

ガラスコーティングをかけた車でも、A06を使い続けるとコーティングが薄くなって再施工が必要になります。
PVD-A06は、プロヴァイド(PROVIDE)が販売する黒ずみ・スケール専用の除去剤です。自動車ボディに付着してしまう「凸状スケール痕」を可視化しながら、クロスの拭き上げだけで除去できる酸性ケミカルとして、全国の洗車プロやカーディテイラーが長年使い続けています。
一般的な洗車シャンプーやアルカリ性クリーナーでは、一定期間が経ったスケールは全く歯が立ちません。雨水や水道水に含まれるカルシウム・マグネシウム・シリカなどのミネラル成分が乾燥・固着したものがスケールであり、アルカリ性汚れであるため「酸性」の力で中和・分解する必要があります。
A06はこの原理を活かし、4種類の水垢(カルシウム系・マグネシウム系・シリカ系・複合汚れ)すべてに対応可能な成分設計になっています。
A06が支持される理由は3点です。
- 🧪 コンパウンド研磨が不要:塗装を削らずにスケールだけを化学的に分解するので、磨き傷のリスクがゼロ
- 🔬 少量で広範囲に使える:80ml〜300mlのサイズ展開があり、1回の施工量が少量で済むため、実質的なコストは低い
- 🌿 生分解性に優れた成分:毒劇物指定外の商品で、使用後に環境負荷が小さい設計
エンブレム周りやモールの際など「クロスが入らない細かな箇所」に蓄積した黒ずみを分解できる点も、他の洗車ケミカルとの大きな差です。つまり普通の洗車では取れない場所にこそ、A06の真価があります。
参考:PVD-A06製品詳細・使用方法(プロヴァイド公式)
https://provide.shop-pro.jp/?pid=26514686
A06は強力な酸性ケミカルのため、正しい手順を守らないと塗装にシミが残るリスクがあります。まず施工前の準備として、保護眼鏡とニトリルゴム手袋の着用は絶対条件です。酸の揮発ガスを吸い込まないよう、屋外か十分な換気環境で作業しましょう。スケール量が多い場合は活性炭入りマスクも準備しておくと安心です。
施工手順は以下の通りです。
1. 水洗いで砂・泥を除去:事前に砂や泥が残っていると、拭き上げ時に傷の原因になるため必ず水洗いをします。
2. 油脂分を除去:ワックスやシリコン系の油脂でボディが覆われていると、A06が汚れに反応できません。脱脂が先決です。
3. ボディを乾燥させる:水分が残っていると薬剤が希釈されて効果が落ちます。タオルで水分をしっかり取り除きます。
4. ディテイリングブラシに数滴含ませて塗布:スプレー式での使用は厳禁です。ミストが金属部品やガラスに飛散すると取り返しのつかないダメージが生じます。
5. 数秒後に白い反応を確認→拭き上げ:スケールに反応すると白く浮き出ます。別のドライクロスですぐに拭き取ります。反応がなくなるまで繰り返します。
6. 流水で即洗い流す:A06が水滴状でボディに残り乾燥すると「染み」になります。施工後は速やかに流水で洗い流してください。
特に気をつけたいのは「付着させたまま乾燥させない」というルールです。乾いてしまうと白ボケや染みが残り、研磨対応が必要になるケースもあります。1面ずつ施工→即拭き上げ→流水洗浄というサイクルを徹底するのが安全な使い方です。
A06がどんな車にも使えると思い込むのは危険です。実はスケール除去剤が「絶対NG」または「かなり注意が必要」な素材が複数あります。知らずに使うと、白ボケや黒ずみが残り磨いても完全回復できないケースもあります。
絶対に使用NGな素材・箇所
- ❌ ベンツなどの金属モール・無垢アルミ
- ❌ ガラス面(飛散した場合は即拭き取り必須)
- ❌ 劣化・クリアーレスの塗装(染み・塗装剥がれのリスク)
要注意・事前テスト必須な素材
- ⚠️ ハイパーシルバー塗装のホイール
- ⚠️ スパッタリング塗装ホイール(クラウン純正など)
- ⚠️ 樹脂系メッキのエンブレム・ゴールドエンブレム
- ⚠️ スズキ チャンピオンイエロー(使用不可とメーカーが明記)
- ⚠️ ランドクルーザー250のサンドカラー
- ⚠️ ポルシェ マカンのザラザラした金属系ホイール
