ムーヴコンテ前期後期の違いとデザイン変更点

ムーヴコンテ前期後期の違い

 

ムーヴコンテ前期型の特徴とデザイン

ムーヴコンテの前期型は、2008年8月に登場しました。この車種は、ダイハツのムーヴシリーズの派生モデルとして開発されましたが、従来のムーヴとは大きく異なるデザインコンセプトを採用しています。

 

前期型ムーヴコンテの最大の特徴は、その四角いボディデザインです。当時のCMで使用された「カクカクシカジカ 四角いムーヴ」というキャッチフレーズが、この車の特徴を端的に表現しています。丸みを帯びた4代目ムーヴとは対照的に、直線的で角張ったスタイルが目を引きます。

 

外観の特徴：

• シンプルで直線的なフロントグリル
• 四角いヘッドライトデザイン
• 直線的なボディサイドライン
• 四角いテールランプ

 

内装面では、シンプルさと機能性を重視したデザインが採用されています。特筆すべきは、フロントシートに採用された「パワーエントリーシート」です。これは、乗り降りをサポートするために電動で80mmスライドする機能で、女性や高齢者にとって使いやすい装備として評価されました。

 

前期型の内装の特徴：

• シンプルなダッシュボードデザイン
• パワーエントリーシート（一部グレード）
• 使いやすい位置に配置された操作系

 

エンジン性能面では、658ccの直列3気筒DOHCエンジンを搭載し、CVTとの組み合わせで燃費性能と走行性能のバランスを取っています。

 

ムーヴコンテ後期型での外観変更点

2011年6月のマイナーチェンジで登場した後期型ムーヴコンテは、前期型の基本的なデザインコンセプトを踏襲しつつ、いくつかの重要な変更点が加えられました。

 

外観の主な変更点：
1. フロントグリルデザインの刷新

• より太いラインが入り、存在感が増しました

2. ヘッドライトの形状変更

• よりシャープな印象に

3. フォグランプ周りのデザイン変更（カスタムモデル）

• スポーティな印象が強調されています

4. リアコンビランプのLED化

• 省エネ性能と視認性が向上

 

これらの変更により、後期型はより洗練された印象を与えるデザインとなりました。特にカスタムモデルでは、メッキパーツの使用が増え、よりプレミアム感のある外観に仕上げられています。

 

ムーヵコンテの前期・後期の違いについて詳しく解説されています

 

ムーヴコンテ後期型の内装と快適装備の進化

後期型ムーヴコンテでは、内装面でもいくつかの重要な変更が加えられました。これらの変更は、乗る人の快適性と使いやすさを向上させることを目的としています。

 

内装の主な変更点：
1. センタークラスターの色変更

• より深みのあるダークシルバーに変更され、高級感が増しました

2. シート表皮の素材・デザイン変更

• 一部グレードでより上質な素材が採用されています

3. ステアリングホイールのデザイン変更

• グリップ性と操作性が向上

 

快適装備の進化：

• キーフリーシステムの改良
• 運転席ドアのリクエストスイッチが追加され、利便性が向上
• オートエアコンの標準装備（上級グレード）
• 温度調整が自動で行われ、快適性が向上
• ナビゲーションシステムの性能向上（オプション）
• より使いやすいインターフェースと高精細な画面を採用

 

一方で、前期型で好評だった「パワーエントリーシート」は後期型では廃止されました。これは、コスト削減と他の快適装備の充実を図るための判断だったと考えられます。

 

ムーヴコンテ前期後期のエンジン性能と燃費の違い

ムーヴコンテの前期型と後期型では、エンジン性能と燃費面で大きな進化が見られます。これは、環境性能の向上と経済性の両立を目指した結果です。

 

前期型のエンジン性能：

• 658cc直列3気筒DOHCエンジン
• 最高出力：58PS / 7200rpm
• 最大トルク：65Nm / 4000rpm
• JC08モード燃費：22.0km/L（2WD車）

 

後期型のエンジン性能：

• 658cc直列3気筒DOHCエンジン（第2世代KFエンジン）
• 最高出力：52PS / 6800rpm
• 最大トルク：60Nm / 5200rpm
• JC08モード燃費：25.5km/L（2WD車、エコアイドル搭載グレード）

