コンパウンド磨き布の選び方と正しい使い方完全ガイド

コンパウンド磨き布の選び方と正しい使い方完全ガイド

コンパウンド磨きに使う布の選び方と正しい使い方

家にある古いタオルで磨くと、新たな傷が増えて修理代が3万円以上かかることがあります。


🧴 この記事でわかること
🪄
布の種類と選び方

マイクロファイバー・専用スポンジ・綿タオルの違いと、場面ごとの使い分け方を解説します。

⚠️
やりがちな失敗と対策

布の使い回しや誤った素材選びで塗装を傷める失敗パターンと、その回避方法を紹介します。

正しい手順と仕上げ

洗車〜磨き〜拭き取り〜コーティングまで、失敗しない一連の流れをステップごとに説明します。


コンパウンド磨きに使う布の種類と役割





コンパウンド磨きで使う「布」は、大きく分けて「磨くための布(研磨用)」と「拭き取るための布(仕上げ用)」の2種類に分類されます。この2つを混同したまま作業してしまうと、せっかくの磨き作業が台無しになるばかりか、新たな傷を作り出す原因にもなります。


研磨用として使われる素材の代表は、専用スポンジとマイクロファイバークロスです。専用スポンジはコンパウンドとともに市販のセット品に付属していることが多く、スポンジバフとも呼ばれます。スポンジ面の硬さや密度によって研磨力が変わり、柔らかいものは仕上げ向き、硬めのものは傷取り向きとされています。


マイクロファイバークロスは拭き取り専用というイメージが強いですが、実は「磨き」にも活用できます。綿タオルと比べて繊維が非常に細かく(直径1マイクロメートル以下)、塗装面に対して優しく作用するため、仕上げ段階での研磨にも向いています。専用スポンジをマイクロファイバークロスで包んで磨くと、同じコンパウンドを使っていてもワンランク上の研磨効果が出るという声もプロの間にはあります。


一方、拭き取り用途に最適なのもマイクロファイバークロスです。研磨後に残ったコンパウンドのカスや油分をきれいに除去できます。起毛構造のおかげで細かい汚れを繊維の中に取り込み、塗装面をダイレクトに傷つけるリスクを軽減してくれます。


| 布の種類 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| 専用スポンジ(スポンジバフ)| 磨き(研磨) | ムラなく均一に磨ける。コンパウンドの種類ごとに交換が必要 |
| マイクロファイバークロス | 磨き・拭き取り | 繊維が超細かく塗装に優しい。研磨力もある程度持つ |
| 綿タオル(古タオル) | 拭き取りには不向き | 繊維が粗く傷の原因になりやすい。コンパウンドとの組み合わせはNG |
| ポリッシングクロス(専用品)| 拭き取り・仕上げ | 磨き残しを確認しながら使うのに適している |


つまり、「磨きにはスポンジや湿らせたマイクロファイバー、拭き取りにはきれいなマイクロファイバー」が基本です。


参考:武蔵ホルト株式会社によるコンパウンドの種類と正しい使い方
https://www.holts.co.jp/howto/11


コンパウンド磨きで布を使い回すと3万円の傷になる理由

コンパウンド磨きの「布」に関して、多くの人がやってしまいがちな失敗が「同じ布をそのまま使い回す」ことです。これが、後々大きなコスト損失につながる場合があります。


コンパウンドには「粗目」「中目」「細目」「超微粒子」と粒子のサイズが異なる種類があります。研磨は通常、粗い粒子から細かい粒子へと順に使っていきますが、前のコンパウンドの粒子が布やスポンジに残った状態で次のコンパウンドを使うと、「細かい仕上げ磨きをしているつもりが、実は粗い粒子で引っ掻いている」という状態になります。


具体的にどうなるかというと、塗装面に細かいスクラッチ(磨き傷)が無数に入ります。この磨き傷は「スウォールマーク」とも呼ばれ、太陽光や照明の下では白い縞模様に見えることがあります。一度このスウォールマークが深く入ってしまうと、市販のコンパウンドでは対処できず、プロによる再研磨が必要になるケースがほとんどです。板金・磨き業者でのボディ全体の再研磨費用は、軽自動車でも2〜3万円、セダン以上のクラスになると5万円以上かかることもあります。


布の使い回しが怖いのはここです。たった一つのうっかりミスが、数万円の出費につながりかねません。


コンパウンドごとに布(クロス・スポンジ)を替えることは、多くのプロや自動車用品メーカーが「必須」と口をそろえています。コンパウンドセットを購入する際は、同時にマイクロファイバークロスを複数枚・スポンジを複数個用意しておくと安心です。


