車のピラー修理と費用相場や自分で直す方法

車のピラー修理と費用相場や自分で直す方法

車のピラー修理について

車のピラー修理について

 

車のピラー修理の基本情報

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修理費用の相場

ピラー修理は傷の程度により2万円〜20万円程度。交換が必要な場合は10万円以上かかることも。

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修理方法の種類

板金修理、交換修理、デントリペアなど状況に応じた修理方法があります。

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修復歴への影響

ピラーの修理方法によっては「修復歴あり」となり、車の査定額に影響することがあります。

 

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車のピラーとは、フロントガラスやサイドウィンドウ、リアガラスの周りにある柱状の部分を指します。これらは車の骨格を形成する重要な部位であり、車の安全性に直結する部分です。ピラーは前から順にA、B、C、Dピラーと呼ばれ、車種によってピラーの数は異なります。

 

ピラーは車の安全性を確保するための重要な役割を果たしているため、傷や凹みが生じた場合は適切な修理が必要です。しかし、ピラーの修理は一般的な車体の修理と比べて難しく、費用も高額になることがあります。

 

車のピラー修理にかかる費用相場

 

ピラーの修理費用は、傷や凹みの程度によって大きく異なります。一般的な費用相場は以下の通りです。

  • 外側の塗装が剥がれた場合:2万円〜5万円程度
  • 凹みが大きい場合(板金修理):5万円〜8万円程度
  • ピラーが歪んでしまった場合(交換):10万円〜20万円程度

ただし、これはピラー単体の修理費用であり、事故などでピラーと同時に他の部分も損傷している場合は、修理費用が50万円を超えることもあります。また、特殊なカラーリングや傷の部分がサビている場合は、さらに費用が高くなる可能性があります。

 

修理費用は修理工場やディーラーによっても異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。また、保険を利用することで自己負担額を抑えられる場合もあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

 

車のピラー修理方法と種類

 

ピラーの修理方法は、損傷の程度によって異なります。主な修理方法は以下の通りです。

  1. 板金修理:軽度の凹みや歪みの場合、特殊な器具を使って外側から引っ張ったり、内装を剥がして内側から押したりする方法です。比較的費用を抑えられますが、完全に元の状態に戻すのは難しい場合があります。

     

  2. 交換修理:ピラーの損傷が深刻な場合は、ピラー自体を交換する必要があります。ピラーはルーフやボディとつながっているため、交換する場合は切断して新しいピラーを溶接します。費用は高くなりますが、安全性を確保するためには必要な場合があります。

     

  3. デントリペア:小さな凹みの場合、塗装を傷つけずに修理する「デントリペア」という方法があります。裏側から押せる場合は専用工具で押し出し、裏側から押せない場合は「プーリング」と呼ばれる表面から引っ張る方法で修理します。費用は比較的安く、短時間で修理できるメリットがあります。

     

修理方法を選ぶ際は、安全性と費用のバランスを考慮することが重要です。特に安全性に関わる部分なので、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

 

車のピラー修理で修復歴になるケース

 

ピラーの修理によっては「修復歴あり」となり、車の査定額に影響することがあります。修復歴となるケースは以下の通りです。

  • ピラーを切断して新しいものに交換した場合
  • スポット溶接で打ち直した場合
  • ピラーの外部や外板を介して広がった凹みの修理をした場合

一方、以下のような修理は修復歴にならないケースが多いです。

  • ピラーの外の露出している箇所の凹みの修理
  • 500円玉よりも小さい軽微な凹みの修理
  • 車の内部からの力による凹みの修理
  • 他の単体部品の交換時に生じたピラーの溶接処理跡

修復歴ありになると、査定額が3万円〜7万円程度下がるといわれています。ピラーの修理が必要な場合は、修復歴になるかどうかも含めて専門家に相談することをおすすめします。

 

車のピラーを自分で修理する方法とコツ

 

ピラーの修理費用が高額になる場合、自分で修理したいと考える方もいるでしょう。ピラーの材質によって修理に必要な材料は異なりますが、以下の方法で自分で修理することも可能です。

