ハイウェイスター ディープパープルの魅力とドライブBGM

ハイウェイスター ディープパープルの魅力とドライブBGM

ハイウェイスター ディープパープルの魅力

この記事で分かること
🎸
バス車内で生まれた伝説

ツアーバスでの即興から生まれた誕生秘話

🎵
ハードロックの金字塔

マシンヘッドに収録された名曲の魅力

🚗
ドライブに最適な理由

疾走感とエネルギーが車内を盛り上げる

「ハイウェイスター」は、イギリスのハードロックバンド、ディープパープルを代表する楽曲として、1972年にリリースされたアルバム『マシンヘッド』に収録されました。この曲は「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「紫の炎」「ブラック・ナイト」などと並び、ディープパープルの代表曲として多くのファンに愛されています。アグレッシブなイントロと疾走感溢れるサウンドは、ハードロックの真髄を体現した作品として高く評価されており、今日でも色褪せない魅力を放っています。
参考)ハイウェイ・スター (曲) - Wikipedia

本記事では、ハイウェイスターの誕生秘話から楽曲の魅力、そしてドライブBGMとしての活用法まで、車に乗る方に向けて詳しく解説していきます。この名曲がなぜ半世紀以上経った今でも多くの人々に支持されているのか、その理由を探っていきましょう。

 

ハイウェイスター ディープパープルのバス車内誕生秘話


ハイウェイスター (アクション・コミックス―大友克洋傑作集)

 

「ハイウェイスター」の誕生には、音楽史に残る興味深いエピソードがあります。1971年のある日、ディープパープルのメンバーはポーツマスでのライヴに向けて専用バスで移動していました。当時は、バンドが移動する際に同じバスにジャーナリストが乗り合わせることがしばしばあり、その日も一人のジャーナリストが同乗していました。
参考)BS-TBS「SONG TO SOUL〜永遠の一曲〜」|「ハ…

そのジャーナリストが「曲はどうやってつくるのか」という質問をしたところ、ギタリストのリッチー・ブラックモアはその種の質問にうんざりしていたため、冷笑気味にGのコードを鳴らし続けました。すると、その音を聴いたヴォーカルのイアン・ギランが、バイクを女性にたとえる歌詞を思いつき、バスの中でこの曲が即興的に生まれたのです。メンバーのロジャー・グローヴァーによれば、リッチー・ブラックモアがアコースティック・ギターでGのコードをおさえ、イアン・ギランが即興で歌詞を付けたことで、この伝説的な楽曲が誕生しました。​
この即興的な創作過程は、ディープパープルの才能と創造力の高さを物語っています。質問への実演という形で生まれた「ハイウェイスター」は、後にハードロック史に残る名曲となり、バンドの代表曲として今も演奏され続けています。バス車内という限られた空間で、わずかな時間で生み出されたこの楽曲は、音楽の持つ即興性と創造力の可能性を示す素晴らしい例と言えるでしょう。
参考)「ハイウェイスター」 - ディープ・パープル: ロックのスピ…

ハイウェイスター ディープパープルのマシンヘッド収録秘話

「ハイウェイスター」が収録されたアルバム『マシンヘッド』のレコーディングには、数々のドラマがありました。当初の計画は、スイスのモントルーにあるモントルー・カジノのステージを借りてライヴ形式で録音するというものでした。しかし1971年12月4日、ローリング・ストーンズから借りていたモービル・ユニット(移動録音スタジオ)をカジノの前に停めて待機していた際、フランク・ザッパ率いるザ・マザーズ・オブ・インヴェンションのコンサート中に観客の何者かが照明弾を撃ち込み、建物が全焼してしまいました。
参考)マシン・ヘッド - Wikipedia