コンパウンドの番手を替えるたびに道具を新しくする。これが基本です。


参考:ネクステージによる車のコンパウンド正しい使用方法と失敗例
https://www.nextage.jp/syaken_guide/info/263745/


コンパウンド磨きで「どの布を選ぶか」で仕上がりが変わる理由

同じコンパウンドを使っても、どんな布(クロス)で磨くかによって仕上がりに大きな差が出ることをご存知でしょうか。これはプロの世界ではよく知られた事実ですが、DIYで磨きをする一般ドライバーにはほとんど知られていません。


布の素材には大きく「スポンジ系」と「マイクロファイバー系(ウール系含む)」があります。スポンジ系は塗装面への「喰い付き」が少なく滑るような動きになるため、仕上がりに光沢を出しやすい一方で、汚れを掻き取る研磨力はやや低めです。マイクロファイバー系は、塗装面への喰い付きがあるため汚れや傷の原因物質を掻き取る研磨力が高く、くすみや汚れを取り除くには効果的です。ただし、使い方を誤ると白くボヤけた仕上がりになることもあります。


市販のコンパウンドセットに付属しているスポンジは、ほぼすべてスポンジ素材です。これは「仕上がりを重視した設計」であり、一定の研磨力は持ちつつも、使い勝手を優先させた結果と言えます。もう少し汚れや傷取り効果を上げたい場合は、スポンジをマイクロファイバークロスで包んで使うテクニックが有効です。クロスを一度水に濡らしてよく絞り、スポンジ全体を覆うように巻き付けて磨くと、同じコンパウンドでもワンランク上の研磨効果が期待できます。


これは使えそうですね。


ただし、あくまで仕上げ用の超微粒子コンパウンドに向いたテクニックであり、中目以上の粗いコンパウンドでこれをやると傷を深くするリスクがあります。「超微粒子×湿らせたマイクロファイバー巻き」という組み合わせに限定するのが原則です。


| 布・素材の組み合わせ | 研磨力 | 仕上がり光沢 |
|---|---|---|
| 専用スポンジ(付属品)| 普通 | 高い |
| マイクロファイバークロスで巻いたスポンジ | 高い | 中〜高い |
| 綿タオル | 低い(傷リスクあり)| 低い |
| マイクロファイバークロス単体 | 中(拭き取り向き)| 高い |


参考:プロの磨き職人が解説する「布素材による仕上がりの違い」
https://rikyuu-coat.amebaownd.com/posts/7458730/


コンパウンド磨きの正しい手順|布の使い方を含めたステップ解説

コンパウンド磨きで失敗しないためには、磨く前の準備から仕上げまでの手順をしっかり守ることが大切です。ここでは布の使い方を意識しながら、一連の流れを説明します。


ステップ1:洗車と乾燥
作業前に必ず洗車してください。ボディに砂・ホコリ・鉄粉が残った状態で磨くと、それらが布とボディの間に挟まり、新たな傷を増やします。洗車後はしっかり乾燥させてから作業に入りましょう。


ステップ2:マスキングで保護
樹脂パーツ・ゴムモール・エンブレム周辺にはマスキングテープを貼ります。コンパウンドが付着すると変質するリスクがあります。テープは貼った後に指でなぞってしっかり密着させてください。


ステップ3:コンパウンドと布の準備
コンパウンドの番手ごとに、布(スポンジ・クロス)を別々に用意します。同じ布を使い回さないことが重要です。スポンジは水に一度浸してから固く絞り、しっとりした状態にしてから使います。


ステップ4:磨き作業
スポンジにコンパウンドを取ります。リキッドタイプなら500円玉サイズ、ペーストタイプなら約1cmが目安です。磨く方向は必ず「直線的に」。円を描くように磨くとスウォールマーク(渦巻き状の磨き傷)が残る原因になります。一度に磨く範囲はハンカチ1枚分(約25cm四方)を目安にしてください。


ステップ5:拭き取り
磨いたらすぐに清潔なマイクロファイバークロスで拭き取ります。コンパウンドが乾く前に拭き取るのが鉄則です。このとき、前工程で使ったクロスを使い回さず、必ず清潔なものを使ってください。


ステップ6:番手を細かくして繰り返す
傷の状態を確認しながら、粗目→中目→細目→超微粒子と番手を替えていきます。番手を替えるたびにスポンジとクロスを交換してください。


ステップ7:仕上げコーティング
最後にワックスまたはコーティング剤を施工します。コンパウンドでクリア層が薄くなった状態では塗装が傷みやすいためです。コーティングの効果は一般的に3〜6ヶ月程度で低下するため、定期的に施工し直すことをおすすめします。


コーティングまでが一連の流れです。


コンパウンド磨きに使う布・クロスの選び方【ボディカラー別・独自視点】

コンパウンド磨きの布選びには、「ボディカラーによる使い分け」という視点がほとんど語られません。しかし実際には、車のカラーによって磨き後の目立ち度合いが大きく変わるため、布選びの基準にする価値があります。


