

アルピナd3ツーリングは「走りの質」が魅力ですが、整備側から見るとディーゼル特有のEGR/吸気系が最初の関門になりやすい車種です。消費者庁のリコール情報では、排気ガス再循環装置(EGR)モジュールを対策品に交換し、当該モジュールに不具合がある場合はインテークマニホールドを新品に交換する、といった内容が明記されています。実務では「リコール実施済み=安心」で終わらず、入庫時点の症状(冷却水の減り、甘い匂い、始動直後の白煙、エンジン警告、吸気系の煤汚れ)をセットで見ていくのが安全です。
点検・診断の流れを、現場向けに短くまとめます。
「意外な落とし穴」になりやすいのは、オーナーが“最近燃費が落ちた”“低回転が重い”くらいの軽い違和感で済ませているケースです。EGRの問題は症状が進むと吸気系側へ波及しやすく、結果的に作業範囲が広がり工数と費用が膨らみます。リコール情報を起点にしつつ、実車の堆積・漏れ兆候を拾うのが、整備士としての現実的な防衛策です。
EGRリコールの公的ソース(内容の裏取りに便利)。
リコール内容(EGRモジュール交換・インマニ交換条件)の根拠
https://www.recall.caa.go.jp/result/detail.php?rcl=00000026447&screenkbn=01
ディーゼルの定番テーマですが、アルピナd3ツーリングでもDPF詰まり由来の警告や二次トラブルは、走行環境の影響を強く受けます。実例として、D3 Bi-TurboでDPFシステム警告灯点灯→DPF詰まりの対応として、内部洗浄・リセット作業に触れている整備事例があり、放置するとインジェクターやEGRバルブの詰まりなど不具合が積み重なる旨も述べられています。つまり「DPFだけ直せば終わり」ではなく、吸気・燃料・排気の関連を同時に疑うのが、結果的に手戻りが減ります。
現場で効く切り分けの観点は、次の通りです。
「意外な情報」として押さえたいのは、DPFの詰まりが“単なるフィルターの目詰まり”で終わらず、車両側の制御(再生頻度増加)と熱負荷の増大で、触媒や周辺部品へのダメージにつながり得る点です。整備提案では、警告灯が点いた時点で早期に原因側(走行条件・EGR・噴射状態)まで戻って対処するほうが、最終的な費用も抑えやすいです。
DPF詰まりと関連不具合の実例(整備目線の記述が多い)
https://www.autofine.com/archives/30321
アルピナd3ツーリング(D3系)は8速AT(ZF系)を採用する世代が多く、ATF交換の相談も現場ではよく出ます。ポイントは「交換の是非」より、温度管理を含めた油面調整の精度と、オイルパン一体ストレーナー交換を含めた手順の確実さです。実際に、ATF交換ではテスターで油温を管理しながら油面調整を行い、ATFは多くても少なくても不具合につながるのでシビア、安易な交換は推奨しにくい、という整備事例が公開されています。
整備士向けに、失敗しやすい点を先に列挙します。
少し意外なのは、同じ「ZF8速でも」個体や年式、車両側の条件で油温条件の扱いが違って見えるケースがある、という点です。整備ブログでは、ALPINAのATもZF製であること、作業中に前回が社外オイルパンだったことが判明したこと、さらに油温設定(開始条件/完了条件)が異なっていた旨も触れられています。中古車入庫で“前オーナーの流儀”が混じっている個体ほど、先入観を捨てて現車確認とログ確認を優先した方が安全です。
ATF交換の温度管理・油面調整の注意点(整備士向けの記述)
https://www.autofine.com/archives/22126
中古のアルピナd3ツーリングは、同じ車名でもコンディションの振れ幅が大きく、「何が壊れやすいか」より「どう使われ、どう整備されてきたか」が結果を分けます。中古車の弱点・注意点として、エアコン故障やオルタネーター故障などに触れる情報もあり、年数経過のトラブルが避けられない前提で点検計画を組む必要があります。また、別の観点では「ぶつけると修理代が高い」「カスタム車は車検適合や純正部品の有無を確認」といった注意も挙げられており、整備工場側でも見積もり時に前提共有しておくと揉めにくくなります。
入庫時(あるいは購入前点検)で、整備士として効率がいい確認セットは以下です。
意外と効くのが「整備提案の順番」です。アルピナはオーナーの愛着が強いことが多く、闇雲に全部やる提案より、故障連鎖を止める順(例:EGR/冷却水→DPF→吸気→ATF/駆動系)で提示すると納得を得やすいです。整備側も、診断のストーリーが立つので作業の無駄が減ります。
中古車の弱点・注意点(電装・オルタネーター等の言及)
https://carweakpoints.net/alpina-d3-usedcar/
検索上位の情報は「故障箇所」や「費用」に寄りがちですが、整備士向けに価値が出るのは“点検の順番”と“提案の言い方”です。アルピナd3ツーリングはベースがBMW 3シリーズでも、アルピナとしての味付け(乗り味、静粛性、トルクの出方)を維持したいオーナーが多く、単に直すだけでなく「本来のフィーリングに戻す」提案が刺さります。例えばATFは、交換作業そのものよりも、油温管理と油面調整を丁寧に行い、交換後にシフトフィールが良くなる旨を述べる整備事例があり、“体感価値”を言語化しやすいテーマです。
整備提案を通しやすく、かつ現場が安全に進められる「おすすめ順」を例示します。
「意外な一言」で信頼を取りやすいのは、“この車は良い個体ほど短距離の弱点が出やすい”という説明です。週末だけの近距離移動が中心だと、ディーゼルはDPF再生条件を満たしづらく、結果的にEGR/DPF系に負担が寄りやすいからです(オーナーの使い方の話なので責めない言い方が重要)。整備士としては、故障を直すだけでなく、使い方のアドバイス(たとえば定期的に一定時間走らせる等)まで含めると、次回入庫の質が上がり、結果として工場の利益にもつながります。
ATF交換後の体感・油面調整の重要性(提案の根拠に使える)
https://www.autofine.com/archives/22126

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