この火災によってカジノでのレコーディング計画は頓挫し、バンドは代替会場として「Pavilion」という名前の劇場を見つけました。しかし12月6日に始まった制作は、バンドの大音響に近隣住民からの苦情が殺到して警察官が押し寄せ、結局その場所も使えなくなってしまいました。最終的に市民などの協力によって空きホテルの使用が可能となり、ホテルの廊下でレコーディングを行うことになったのです。凍えるような真冬の寒さの中、暗い気分が少しでも明るくなるよう室内灯を赤く塗り、12月21日まで作業を続けました。​
「ハイウェイスター」は、このような困難な状況の中でレコーディングされた楽曲です。スイスのモントルーで「スモーク・オン・ザ・ウォーター」とともに録音され、アルバム『マシンヘッド』の冒頭を飾る代表曲となりました。このスリリングなレコーディング過程は、1971年12月6日から21日まで1ヶ月もかけずに完成しており、当時の熱いエネルギーを感じさせる渾身の一枚となっています。よりハードな音を追求すべく実施されたこのレコーディングは、火事や近隣からの苦情騒ぎなど数々の困難を乗り越えて完成した、まさにハードロック界のバイブルとも呼べる作品となりました。
参考)Deep Purple「Machine Head」(1972…

ハイウェイスター ディープパープルのライヴイン日本武道館

「ハイウェイスター」の魅力を語る上で欠かせないのが、1972年8月の日本公演です。ディープパープルは1972年8月に初来日を果たし、8月15日、16日の大阪フェスティバル・ホール公演、17日の日本武道館公演という計3公演を行いました。この時の公演を収録したライブ・アルバム『ライヴ・イン・ジャパン』は、ロック史に残る伝説的な作品として今も高く評価されています。
参考)https://ameblo.jp/x-cinnamon/entry-12301991256.html

1972年8月17日に日本武道館で行われた最終公演は、8mmシネマフィルムで撮影された実際の映像が残されており、「ハイウェイスター」の新しいミュージックビデオとしてHDR 4K解像度にアップデートされています。この武道館公演について、ロジャー・グローヴァーは後のインタビューで「初日の大阪公演ではレコーディングを気にするあまりに堅い演奏になってしまい、3日目の東京公演ではかなり雑な演奏になってしまっている」と語っていますが、観客やそれに応えるメンバーの乗りからして最終公演の演奏がベストだと評価する声も多くあります。
参考)Highway Star|Halfo

この日本公演は「ディープパープル史の、いやロック史に残る"奇跡の3日間"」と称されており、中でも武道館公演は"衝動"と"自信"が並び立つ、唯一無二の演奏として記録されています。「ハイウェイスター」は第2期のコンサートでオープニング・ナンバーとして演奏されることが多く、疾走感あふれるこの曲は、当時のライヴでは定番の開幕曲として観客を熱狂させました。各楽器やボーカルにはShureやAKGのダイナミックマイクが用いられ、特にドラムセットにはSennheiser MD421が配置されるなど、当時としては最高水準の録音機材が使用されていました。44年の月日を超えても色褪せない名演として、今も多くのファンに愛され続けています。
参考)https://ameblo.jp/tenshinohane96/entry-12873005110.html

ハイウェイスター ディープパープルのメンバーと演奏技術

「ハイウェイスター」の魅力を語る上で、ディープパープル第2期メンバーの卓越した演奏技術は欠かせません。リッチー・ブラックモアのギターは、アグレッシブなイントロから始まり、間奏では圧倒的なテクニックを披露する印象的なギターソロが特徴です。彼はクラシック音楽の影響を非常に強く受けており、それまでにもロックとクラシックの融合を試みた経緯があります。ストラトキャスターをPAスピーカーにガリガリと押し付けるパフォーマンスは、当時のロックシーンに大きな衝撃を与えました。
参考)<歌詞和訳>Highway Star href="https://lyriclist.mrshll129.com/deeppurple-highway-star/" target="_blank">https://lyriclist.mrshll129.com/deeppurple-highway-star/amp;#8211; Dee…

イアン・ギランのボーカルも「ハイウェイスター」の重要な要素です。彼のハイテンションで力強い歌声は、スピード狂をテーマにした歌詞とマッチし、曲全体のエネルギーを高めています。歌詞の内容はシンプルで、「自分の愛車がいかに速くて最高のものか」をひたすら歌い上げるもので、クルマ、オンナ、ギター(ギターソロ)と3拍子揃った、いい意味でエネルギッシュな内容となっています。
参考)Highway Star by Deep Purple (1…