たとえばブラック・ダークグレーなどの濃色車は、磨き傷(スウォールマーク)が圧倒的に目立ちます。太陽光の下で見ると白く縞状に輝いて見え、洗車傷ひとつでボディ全体の印象を大きく損なうことがあります。濃色車にコンパウンド磨きをするときは、特に繊維が細かく傷のリスクが低いマイクロファイバークロスを使い、超微粒子コンパウンドから始めることが重要です。磨く圧力も通常より軽めにするのが賢明です。


一方、ホワイト・シルバー・ベージュなどの淡色車は、多少の磨き傷があっても目立ちにくい傾向があります。そのため多少研磨力が強めのスポンジや中目コンパウンドを使っても仕上がりへの影響が出にくいです。とはいえ、磨きすぎによるクリア層の削れはカラーに関係なく起こるため、注意は必要です。


また、最近増えているマットカラー(艶消し塗装)の車には、コンパウンド磨きを使ってはいけません。コンパウンドはクリア層を削って光沢を出す研磨剤ですから、艶消し塗装に使うと艶が出てしまい、元の質感を取り戻すためにプロへの再塗装が必要になります。1パネル分の再塗装費用は最低でも1〜2万円程度かかるケースが多く、大きな損失になります。


ガラスコーティング施工済みの車も注意が条件です。コーティング被膜の上にコンパウンドをかけると被膜を削り落としてしまい、コーティングの効果が失われます。コーティング後に細かい傷が気になる場合は、コーティング専用のトップコート剤や超微粒子のポリッシャーを使うか、施工業者に相談するのが適切です。


| ボディカラー | 向いている布・コンパウンド | 注意点 |
|---|---|---|
| 濃色車(ブラック・紺など)| 超微粒子コンパウンド+超細かいマイクロファイバー | 磨き傷が目立つ。圧力は最小限に |
| 淡色車(白・シルバーなど)| 細目〜超微粒子+専用スポンジ | 比較的失敗しにくいが過信はNG |
| マット(艶消し)塗装 | ❌ コンパウンドNG | 艶が出てしまう。再塗装費1〜2万円以上のリスク |
| コーティング施工済み | ❌ コンパウンドは原則NG | コーティング被膜を削るため効果が失われる |


参考:池内自動車によるコンパウンドの失敗リスクとプロが教える正しい使い方
https://www.ikeuchi-jidousha.com/column/compound-toomuch/


コンパウンド磨き後の布・クロスのお手入れと保管方法

コンパウンド磨きに使った布やスポンジのケアをきちんと行うことは、次回の作業精度を維持するためだけでなく、コスト節約にもつながります。マイクロファイバークロスは正しく手入れすれば何度でも繰り返し使える消耗品ですが、誤った洗い方をすると一気に使えなくなります。


コンパウンド使用後のクロスを洗うときは、必ず単体で手洗いするか、洗濯機を使う場合は「単独洗い+柔軟剤なし」が基本です。柔軟剤を使うとマイクロファイバーの繊維が束になり、吸水力・拭き取り力が大幅に低下します。ボディを拭き上げる用途で使うと、かえって繊維の滑りが悪くなり摩擦が増えるため、思わぬ傷の原因になることもあります。


また、ほかの衣類や生地と一緒に洗うと、繊維の中に衣類のほこりや繊維くずが入り込んでしまいます。一度入り込んだ異物は簡単に取れないため、その状態でボディを拭くと粗いゴミで塗装を傷つけてしまいます。意外ですね。


コンパウンドが付いたスポンジについては、基本的に使い切りが推奨されています。特に複数の番手(粒子の粗さが異なるコンパウンド)を使う場合、同じスポンジを使い回すと前の研磨粒子が残り、次の工程で傷を作るリスクが生じます。コスト的に惜しい場合は、番手の細かい仕上げ用のスポンジだけ水洗い後に再利用し、荒目・中目用は使い捨てとして割り切るのが合理的です。


保管時は、クロス・スポンジともにほこりが入らないジップロック袋や密閉容器に入れておくのが理想です。保管中に表面にほこりが積もった状態で使ってしまうと、ほこりが研磨材として機能してしまい、塗装に傷を作ります。次回の作業前に必ず目で確認して、汚れや異物がないか確かめてから使うことが大切です。


清潔な道具を使うことが、失敗しないコンパウンド磨きの最大の条件です。


参考:失敗しない車のコンパウンドやり方・手順解説(軽コレクト)
https://k-collect.jp/blog/useful/861/




ワコーズ MTC メタルコンパウンド 万能金属用磨き剤 120g V300