
Perisphere And Trylon Games 直列4気筒エンジン 電動組立キット
直列4気筒エンジンは、4つのシリンダーが一直線に配置されたエンジン形式です。シンプルな構造により、構成部品が少なく、比較的コストを抑えて製造できる点が大きな利点となっています。排気量が1000~1500cc程度の普通車に多く採用されており、軽量でコンパクトなため、FF車(前輪駆動車)への搭載に適しています。
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しかし、直列4気筒には二次振動という課題があります。これはピストンの上下運動による慣性力が完全に相殺できないために発生するもので、アイドリング時などに振動を感じやすい特性があります。ただし、最近のエンジンではバランサーシャフトによって二次振動を低減する技術が導入されています。
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エンジン音に関しては、6気筒エンジンと比較すると音がうるさく感じられる傾向があります。一方で、この適度なビート感や振動を好むドライバーも存在します。
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V6エンジンは、6つのシリンダーを左右に3つずつV字型に配置したエンジン形式です。直列6気筒エンジンと比較して、エンジンの設計を小さくできることが最大のメリットとなります。これにより、縦置きと横置きの両方に対応でき、車のデザイン性に幅を持たせることができます。
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V6エンジンは、クランクシャフトを1回転させる際の爆発回数が多いため、スムーズで力強い走りを実現できます。気筒数が多いほど単位時間あたりの仕事量が大きくなり、回転も滑らかになる特性があります。また、低速域からパワーが出やすく、加速力の高い車に仕上げられることから、スポーツタイプの車で多く採用されています。
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ただし、V6エンジンにはデメリットも存在します。エンジンがV型に配置されることで偶力振動が起こりやすく、直列6気筒よりも揺れやすい傾向があります。また、構造が複雑で多くのパーツを使用しているため、直4エンジンと比較すると燃費が悪くなります。
同じ2500ccの排気量で比較すると、直列4気筒はボア89×ストローク80.3mmとなり、高回転向きとは言えない設計になります。一方、V6エンジンはボア85×ストローク73.3mm程度のショートストロークで、高回転向きの設計が可能です。排気量が増えるほど、マルチシリンダー(多気筒)の優位性が発揮されます。
加速性能については、V6エンジンの方が優れています。6気筒の場合、なめらかに回る印象があり、総合的な性能で直4を上回ります。直4エンジンは軽量なためフロント置きの場合はコーナリング時の回頭性が良いという利点がありますが、振動が大きく、エンジン音がうるさく、加速が劣るという欠点があります。
気筒数が増えると振動が少なくなり、静かで低速域からパワーが出るようになります。その代わり、エンジンが重くなり部品点数が増えるというトレードオフがあります。同一車種で直4とV6がラインナップされている場合(例:エスティマやハリアーの2.4L直4と3.5L V6)、その違いを比較しやすくなっています。
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燃費面では、直列4気筒エンジンの方が全般的に優れています。この理由は、燃焼室の容積に対して表面積が小さいためです。表面積が小さいほど冷却損失が小さくなり、燃費が向上します。冷却損失は出力と同じくらい大きな損失であるため、少しでも減らすことで出力と燃費の両方が改善できます。
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V6エンジンは、構造上パーツ数が多く重量も重くなるため、直4と比較すると燃費が悪化します。エコカーが注目を浴びる現代では、この燃費性能の差が影を薄める要因となっています。
しかし、最近の技術進化により、この差は縮まりつつあります。直噴技術により燃焼効率が大幅にアップし、小さいエンジンでもムダなく力を出せる仕組みが整ってきました。また、ハイブリッド技術の進化により、モーターアシストで加速性能をサポートすることで、直4でも余裕ある走りが可能になっています。
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小さい車には直4、大きい車にはV6がバランス的に良いとされています。車のサイズや用途に応じて適切なエンジンを選ぶことが、燃費と性能のバランスを取るポイントです。
メンテナンスコストの面では、直列4気筒エンジンが大きく有利です。パーツが少ないことによる軽さに加え、V型のようにシリンダーが左右に分かれておらず、排気系の取りまわしもシンプルかつ軽くできます。チューニングやオーバーホールのパーツ代も安いため、コストパフォーマンスの面ではベストと言えます。
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一方、V6エンジンは構造が複雑で部品点数が多いため、メンテナンスコストが高くなる傾向があります。シリンダーブロックが2つに分割されることに加えて、それに伴うパーツも倍になるため、重量も直列エンジンより重くなります。
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車検時の費用も、排気量が大きいほど高くなる傾向があります。例えば、リッターカー(1000cc程度)の自動車税が29,500円であるのに対し、3.5Lクラスのエンジンでは58,000円となり、年間で28,500円、10年間で28万円以上の差が生まれます。
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このように、長期的な維持費を考慮すると、直列4気筒エンジンの方が経済的と言えます。ただし、エンジンの性能や走行フィーリングを重視する場合は、コスト面のデメリットを承知の上でV6を選択するという選び方もあります。
エンジン音とフィーリングは、直列4気筒とV6で明確に異なります。4気筒エンジンとV6エンジンでは音色が明らかに違い、多くの車好きがこの違いを重視しています。
参考)『4気筒エンジンとV6エンジンとは明らかに音色が違います..…
爆発回数が多い多気筒エンジンは、振動と排気音がスムーズになる特徴があります。V6エンジンはクランクシャフトを1回転させる際に6回の爆発が起こるため、直4(4回)よりも滑らかな音質とフィーリングを実現します。ただし、直列6気筒と比較すると、V6は偶力振動が発生しやすく、完全にスムーズとは言えません。
参考)https://bestcarweb.jp/feature/column/336770?prd=2
直列4気筒エンジンは、どんなに進化してもピストンが上下に動く構造上、振動やノイズをなくすことはできません。バランサーなどによる振動対策をどれだけ行っても、構造的に6気筒エンジンなみのスムーズさを得ることは困難です。
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しかし、直4の適度なビート感や振動を好むドライバーも存在します。特にスポーツ走行を楽しむユーザーにとって、エンジンの鼓動を感じられることは魅力となります。一方、高級車として静粛性や滑らかさを求める場合は、V6や直列6気筒の方が適しています。
クルマ好きがどっぷりハマるエンジン音の魅力について詳しく解説しています。