 

後期型では、新開発の第2世代KFエンジンを採用し、燃費性能が大幅に向上しています。また、アイドリングストップ機構「eco IDLE（エコアイドル）」を搭載したグレードでは、さらなる燃費向上を実現しています。

 

燃費向上のための技術：
1. エンジンの効率化

• 燃焼効率の向上、フリクション低減

2. CVTの最適化

• 変速比の拡大、制御の高度化

3. アイドリングストップ機構の採用

• 信号待ちなどでエンジンを自動停止

 

これらの技術により、後期型ムーヴコンテは同クラスでトップレベルの燃費性能を実現しました。環境性能と経済性の両立は、ユーザーにとって大きなメリットとなっています。

 

ムーヴコンテの燃費性能の詳細についてはこちらを参照

 

ムーヴコンテ前期後期の安全性能比較

安全性能は、自動車選びにおいて非常に重要な要素です。ムーヴコンテの前期型と後期型では、安全装備にも大きな違いがあります。

 

前期型の主な安全装備：

• ABS（アンチロックブレーキシステム）
• デュアルSRSエアバッグ
• サイドドアビーム
• 衝撃吸収ボディ

 

後期型で追加・強化された安全装備：
1. VSC（車両安定制御システム）

• 横滑りを抑制し、車両の安定性を向上

2. TRC（トラクションコントロール）

• 滑りやすい路面での発進・加速時の安定性を確保

3. ヒルスタートアシストコントロール

• 坂道発進時の後退を防止

4. エマージェンシーストップシグナル

• 急ブレーキ時に後続車に警告を発する機能

 

特に注目すべきは、後期型の一部グレードに搭載された「スマートアシストⅡ」です。これは、衝突回避支援システムの一種で、以下の機能を備えています：

 

• 衝突回避支援ブレーキ機能
• 誤発進抑制制御機能
• 車線逸脱警報機能
• 先行車発進お知らせ機能

 

これらの安全装備の充実により、後期型ムーヴコンテは前期型と比較して、より高い安全性能を実現しています。特に、自動ブレーキなどの先進安全技術の搭載は、事故防止に大きく貢献する要素となっています。

 

ムーヴコンテ前期後期の中古車市場での評価と価格差

ムーヴコンテの前期型と後期型は、中古車市場でも異なる評価を受けています。それぞれの特徴や性能の違いが、価格や人気度に影響を与えています。

 

前期型の中古車市場での評価：

• デザインの個性を評価する声が多い
• パワーエントリーシートなど、独自装備を重視する層に人気
• 比較的安価に購入できる傾向がある

 

後期型の中古車市場での評価：

• 燃費性能の向上が高評価
• 安全装備の充実が魅力的
• 比較的新しいモデルのため、価格は前期型より高め

 

中古車価格の目安（2023年現在）：

• 前期型：50万円〜100万円
• 後期型：80万円〜150万円

 

価格差の主な要因：
1. 製造年の違い
2. 走行距離の差
3. 装備の違い（特に安全装備）
4. 燃費性能の差

 

中古車を選ぶ際のポイント：

• 使用目的に合わせたグレード選び
• 整備記録や修復歴のチェック
• 実際の燃費や走行感の確認（試乗が理想的）
• 将来的な維持費の考慮

 

前期型と後期型のどちらを選ぶかは、個人の好みや予算、使用目的によって異なります。前期型は個性的なデザインと比較的安価な価格が魅力ですが、後期型は性能面での進化が大きいため、長期的な使用を考えている方には後期型がおすすめです。

 

ムーヴコンテの中古車市場での評価について詳しく解説されています

 

以上、ムーヴコンテの前期型と後期型の違いについて、デザイン、性能、安全性、中古車市場での評価など、多角的な視点から解説しました。それぞれに特徴があり、一概にどちらが優れているとは言えません。車選びの際は、自分のニーズや予算に合わせて、じっくりと検討することが大切です。ムーヴコンテは、コンパクトながら使い勝手の良い車として、多くのユーザーに支持されています。前期型、後期型それぞれの魅力を理解し、自分に最適なモデルを見つけてください。