スズキのチャンピオンイエローはメーカーが公式で使用不可と明記しているほど。黄色系の塗装全般は特に慎重に対応する必要があります。
共通する失敗パターンは「知らないうちに垂れていて乾いてしまう」ことです。ボディのスケールを落とそうとしている間に、A06がモールやエンブレムに垂れていた、というミスが最も多いケースです。施工時はボディだけに集中し、周辺の素材への飛散・垂れに細心の注意を払いましょう。
不安な素材がある場合は、まず「ドアを開けた内側の塗装」など目立たない場所で小さくテストすることが原則です。
参考:スケール除去剤のリスクと安全な使い方(ワックスウォッシュ)
https://waxwash-autocare.com/blogs/sensha/scale-remover-risk
プロヴァイドのスケール除去剤にはA06とNO.4の2種類があり、どちらを選べばいいか迷う方が多いです。価格差があり、80mlサイズで比べるとA06の方が倍近い価格帯です。そのためNO.4を選ぶ方もいますが、正しい使い分けを知ることが大切です。
A06とNO.4の比較
| | A06 | NO.4 |
|---|---|---|
| 除去力 | 強 | 中程度 |
| 対象スケール | 4種すべて対応 | 軽度〜中程度 |
| 価格 | やや高い | 比較的安い |
| 初回施工 | ◎最適 | △時間がかかる |
| 定期メンテ | ○使用可 | ◎コスパ良好 |
初めてスケール除去をする場合には、A06の使用が圧倒的に推奨されます。なぜなら初回施工の車は、長期間蓄積されたスケールが大量に付着している可能性が高いからです。この状態でNO.4を使うと「いつまで経っても反応が続き、同じ箇所を何度も拭き続ける」状況になり、作業時間が非常に長くなります。作業が長引けば集中力も低下し、誤操作や施工ムラのリスクが上がります。これが最初はA06です。
初回でA06を使ってしっかりスケールをリセットした後は、定期メンテナンスのタイミングでNO.4を使う形が合理的です。すでにスケール量が少なければNO.4の除去力で十分対応できるうえ、コストも抑えられます。初回:A06(80ml)+その後のメンテ:NO.4(300ml)の組み合わせが最もコストパフォーマンスの高い選択肢です。
なお「A06は強力だからNO.4の方が安全」という考え方は正確ではありません。施工方法を間違えれば、どちらを使っても同じリスクがあります。A06で問題が起きる素材はNO.4でも同様のダメージが出ることが多く、安全性の差は「使い方次第」と理解しておくことが重要です。
スケールを放置すると塗装が取り返しのつかない状態になることがあります。これが正しい施工タイミングを知ることが重要な理由です。
スケールは屋外保管の車に限らず、どんな車にも必ず付着します。雨や洗車のたびに水が蒸発し、ミネラル分だけが残るのがスケール形成のメカニズムです。コーティングを施工していても、スケールは表面に積み重なっていきます。
放置した場合のリスクには、以下のような段階があります。
- 軽度:スケールがコーティング表面に積み重なり、撥水性・光沢が低下
- 中度:コーティング皮膜がスケールに侵食され、性能が著しく落ちる
- 重度:スケールが塗装面に陥没痕を形成し、研磨処理が必要になる
重度になると自分で除去剤を使っても対処できず、プロによる研磨施工が必要になります。その費用は車種・状態にもよりますが、ボディ磨き+コーティング再施工で数万円〜10万円以上になるケースも珍しくありません。
A06などのスケール除去剤を使う適切な頻度は「3か月〜半年に1回」が一般的な目安とされています。特に冬季や雨の多い地域・海岸沿いでは、スケールが付きやすいためより短いサイクルでのメンテナンスが推奨されます。
「怖いからスケール除去剤を使わない」という選択は、逆に最もリスクの高い結果を招きます。年1回でも定期的にA06でスケールをリセットしておくことが、塗装とコーティングを長期間維持するための最善策です。
参考:スケール放置リスクと除去の重要性(全国カーコーティング専門店総合サイト)
http://car-coating.co.jp/?page_id=38