  1. ピッチレスコートを使用する方法
    • 容器の口にスポンジをあてて容器とともに上下に振り、スポンジにピッチレスコートを適量付着させる
    • あまり力を入れずに縦横円に描くように軽く何度もこする
    • スポンジ戻しをしてからタオルで拭く
    • 先ほどよりも力を入れてこする
    • スポンジ戻しをしてからタオルで拭く
  2. コンパウンド剤またはタッチペンを使用する方法
    • 軽度の傷の場合、コンパウンド剤で磨くことで目立たなくすることができます
    • 深い傷の場合は、車の色に合ったタッチペンで塗装することで目立たなくなります
  3. 黒樹脂復活剤を使用する方法
    • 黒いピラーの場合、黒樹脂復活剤を使用することで色あせや小さな傷を目立たなくすることができます

自分で修理する際のポイントは焦らないことです。最初から強い力でこすらず、優しくこすり、徐々に力を入れていくことで、きれいな状態に戻すことができます。ただし、深刻な損傷の場合は安全性に関わるため、専門家に依頼することをおすすめします。

 

車のピラー修理におけるデントリペアの活用法

 

デントリペアは、塗装を傷つけずに凹みを修理する方法で、ピラーの修理にも活用できます。特に小さな凹みや軽度の損傷の場合、デントリペアを利用することで費用を抑えつつ、短時間で修理することが可能です。

 

デントリペアには主に2つの方法があります。

  1. プッシュ法:裏側から専用工具で押し出す方法です。ただし、ピラーは内装を外しても裏側に補強のための鉄板があることが多く、直接押せないケースが多いです。

     

  2. プーリング法:表面から引っ張る方法です。タブと呼ばれるものに接着剤(ホットメルトグルー)をつけて凹みに貼り付け、引っ張り出します。ピラーのように裏から押せない場所に適しています。

     

デントリペアの利点は以下の通りです。

  • 塗装を傷つけないため、再塗装の必要がない
  • 修理時間が短い(1〜2時間程度)
  • 費用が板金塗装の半額程度で済むことが多い

ただし、デントリペアにも限界があります。以下のような場合はデントリペアでの修理が難しいことがあります。

  • 塗装傷を伴う凹み
  • 再塗装している部分の凹み
  • 鋭い芯のある凹み
  • 塗装の経年劣化がある車(車齢5〜6年以上)
  • もともと塗装が弱い車種

デントリペアを検討する場合は、専門店で実際に見てもらい、修理可能かどうか判断してもらうことをおすすめします。

 

車のピラー修理後の注意点と維持管理

 

ピラーを修理した後は、以下の点に注意して維持管理することが重要です。

  1. 修理直後の注意点
    • 修理後24時間は洗車を避ける(特に高圧洗車機の使用は避ける)
    • 直射日光の当たる場所に長時間駐車しない
    • ドアの開閉を丁寧に行い、強い衝撃を与えない
  2. 定期的なメンテナンス
    • 定期的に洗車し、汚れを放置しない
    • ワックスやコーティング剤で保護する
    • 小さな傷や汚れはすぐに対処する
  3. 経過観察
    • 修理後しばらくは修理箇所を定期的にチェックする
    • 塗装のはがれや錆の発生がないか確認する
    • 違和感があれば早めに修理工場に相談する

ピラーは車の安全性に直結する部分であるため、修理後も定期的なチェックが重要です。特に事故などで大きな損傷を受けた場合は、修理後も車の挙動に違和感がないか注意深く観察しましょう。

 

また、ピラーの修理を行った場合、将来的に車を売却する際には修理歴として申告する必要があるケースがあります。修理内容や修理方法によっては査定額に影響することもあるため、修理記録は保管しておくことをおすすめします。

 

以上、車のピラー修理について解説しました。ピラーは車の安全性に関わる重要な部分であるため、損傷の程度に応じて適切な修理方法を選ぶことが大切です。軽度の損傷であれば自分で修理することも可能ですが、安全性に不安がある場合は専門家に相談することをおすすめします。

 

車のピラーの修理は一見高額に思えますが、車の安全性や将来的な価値を考えると、適切な修理を行うことが結果的に経済的にもメリットがあるでしょう。愛車を長く安全に乗り続けるためにも、ピラーの損傷は早めに対処することをおすすめします。

※中古車の場合は、修理・交換よりも車を買い直したほうが安いケースもあります。

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