その他のメンバーも重要な役割を果たしています。ジョン・ロードのオルガンは、ブラックモアと同様にクラシック音楽の影響を強く受けており、ハードロックとクラシックの融合という新しいサウンドを作り出しました。イアン・ペイスのドラムとロジャー・グローヴァーのベースは、曲を一気に駆け抜けるような疾走感を生み出し、ギター、ベース、ドラムの絶妙な連携が聴く者を引き込みます。このメロディとアレンジがロックンロールの真髄を体現したものであり、70年代のブリティッシュハードロックの最高峰として今も評価され続けています。
参考)Highway Star / ハイウェイ・スター(Deep …

ハイウェイスター ディープパープルをドライブBGMに活用する理由

「ハイウェイスター」は、その名前が示す通り、ドライブBGMとして最適な楽曲です。タイトル「ハイウェイスター」を直訳すると"幹線道路の星"となり、ハイテンションなサウンドにマッチするスピード狂の曲として制作されました。高速道路を走り抜け、未知の場所へ向かうというイメージが、多くの人々に勇気を与え、自分の夢を追求する勇気を鼓舞します。​
音楽が運転に与える影響は科学的にも証明されています。適度なテンポの音楽は運転中の注意力を維持し、疲れを軽減する効果があります。特にロックミュージックは、エネルギッシュでドライブにぴったりのジャンルとして知られており、長距離運転中の疲れを吹き飛ばす力があります。「ハイウェイスター」の最初のギターリフから始まる疾走感と力強さが聴く者を圧倒し、まるでエンジンをかけるようなアグレッシブなイントロは、ドライブの気分を一気に高めてくれます。
参考)Deep Purple「Highway Star」+note…

実際に、ドライブにおすすめのセンスのいい洋楽ロックとしてディープパープルの曲がリストアップされることも多く、テレビ番組のレースシーンなどでも使用されるほど、その疾走感は広く認知されています。明るく楽しい音楽は運転中の気分を盛り上げ、長距離でも楽しく過ごせる効果があり、同乗者との共有体験として音楽は会話のきっかけにもなります。「ハイウェイスター」は、自由と冒険への渇望を歌った歌詞とともに、ドライブの楽しさを倍増させる完璧なBGMと言えるでしょう。
参考)ドライブに最適なBGM:長距離運転を楽しくする音楽|suki…

ハイウェイスターと日産セレナの意外な関係

「ハイウェイスター」という名前は、実は日産自動車のミニバンにも使用されています。日産のミニバンを中心にラインアップされている「ハイウェイスター」グレードは、もはや定番となっており、特にセレナのハイウェイスターは高い人気を誇っています。この車名の由来について、多くの人が「ディープパープルの楽曲から取ったのではないか」と疑問に思っていますが、実際のところは明確な公式発表はありません。
参考)ジーさんが言うのですがハイウェイスターといえばディープ・パー…

セレナという車名は、スペイン語で「晴々とした」「穏やかな」「バランスの取れた」という意味に由来し、ファミリーユースを意識した身近な存在のミニバンに相応しいネーミングとなっています。セレナは1991年6月に初代モデルがデビューし、高い居住性と安定した走りを両立した5ナンバーサイズミニバンとして成功を収めました。現在の5代目まで常に安定した高い人気を誇る車種であり、月間販売目標台数8,000台に対し、発売から約1カ月で20,000台の受注を記録するなど、高い人気を誇っています。
参考)日産セレナの概要と歴史をまとめてみた

ハイウェイスターグレードは、セレナの中でもスポーティな外観と装備が特徴のモデルで、リアゲートには「SERENA」という文字が配されています。もし本当にディープパープルの楽曲から名前を取ったのであれば、それは疾走感と力強さを象徴する名前として非常に相応しいものと言えるでしょう。ディープパープルの「ハイウェイスター」を聴きながら日産セレナのハイウェイスターで高速道路を走れば、まさに完璧なドライブ体験となるかもしれません。この偶然とも必然とも言える名前の一致は、車とロックという二つの文化が融合した興味深い例と言えます。
参考)【音楽】ドライブ中におすすめのセンスのいい洋楽ロック8選

 

 


日産 セレナ(C25) ハイウェイスター エンブレム