーの内装は、一見個性的でポップなデザインが魅力的に映りますが、実際に長く使用していくと質感の面で不満を感じるオーナーが少なくありません。
内装に使用されているプラスチック素材は硬質で安価な印象を与え、高級感を期待するユーザーの期待を満たさないケースがあります。特にダッシュボードやドアトリムに用いられているプラスチックは、触感が硬く、視覚的にもシンプル過ぎると感じられることがあります。
また、インテリアデザインについても意見が分かれます。大きな楕円形の化粧パネルを3点配置したデザインは、エクステリアとの統一感に欠け、取って付けたような違和感があるという声も。購入当初は斬新さに惹かれても、時間が経つにつれて派手すぎるデザインに飽きてしまうケースもあります。
メーターやセンターディスプレイのカラートリムについても、特にホワイトパネルは目障りで運転しにくいという意見があります。インパネアッパーボックスも同様のデザインですが、もっとシンプルでタフなデザインを望む声もあります。
新型ハスラーを購入して最も後悔する理由として多く挙げられるのが、乗り心地と走行性能の問題です。特に低速時のカクカク走行が気になるという声が目立ちます。
アクセルを踏むとドンと出て、足を離すと急にエンジンブレーキがかかるような挙動は、滑らかな運転を望むドライバーにとって大きなストレスとなります。アクセル操作をいくら工夫しても滑らかに走れないという不満の声も多く、特にエンジンが完全に温まるまでの間はこの症状が顕著になります。
また、軽自動車特有の乗り心地の硬さも指摘されています。特に後部座席での突き上げ感の強さは、長時間のドライブでは同乗者から不満の声が上がることも。フロントストラットとリアトーションビームという軽自動車お決まりのサスペンション構成では、少しの段差でもショックが伝わりやすく、ドタバタした乗り心地になりがちです。
高速道路での走行安定性についても不安を感じるオーナーが多く、特にノンターボ車では坂道や高速道路での力不足を感じることがあります。直進安定性の悪さも大きな問題点として挙げられており、長距離ドライブには不向きと言えるでしょう。
新型ハスラーの購入を後悔する理由として、装備の不十分さと追加オプションの高コストが挙げられます。基本モデルには、現代の自動車で一般的な高度な安全機能や先進的なインフォテインメントシステムが標準装備されていないことがあります。
これらの機能を追加する場合、オプションとして数万円から数十万円の追加コストが発生し、車両本体価格に対してかなりの割合を占めることになります。例えば、安全装備パッケージやナビゲーションシステムなどは別途オプションとなっており、これらを全て追加すると予算をオーバーしてしまう可能性があります。
また、タイヤに関しても課題があります。新型ハスラーの15インチタイヤは見た目は良いものの、一般的な軽自動車は14インチタイヤを使用しているため、ハスラーのタイヤは特殊サイズと言えます。このため、タイヤ交換の際はサイズの選択肢が限られ、価格も高めになる傾向があります。
さらに、車両価格自体も競合車種と比較して高めに設定されており、同等の装備を持つモデルでも価格差が存在するケースがあります。コストパフォーマンスを重視するユーザーにとっては、この価格差が欠点となる可能性があります。
新型ハスラーのオーナーから意外と多く報告されている問題の一つが、運転時の視界に関する課題です。特に都市部での運転において、信号機が見えにくいという問題が指摘されています。
この問題は、ハスラーのSUVテイストを醸し出すために採用された長いルーフと垂直の壁、そして比較的小さな窓のデザインに起因しています。フロントガラスは垂直に近く、上下に狭いため、運転席からは遠く感じられることがあります。このデザインにより、特に上方向の視界が極端に狭くなり、信号機が見えにくくなってしまうのです。
特に小さな交差点で先頭に停車した際、信号機がドライバーの視界に入らないことがあり、運転に支障をきたす場合があります。ハスラーの視界は比較車種であるワゴンRよりも狭いことが指摘されており、この問題は特に都市部での運転で顕著になります。
この視界の問題は、初めて試乗した際にはあまり気にならないかもしれませんが、日常的に使用するようになると徐々にストレスとなり、後悔の原因となることがあります。購入前には必ず試乗して、特に信号待ちの状況を確認することをおすすめします。
新型ハスラーを購入する際、ターボ車とノンターボ車のどちらを選ぶかは大きな決断ポイントです。この選択を誤ると後悔につながる可能性が高いため、慎重に検討する必要があります。
ノンターボ車は、自然吸気エンジンを搭載しており、燃費性能には優れていますが、パワーはターボ車ほどではありません。そのため、急な坂道や高速道路の追い越し車線など、力強い走りが求められるシーンでは物足りなさを感じることがあります。
一方、ターボ車は力強い走りが魅力ですが、価格が約10万円高くなります。この差額を考えると、「もう少し出せばターボ車が買えたのに」と後悔するケースも少なくありません。特に、アウトドアでの使用や山間部での運転が多い方は、ターボ車の力強い走りを選んだ方が良いでしょう。
実際に、二代目ハスラーではエンジンにも変更がありました。初代ではNA、ターボともにRD6A型のエンジンが採用されていましたが、二代目のNAエンジンは新開発のRD6D型となっています。これは「デュアルインジェクションシステム」や「クールドEGR」などの新技術を採用し、燃焼効率を高めたものです。
しかし、ターボエンジンはR06A型のままで、新開発されていないという点は注意が必要です。ターボ車を選ぶ場合は、この点も考慮に入れて判断しましょう。
新型ハスラーを購入する際に見落としがちなポイントの一つが、将来的な再販価値(リセールバリュー)の問題です。実は、新型ハスラーは購入後の価値下落が比較的大きいという特徴があります。
一般的に、新車購入時の価格から3年後には約40-50%の価値に下がることが多く、例えば200万円で購入した新型ハスラーが3年後には100万円未満でしか売れないケースも珍しくありません。この価値下落率は、同クラスの他の車種と比較しても決して優れているとは言えません。
再販価値が低い理由としては、競合他車に比べて特筆すべき独自性が少ないため、中古市場において他の多くの選択肢と競合することが挙げられます。また、軽自動車市場全体の傾向として、新車と中古車の価格差が大きい点も影響しています。
特に、カラーリングやオプション装備の選択によっても再販価値は大きく変わります。個性的な2トーンカラーやデカールなどは、購入時には魅力的に感じても、中古市場では好みが分かれるため、再販時に不利になることがあります。
将来的な売却や乗り換えを視野に入れている方は、この点も考慮して購入を検討することをおすすめします。標準的なカラーリングや、必要最低限のオプション装備を選ぶことで、再販時の価値下落を最小限に抑えることができるでしょう。
新型ハスラーは、その個性的なデザインと多機能性から多くの人に支持されていますが、全ての人に適した車ではありません。ここでは、新型ハスラーが特に向いている人の特徴と、購入前に必ず確認すべきポイントをご紹介します。
新型ハスラーが向いている人の特徴。
購入前に確認すべきポイント。
新型ハスラーは、その独特の魅力から一目惚れして購入を決める方も多いですが、長く付き合う車だからこそ、冷静な判断が必要です。試乗をしっかり行い、自分のライフスタイルに合った選択をすることで、後悔のない車選びができるでしょう。
実は、初代ハスラーのDNAは、あまり知られていないスズキKeiというクロスオーバー車に遡ります。Keiはオーバーフェンダーがボディ同色だったため、クロスオーバー車としての印象が薄かったのですが、この車種から得られた知見が新型ハスラーの開発に活かされています。