

社外ハードトップで最初に事故りやすいのは、「NCに付くと思って買ったが、実はNCでも条件が違う」パターンです。たとえばNCにはソフトトップ車とRHT(パワーリトラクタブルハードトップ)車があり、両方で同じ発想の部品が付くわけではありません。ロールバーの世界でも「NCソフトトップ・ハードトップ兼用だが、RHTには取付できない」と明記される例があり、同じNCでも前提条件が違うことが分かります。
固定方法の基本は「ボディ側の固定ポイントに、前後左右の固定具(ブラケット/フック/ボルト)で押さえ込む」ですが、社外トップは純正ほど位置が出ていない個体もあります。そこで、購入前に最低限チェックしたいのは以下です。
なお、DHTの固定具の考え方として、NA・NB・NCには幌後方にDHT固定のための金具があった、という整理がされています(NDは別事情)。つまりNCは「固定する思想」が元々ある車で、そこに社外品がどう乗るか、を見れば失敗が減ります。
参考)NDロードスター用DHT(固定式ハードトップ)が登場!市販車…
整備としての取付は「載せる→仮固定→当たり確認→本締め→走行確認」の順が基本ですが、社外の場合は“調整工程”が増えます。具体的には、ドアガラス上端とルーフ側シールの当たり、Aピラー周辺の押さえ、リアデッキ付近の浮き、トランク開閉干渉(干渉する形状の社外トップもある)が論点です。作業時間を読み違えると、工賃が赤字になります。
工賃を決めるときは、ユーザーに次を先に合意しておくと揉めません。
参考までに、外装パーツメーカーのNC用ハードトップは「大型のため個人宅発送不可で、ディーラーやショップ等宛て」を条件にしている例があります。つまり最初から“整備工場で受けて付ける”前提に寄せられており、持ち込み一発装着より段取り(受け取り・保管・検品)込みで見積りを組むのが現実的です。
参考)https://vary.co.jp/?pid=104465870
社外ハードトップを付けたまま車検に行く場合、論点は「保安基準に適合しているか」に集約されます。一般論として、車の構造を変えた場合は保安基準を満たしているか再検査が必要、という説明があります。
さらに、構造変更の対象になりやすい目安として「普通車で100kg以上の重量変化」や「幅2cm以上、長さ3cm以上、高さ4cm以上の変更」などの基準が挙げられています。社外ハードトップは製品によって重量も形状も幅が大きいので、車両側の状態(幌を外す/残す、金具追加、ルーフ形状が張り出す等)によっては、この“目安”に近づく可能性があります。
参考)ロードスター nd ハードトップ後付けの選び方と価格比較 -…
ここで整備士として現実的に強いのは、ユーザーに「車検は通る/通らない」を断言するのではなく、通すための準備を指示できることです。
構造変更の必要書類や手数料など、制度面の整理も含めて事前にユーザーへ説明しておくと、納車後のトラブルが減ります。
権威性のある制度面(構造変更・検査予約など)の確認
構造変更が必要になる目安(寸法・重量)と手続き・必要書類の全体像
「ハードトップ=雨漏りゼロ」と思われがちですが、実際はシールが劣化したり当たりが崩れたりすると漏れます。幌でもハードトップでも、ゴムシールがヘタると雨漏りが起き得る、という説明もあり、結局はシールと当たり面の状態が本質です。
整備の現場で効く対策は、“シール側を闇雲に厚くする”より、まず排水と当たりの正常化です。ロードスターはレインレールを伝って排水し、詰まりでシート裏に水溜まりが発生することがある、という指摘があり、雨漏りっぽい症状が実は排水不良由来、というケースも起きます。
参考)ロードスターの梅雨対策 - NBロードスターアーカイブ
意外と見落とされがちなのは「雨漏り修理のつもりで、内装の湿り原因が別にある」パターンです。幌交換作業の現場でも、ドレン清掃で雨水の溢れ漏れを修正する、といった記述があり、屋根そのものより水の出口が詰まっていた例が示唆されます。
参考)https://ameblo.jp/speedclub2014/entry-12328655615.html
検索上位は「付くか・値段・雨漏り」寄りになりがちですが、整備士が刺さる説明をできるとリピートにつながるのが“走りの変化”です。たとえば開発日記レベルの話ですが、NCECで「ハードトップ装着状態」と「オープン状態」で車両重量が変わり、タイムやドライビングのしやすさに差が出た、という記録があります。
この手の話を、現場では次のように翻訳すると強いです。
最後に、整備工場としての提案は「ハードトップを付ける」だけで終わらせない方が満足度が上がります。

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