

布製タイヤチェーンを「格安品」で済ませると、乾燥路100kmで使い捨てになり2シーズン目に手元に何も残りません。
布製タイヤチェーンの価格は、大きく分けて3つのゾーンに分かれています。まず、通販サイトで見かける激安ゾーンは約2,980〜4,650円。次に国内量販店(オートバックス・イエローハット)で取り扱う中価格帯が10,000〜16,000円前後。そして、ヨーロッパ製の高品質ブランド品になると21,000円前後まで上がります。
価格差が生まれる最大の理由は「素材と縫製品質」です。布製タイヤチェーンはタイヤに被せて使う繊維製品であり、素材の特殊加工技術や縫製の耐久性が性能を大きく左右します。
激安品を選ぶリスクは「コスパ」に直結します。乾燥路面では約100kmで寿命を迎えるというのが布製タイヤチェーンの一般的な耐久目安ですが、安価品はさらに短命なケースが報告されています。雪道から抜けて乾いたアスファルトをほんの数十km走っただけで縫製がほつれ始め、翌シーズンには使い物にならない状態になることも珍しくありません。
つまり「安く買ったつもりが毎シーズン買い直し」という構造にはまりやすいのです。
一方、定番ブランド品は雪道では数百kmの走行に耐えるとされており、シーズンに数回程度の使用であれば2〜3シーズン問題なく使い続けられることがあります。初期コストが高く見えても、トータルコストで見ると有利です。
価格帯のまとめは以下のとおりです。
| 価格帯 | 目安金額 | 代表例 |
|--------|----------|--------|
| 激安ゾーン | 2,980〜4,650円 | 中国製ノーブランド品 |
| 中価格帯 | 10,000〜16,000円 | オートバックス扱い品・ISSE クラシック |
| 高品質ブランド | 20,000〜22,000円前後 | ISSE スーパーTYPE Ⅱ |
購入前に「何シーズン使いたいか」「年に何回雪道を走るか」を先に整理することが、価格選びの最初のステップです。
布製タイヤチェーンの価格や取り扱い商品については、イエローハットの公式コラムに詳細な情報が掲載されています。
タイヤチェーンの寿命・価格帯・保管方法(イエローハット公式コラム)
現在の布製タイヤチェーン市場において、2大定番ブランドといえばノルウェー生まれの「AutoSock(オートソック)」とスペイン発の「ISSE(イッセ)スノーソックス」です。どちらもヨーロッパで開発された製品で、国土交通省のチェーン規制にも適合しています。
AutoSock(オートソック) は布製タイヤチェーンの先駆け的存在です。特殊繊維がスリップの原因となる路面上の水膜を素早く吸収し、高いグリップ力を生み出す仕組みになっています。ASKシリーズやHPシリーズなど用途別に展開しており、価格は13,600〜15,800円(税込)前後が目安です。かぶせるだけで装着が完結するシンプルな構造のため、初めて布製チェーンを使う方でも扱いやすいのが特徴です。
ISSE スノーソックス には「クラシック」「スーパー」「スーパーTYPE Ⅱ」の3グレードがあります。クラシックはコストを抑えた標準品質で10,900円前後、スーパーは高品質版で15,800円前後、スーパーTYPE Ⅱは最上位グレードで21,000円以上する製品です。スーパーTYPE Ⅱはコーナリング時のズレを抑える設計がなされており、タイヤへのフィット感が大幅に改善されています。ヨーロッパの厳しい走行テストで金属チェーンと同等の性能が認められているとメーカーは説明しています。
これは使えそうです。
グレード選びは「使用頻度」で決めるのが基本です。スキー旅行などで年に数回使うだけなら「クラシック」や「ASKシリーズ」で十分。一方、SUVや大口径タイヤ装着車、積雪地への頻繁な訪問を想定するなら「スーパーTYPE Ⅱ」を選んでおくと安心感が増します。
各ブランドの比較は下表のとおりです。
| ブランド | グレード | 価格目安 | 特徴 |
|----------|----------|----------|------|
| AutoSock | ASK / HP | 13,600〜15,800円 | 初めての人向け。かぶせるだけで装着完了 |
| ISSE | クラシック | 約10,900円 | コスト重視。標準的な性能 |
| ISSE | スーパー | 約15,800円 | 高耐久。頻繁な使用にも対応 |
| ISSE | スーパーTYPE Ⅱ | 21,000円〜 | 最高グレード。ズレにくく大口径対応 |
AutoSock公式サイトにはブランド別の性能詳細が掲載されています。
AutoSock公式|布製タイヤチェーンの効果・性能・メリット・デメリット解説
布製タイヤチェーンの最大の魅力は「装着の手軽さ」です。金属チェーンのように車を動かしながら引っかける作業は不要で、タイヤにソックスを被せる要領で取り付けられます。慣れれば1本あたり2〜3分、2本で5〜6分程度で完了します。
