

ニスモジュークrsのエンジンはMR16DDTで、1.6L直4 DOHCターボという成り立ち自体は他グレードと同系統でも、RSは専用チューンで最高出力214PS、最大トルク25.5kgf・mという扱いになります。
この「同じMR16DDTでもRSは別物」という意識が重要で、特に現場ではECUの学習状態・過給の掛かり方・点火時期に絡むノックリタード傾向が、体感上の「遅い/速い」や失火疑いの訴えに直結しやすいです。
メーカー発表では、RSでコンロッドベアリングの耐久性向上に触れており、高回転域でのトルク持続を狙った背景が示されています。
ここから読み取れるのは、ユーザーが「踏み続ける」前提で作られたユニットだということです。
整備士目線では、踏む時間が長い=油温が上がる=オイルの粘度低下と蒸発・消費のリスクも上がるため、オイル管理の説明(交換時期・銘柄・補充の習慣化)を点検メニューの中心に置くほうがクレーム予防になります。
また、過給系は小さなリークでも症状が曖昧になりがちなので、診断機の数値だけに寄らず、ホースの差し込み・バンド痕・オイルミスト付着の「見える証拠」を拾っておくと説明が通りやすいです。
整備の実務で押さえたい観点(作業の考え方として)
参考)https://faq2.nissan.co.jp/faq/show/8008?category_id=63amp;site_domain=default
ニスモジュークrsで最優先に確認したいのが、制動系のリコール履歴と現状です。
公的情報として、ブレーキマスターシリンダに関して、倍力装置内部のスプリングの製造ばらつきを考慮しない設計によりピストンが傾いて押され、カップシールがめくれてシール部から倍力装置内部へブレーキ液が漏れる可能性が示されています。
そのまま使用を続けると警告灯が点灯し、最悪の場合に制動力が低下して制動距離が長くなるおそれがある、という整理がされています。
整備の現場で怖いのは、ユーザーの訴えが「踏み始めが変」「朝一だけ違和感」「効くけど奥で効く」など、再現が不安定になりやすい点です(漏れ方や踏み込み速度の条件で出方が揺れるため)。
この系統は“フルードが外に垂れる”より“内部へ移動する”形で悪化する説明がされているので、リザーバー液面の推移と警告灯履歴、踏力の変化をセットで追いかけるのが現実的です。
点検時は、リコール対策済みかを車台番号で確認したうえで、フルード交換の履歴(吸湿・沸点低下)まで含めて説明すると、ユーザーが納得しやすくなります。
ブレーキで実務上やるべきこと
リコール内容(公式)がまとまっている(制動力低下の恐れ・原因と対策の概要)
日産公式:ジュークのリコール(届出番号4189)
ニスモジュークrsは、8速マニュアルモード付のエクストロニックCVT-M8が採用されている点が大きな特徴です。
ニュースリリースでも、RSにCVT-M8(8速マニュアルモード付無段変速機)を組み合わせる説明があり、通常のCVTと同じ感覚で「変速の滑り=異常」と決めつけると、診断が空振りしやすくなります。
また、8段ステップ変速の“段”があることで、ユーザーはATやDCTに近い反応を期待しやすく、逆にCVTらしい回転保持を「故障?」と感じるケースが出ます。
このズレは整備不良ではなく期待値の問題であることも多いので、試乗同乗で「正常の範囲」を体験させるだけで満足度が上がることがあります。
ただし高トルク域を多用される車種である以上、CVTフルードの劣化や熱履歴の影響は無視できず、診断では油温・ジャダー感・発進時の違和感などを“症状の言語化”として拾う姿勢が重要です。
現場で効く説明の型
メーカー系のFAQでは、ジュークのMR16DDT搭載車についてオイル交換時期の目安を示し、使用状況で汚れ方や減り方が変わるため早めの交換を推奨しています。
また同ページには、MR16DDTの「NISMO RS」では(少なくとも一部条件・表記として)Eスペシャルの推奨油種がAPI:SN、SAE:5W-30として掲載されています。
ここが整備現場で重要なのは、同じジュークでも「NISMO RS以外は0W-20」表記が並ぶため、オイル選定ミスが発生しやすい点です。
ターボ車は油膜が切れた瞬間のダメージが大きいので、油種の取り違え防止として、入庫時の型式(NF15等)・銘柄・粘度を作業指示書に明記し、ラベルで可視化するだけでも事故が減ります。
さらにRSは高回転域の持続を意識した説明が公式にあり、ユーザー側の走り方も“オイルに厳しい”傾向になりやすいので、定期点検での油量チェックを強く勧めるとトラブル予防に繋がります。
整備士として提案しやすい運用(ユーザーに刺さる言い方)
ニスモジュークrsは、検索や中古車情報では「ジュークNISMO」「NISMO RS」が混在し、年式・駆動方式・ミッション表記もバラけて見えるため、情報の取り違えが整備品質に直結しがちです。
たとえば出力の話でも、NISMOとNISMO RSで最高出力が異なる説明があり、同じ“ニスモ”という言い方に引っ張られると、正常な加速感を異常と誤認したり、逆に異常を「こんなもの」と見逃すリスクが出ます。
この車は、RS専用チューン(214ps)やCVT-M8の採用など、要所が“RS固有”として明示されているので、整備記録には必ずRSである根拠(型式・諸元・ミッション表記)を残すべきです。
さらにブレーキはリコール情報が存在し、ここを見落とすと最悪の場合は制動力低下の見逃しに繋がるため、一般的な点検順(オイル→足回り)よりも先に「該当の有無」を潰す価値があります。
意外に効くのは、ユーザーが持ち込む“ネット情報”を否定せず、公式情報(リコール)と仕様情報(RS固有)で同じ土俵に乗せて説明することです。
RSの仕様(コンロッドベアリング耐久性・CVT-M8・RS追加の公式発表)
日産ニュースリリース:「ジューク」に「NISMO RS」を追加

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