

古いベンツで「故障が多い」と言われやすい背景には、構造の弱さというより、経年で避けられない劣化部品が多層に重なる事情があります。代表例はオイル漏れで、オイルパンやタペットカバー等のパッキン由来で“にじみ→滴下”へ進行しやすいのに、近年の車両はアンダーカバーやエンジンカバーで発見が遅れがちです。
整備の現場では、リフトアップ直後に「漏れの種類」を切り分けるのがコツで、エンジンオイル/ATF/パワステフルード/デフオイルは、色味・粘度・臭い・付着位置である程度まで判別できます(ここが曖昧だと、原因追跡が長引いて工数が伸びます)。また、足回りはブッシュやブーツ劣化、場合によってはエアサス不良など原因が多く、異音や突き上げが出た時点で「その音の周波数(路面依存か回転依存か)」を言語化してもらうだけでも診断が速くなります。
さらにパワステ系ではステアリングアングルセンサー不具合が挙げられ、表示ズレや計測不能のような症状が出ると安全制御にも影響し得るため、“走れるから後回し”が危険側に倒れます。
古いベンツの維持費は、単発の高額修理よりも「交換の波」が読めない状態で来ることが心理的負担になります。実際、年数が進むほど車検ごとに交換対象が増えやすく、バッテリー、足回り部品、エンジンマウント、冷却系センサー類など対象範囲が広がる、という整理がされています。
整備士向けの運用としては、入庫時点で“今壊れている箇所”と“次に来る箇所(予兆が出ている箇所)”を分け、さらに「同時に外すなら一緒にやる」グルーピングを提案できると強いです。例えば、フロント周りを大きく開けるタイミングがあるなら、冷却系ホースや樹脂タンクの状態、ベルト系、センサー周りまで同時点検に寄せるだけで、次回の突発入庫を減らせます(ユーザー満足は“総額”より“予定通り終わること”に寄ります)。
また、修理依頼先で費用が変動しやすい点も理解しておくべきで、ディーラーは純正前提で高め、修理工場は純正やOEMを選べるため抑えられる可能性がある、という一般論は説明材料になります。
古いベンツでも“維持できる個体”が残りやすい理由の一つは、「直そうと思えば直る」設計世代が存在する点です。W124はその代表例として語られやすく、機械部品を交換して寿命を延ばしやすい最後の世代感がある、という指摘があります。
加えて重要なのが、純正部品の供給が続いていること、さらにサードパーティの代替パーツ流通があることです。これにより、古い車で致命的になりがちな“部品が無いから直せない”リスクを下げ、「半永久的な命」という表現で評価される土台になっています。
一方で、部品があるだけでは延命しません。熱心で良心的な専門店や、点検を前提にした運用(例:半年ごとに下回りチェックを習慣化)まで含めて初めて、古いベンツが安定稼働に寄っていきます。
古いベンツの入庫対応で差が出るのは、診断機を当てる前の“型”です。警告灯が点灯したら早めに点検すること、ただし詳細な故障コードはディーラーや整備工場で確認する必要がある、という基本はユーザーにも共有しておくと無駄な走行を減らせます。
問診では「走行中か停車中か」「路面状況」「場所」「何かに当てたか」など、発生状況を細かく把握するほど原因追及が短くなる、と整理されています。 ここをテンプレ化して、受付→問診→一次確認→見積もり、の導線を崩さないのが、旧車案件で工数を守るコツです。
見積もりは“確定修理”と“同時推奨整備”を分けると、ユーザーが判断しやすくなります。修理工場側は、電話説明や写真添付での見積依頼がスムーズ、複数業者で比較して相場観を得るのも有効、という考え方もあるため、顧客対応の摩擦を減らす説明として使えます。
検索上位は「故障箇所」や「維持費」に寄りがちですが、整備士が刺さる説明として強いのが“なぜ日本だと不具合に見えやすいのか”の翻訳です。ベンツはドイツの走行環境(長時間・長距離・高速度域)と日本の環境(短時間・短距離・低速度域、ストップ&ゴー多め)の違いがあり、日本では本領を発揮しにくく負荷がかかって故障しやすくなる、という整理がされています。
この観点を入れると、「ベンツは壊れる車」という雑な結論から、「使い方と整備の前提が違う車」へ認知を移せます。すると、オイル・ゴム部品を定期交換する前提でコンディションを保つ、という“設計思想”の説明につながり、予防整備の同意を得やすくなります。
現場では、ユーザーに“年式の古さ=全部が悪い”と思わせない一方で、“放置すると悪化する部位”を具体化し、点検頻度と交換計画をセットで提示するのが、結果的にクレームも再入庫も減らします。
故障しやすい部位・対応方法の全体像(オイル漏れ、パワステ、足回り、警告灯対応など)
https://www.gaisha-oh.com/soken/benz-trouble-explanation/
W124が「直せば直る」背景と、純正・代替パーツ流通、専門店と点検運用の重要性(W124文脈の参考)
https://www.carsensor.net/contents/market/category_1491/_64772.html

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