ただし、装着後の走行には速度制限があります。製品によって多少異なりますが、布製タイヤチェーンの推奨走行速度は概ね時速40〜50km以下です。AutoSockは乗用車において「時速50km以下」を推奨しており、ISSEは「時速40km以下」を推奨しています。高速走行は摩耗を急激に進める原因になるため、厳守が必要です。
速度を守れば問題ありません。
装着の手順を整理すると、以下のようになります。
- ① 安全な場所に停車する ── 可能な限り積雪のある路肩・駐車場で。乾燥アスファルトの上での装着は寿命を縮めます。
- ② 駆動輪を確認する ── FF車は前輪、FR・4WD車はメーカー指定の輪に装着します。
- ③ タイヤに被せる ── チェーンのセンターマークをタイヤ中央に合わせて被せ、タイヤの下側も折り込みます。
- ④ 数十m走行後に位置を確認する ── 走行後にズレがないかチェックします。チェーンがズレていると破損の原因になります。
また、長時間の駐車(高速のSAでの休憩など)では、水を吸った布が凍りつく可能性があるため、一旦取り外すことが推奨されています。これは金属チェーンにはない注意点で、布製ならではのデメリットです。厳しいところですね。
取り外しのタイミングも重要です。雪が途切れて乾燥アスファルトに出たら、できるだけ早く外すことが寿命を延ばす最大のポイントです。乾燥路走行が続くと、雪道での耐久性が数百kmあっても、あっという間に100km以下まで縮まります。
2019年に国土交通省が導入したチェーン規制は、スタッドレスタイヤ装着車であっても「タイヤチェーンを装着していない車は通行不可」とする、非常に強力な規制です。規制区間では4WD・スタッドレスタイヤのどちらも関係なく、チェーンがなければ通行できません。
結論は「布製チェーンでもチェーン規制に適合できる」です。
国土交通省はチェーン規制の適合品として布製タイヤチェーンを正式に認めています。AutoSockやISSEのスノーソックスは「チェーン規制適合品」として認定されており、規制区間の高速道路でも装着することで通行が可能です。
ただし、注意が必要なのは「製品によって適合・非適合がある」点です。格安の無名ブランド品の中には規制適合品の認定を受けていないものが含まれる場合があります。購入時は「チェーン規制適合」の記載があるかどうかを必ず確認してください。
また、JAFによると、高速道路の「冬用タイヤ規制」(チェーン規制とは別)については、布製タイヤチェーンだけでは規制クリアとみなされない場合があります。冬用タイヤ規制はスタッドレスタイヤなどの「冬用タイヤ装着」を求めるものであり、布製チェーンはそれを補完するものとして扱われます。
チェーン規制と冬用タイヤ規制は別物、この点だけ覚えておけばOKです。
規制に関する最新情報は、国土交通省またはJAFの公式ページで確認するのが確実です。
JAF|高速道路の冬用タイヤ規制・チェーン規制でどのチェーンが使えるか
布製タイヤチェーンの寿命について、多くの人が誤解しているポイントがあります。「雪道では数百km走れる」という情報を見て「結構長持ちするな」と思う方も少なくありませんが、乾燥路面では約100kmが寿命の目安です。これはハガキの横幅が約10cmとすれば、1枚1枚積み重ねた距離感ではなく、「高速道路なら約1〜2時間」で消費できてしまう距離です。
意外ですね。
乾燥アスファルトと雪道ではチェーンへの摩耗負荷が大きく異なります。雪道は路面が柔らかく摩耗が抑えられますが、アスファルト上は固い路面が繊維を削り取る形になるため、磨耗速度が格段に速くなります。ISSEによると、乾燥路での最大走行距離は約80km(緊急時限定)とされており、これを超えると縫製のほつれや穴が現れ始めます。
寿命を少しでも延ばすための正しい保管方法は次のとおりです。
- 使用後は汚れを落とし、完全に乾燥させてから収納する ── 濡れたまま保管すると繊維が傷む原因になります。
- 直射日光・高温を避けた冷暗所で保管する ── トランク内での保管は便利ですが、夏の車内は高温になるため長期保管には向きません。
- AutoSockは40℃の洗濯機洗いが可能 ── メーカー推奨のお手入れ方法で定期的に洗浄すると長持ちします。
- シーズン前に縫製・穴・ほつれを目視確認する ── いざという時に「使えない」状態を事前に防げます。
購入直後から交換タイミングを意識しておくことが大切です。縫製のほつれが目立ってきたり、布に穴が見え始めたりしたら、それが交換のサインです。雪道で突然チェーンが破損した場合、脱輪トラブルや後続車への危険を招く可能性があります。シーズン前の点検が原則です。
布製タイヤチェーンの耐久性・寿命については、以下のページに詳細なデータがまとめられています。
AutoSock公式|布製タイヤチェーンの耐久性・寿命・走行可能距離を解説

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